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監査法人の選び方|あなたに合う監査法人は?特徴・将来性を比較解説

更新日:2025.06.11

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監査法人の選び方|あなたに合う監査法人は?特徴・将来性を比較解説

公認会計士が監査法人に就職・転職を考える際、どのように選ぶべきか悩む方も多いでしょう。

本記事では、監査法人の選び方について、最新の動向や規模ごとの違い、情報収集の方法、行動のポイントを解説します。

最新の動向でみる監査法人の選び方

近年、監査法人への就職・転職市場は売り手市場となっており、公認会計士の需要が高まっています。


また、監査法人でのキャリアの次を見据えて選ぶ人も増えており、将来のキャリアパスを意識した選択が重要です。

1,売り手市場

近年、監査法人への就職が売り手市場になっていると言われます。

現在は公認会計士が不足しているため、どこの監査法人も多くの会計士を必要としています。

ところがなかなかスタッフを集めることができずに苦労している、という意味です。

 

人手不足が続いていて、どこの監査法人も採用計画通りに採用を進めることができずに悩んでいます。

2,監査法人の次のキャリアを考える人が多くなっている

一般的に監査法人は離職率が高いと言われます。

それにはさまざまな理由があるのですが、激務であることや仕事内容がある意味でルーティンであること、昇格の難しさなどがあるようです。

 

監査法人の次のキャリアとしては、一般企業、コンサルティングファーム、税理士登録をして会計事務所や税理士法人などが想定されます。

会計士として監査法人の次のキャリアを考えている人は、どのようなキャリアを選択するのかを踏まえて監査法人を選択すると良いでしょう。

監査法人の選ぶための下準備

監査法人を選ぶ際には、事前の準備がとても重要です。

ここでは、後悔しない選択をするための3つのポイントをご紹介します。

1,情報を集める

監査法人ごとに働く環境や業務内容は大きく異なります。

以前に比べれば、希望する法人に就職しやすい時代とはいえ、ミスマッチを防ぐためには情報収集が欠かせません。

ただし監査法人ごとに環境は大きく異なっています。

事前に情報を集めて、後悔しない選択をすることが大切です。


説明会への参加や、リクルーターとの面談を通じて、現場のリアルな声を聞きましょう。

こちらの希望を積極的に伝えて、気になるポジションや仕事をしている会計士と会う機会をもらい、より現場に近い情報を入手すると良いでしょう。

気になる法人のホームページやSNSを活用し、説明会に参加するなど、できるだけ多角的に情報を集めることが大切です。

 

2,将来像

仕事とは、人生において大半を占める重要な要素です。

将来どんな仕事をしたいのかというキャリアプランに加え、自身のプライベートも含めたワークライフプランも踏まえる必要があります。

将来像については一度しっかりと考えたうえで監査法人を選ぶと良いでしょう。

将来像がなかなか浮かばない人は、監査法人の説明会に参加したり、勉強仲間とディスカッションしたり、なるべくイメージをつかむようにしておきましょう。

 

もちろん将来像は変化していくものですが、まったく考えないで変化していくよりも、将来をみすえて着実にキャリアを積んでいくことをおすすめします。

 

3,志望の優先度を決めながら進める

基本的に複数の監査法人にエントリーすることになります。

そのなかで、どの監査法人が最優先かを決めておきましょう

 

定期採用の場合は説明会も選考も数日の間に行われ、内定もすぐに出る代わりに承諾までの〆切もすぐにやってきます。

何を比較して決めるのか、自分が優先していることは何かなどを考えておきましょう。

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監査法人の規模

監査法人には、大手、準大手、中小といった規模の違いがあります。


規模によって、担当するクライアントの種類や業務の進め方、キャリア形成の機会などが異なります。

自分の将来像や働き方の希望に合った監査法人を選ぶことが大切です。

 

大手監査法人と中小監査法人の違いを解説します。

1,大手監査法人

大手監査法人とは、いわゆる「Big4」と呼ばれる世界的なネットワークを持つ4つの監査法人を指します。

日本国内でも最大規模を誇り、上場企業やグローバル企業を中心に監査業務を展開しています。これらの法人では、部門ごとに業務が細かく分かれており、専門性の高い分野に特化したキャリアを築くことが可能です。

入社後は、大手メーカーや商社、金融機関など、日本を代表する企業の監査に携わるチャンスがあり、国際的な案件に関わる機会も少なくありません。研修制度や福利厚生も充実しており、安定した環境の中で専門性を高めたい人にとっては、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

Big4監査法人のクライアントは日本を代表する上場企業が多く、入社すると大手メーカーや大手商社、大手金融機関などの有名企業を担当することができるチャンスがあります。

部門ごとに分かれていることが多いため、所属する部門によって担当できるクライアントの種類が狭まることもあります。

しかし、グローバル企業も多く海外赴任の可能性もあり、Big4監査法人ならではの魅力は大きいです。

また、一斉に多くの人数を採用して研修を実施するため、教育や研修の制度も整っています。

福利厚生などの制度面もグローバルファームの一員として整っているため、安心だと感じる人も多いでしょう。

 

 

2,中小監査法人

一方で、中小監査法人は、準大手や地域密着型の法人を含み、規模や業務のスタイルは多様です。

クライアントは中堅企業や非上場企業が中心で、業種も幅広く、より多様な業界に触れることができます。

準大手監査法人はBig4監査法人と似通っており、グローバルファームの一員であることがほとんどで、クライアントも大きなところが多くなります。

中小監査法人では、少人数のチームで業務を進めることが多く、若手のうちから幅広い業務を任されることも珍しくありません。業務全体を把握しやすく、実務経験を積むスピードが早いのも特徴です。たくさんのクライアントを担当でき、業界などにこだわらず幅広い知見と経験を積むことができるでしょう。

中小監査法人を検討する際、監査の質や教育・研修制度を気にする方が多いですが、多くの中小監査法人といっても監査の質は高く保たれています。

研修制度や福利厚生制度も整備されていますので、そのような点ではあまり心配はいりません。

大手監査法人と中小監査法人の違い

監査法人の規模によって、働き方やキャリアの築き方には大きな違いがあります。

大手と中小の監査法人では、働く環境も得られる経験も大きく異なります。

どちらが自分に合っているかを見極めるためには、将来のキャリアビジョンや働き方の希望を明確にすることが大切です。

ここでは、「クライアント」「業務」「監査チーム」の3つの観点から、その違いを見ていきましょう。

クライアントについて

大手監査法人が担当するのは、主に上場企業やグローバル企業です。

規模の大きな企業を相手にするため、監査のスケールも大きく、国際的な基準に基づいた業務が求められます。

一方、中小監査法人では、地域に根ざした企業や中堅・中小企業を担当することが多く、業種の幅広さが特徴です。企業の経営者と直接やり取りする機会もあり、より身近な視点で監査に関わることができます。

業務について

時価総額や会社規模でトップクラスの会社の監査を経験しようと思った場合は、大手監査法人が担当していることが多いため、必然的に大手監査法人を検討することになるでしょう。


大手では、業務が細かく分業されており、特定の分野に特化した働き方が求められます。

専門性を高めるには適した環境ですが、業務範囲が限定されることもあります。

中小では、一人が複数の業務を担当することが多く、幅広い実務経験を積むことができます。柔軟性が求められる分、応用力や判断力が養われやすい環境です。

監査チームについて

大手監査法人では、数十人規模の監査チームが編成され、役割分担が明確です。

若手は比較的シンプルな科目からスタートし、徐々に専門性を高めていく流れになります。最初の数年はどうしてもシンプルな科目の担当が続きます。

 

中小監査法人では、少人数のチームで業務を進めることが多く、チーム全体の動きが見えやすいのが特徴です。

少人数だからこそ監査チーム全体が何をしているのか把握しやすく、多くの科目や多様な監査論点を早めに経験できる機会も得られます。

若手でも多様な業務に関わることができ、実践的なスキルを身につける機会が豊富です。

監査法人の選び方:どう行動すれば良い?

それでは、実際に監査法人を選ぶ時、どんな方法があるか見てみましょう。

1,説明会

監査法人の説明会に参加すると、いろいろな監査法人の情報を集めることができます。

気軽な気持ちで参加できるイベントとなっているため、安心して参加することができます。

 

それぞれの監査法人が就活イベントを開催していますので、いくつか参加し、監査法人業界がどういったところなのか、監査はどんな仕事なのかなど、比較しながら情報収集をしましょう。

2,面接

監査法人は人物面を重視しているため採用を左右するのは面接です。

監査法人ごとに強味もあることから、説明会で集めた情報の整理をして、自分の入りたい監査法人ごとに面接対策を進めておきましょう。

しかしながら会計士試験の合格発表から面接までの期間はとても短いです。

限られた時間のなかで面接対策を進める必要があるため注意してください。

例年合格発表が11月でそこから一週間も経たずに面接を受けることになります。

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まとめ

監査法人の選び方はいろいろあります。

規模やファームにより、それぞれ特徴があるのが監査法人です。

 

監査法人を選ぶうえでそれらの特徴を把握し、積極的に情報を収集しておきましょう。

優先順位を決めることも忘れてはいけません。

自身にとって何が大切かを考えていけば、きっと自身にあった監査法人を選ぶことができるでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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