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税理士試験を検討中の人必見!試験の概要や勉強のコツを徹底解説

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試験に挑戦する女性

税理士試験は非常に難易度が高い上に、年に1回しか実施されません。

試験合格のためには、税理士試験に対する理解を深めることが大切です。

 

今回は、税理士試験を検討中の人が知っておくべき情報を紹介します。

税理士試験の概要

はじめに税理士試験の概要を解説します。

試験概要

税理士試験は、毎年8月上旬に計3日間実施される国家試験です。

全部で11科目から構成されています。

科目によって開催される日時は異なるので注意しましょう。

 

税理士試験の大きな特徴が、科目合格制を採用している点です。

税理士資格を取得するには

 

  • 必修2科目
  • 選択必修1科目
  • その他の税法2科目

 

計5科目に合格する必要があります。

一度合格した科目は生涯有効となります。

 

なお、試験は科目ごとに時間設定をされて実施されます。

1年に複数科目を受験する場合でも、同じ時間帯で科目が被ってしまう心配は必要ありません。

スケジュール

税理士試験の大まかなスケジュールは以下の通りです。

 

  • 申込期間:5月中旬頃  ※令和4年度(第72回)試験の申込期間は5月10日~5月20日でした
  • 試験実施:8月上旬に計3日間
  • 合格発表:11月末~12月上旬

 

細かな日程はケースによって異なるため、必ず受験する年の受験案内をご確認ください。

受験資格

税理士試験11科目のうち、必修である会計2科目には受験資格が存在しません。

学歴や保持資格に関係なく誰でも受験可能です。

 

一方で税法科目を受験するためには、一定の要件を満たす必要があります。受験資格の例を紹介します。

 

  • 大学や専門学校における一定の科目の履修経験がある・所定の単位を獲得している
  • 司法試験の合格者である
  • 公認会計士短答式試験の合格者である
  • 日商簿記検定1級または全経簿記検定上級の合格者である
  • 会計業務や税理士の補助業務などの職歴を有する

 

受験資格の詳細は、国税庁の公式サイトや最新情報をご確認ください。

受験申込に必要な書類

税理士試験の受験申込に必要な書類は、毎年公開される受験案内で詳しく案内されます。

今回は第73回試験で公開された情報をもとに必要書類を紹介します。

 

  • 受験資格を証明する書類  ※具体的に必要となる書類は、受験申込時に用いる受験資格によって異なる
  • 税理士試験受験願書
  • 税理士試験受験申込書
  • 受験票・写真票
  • 受験手数料相当分の収入印紙  ※所定の箇所に収入印紙を貼り付けて提出

 

書類を揃えることが第一歩となります。

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税理士試験の詳細

続いて、税理士試験当日の流れを中心に試験の詳細を解説します。

税理士試験当日のスケジュール

税理士試験当日のスケジュール例として、令和4年度(第72回)試験の日程を紹介します。

8月2日

 

  • 9時から11時……簿記論
  • 12時30分から14時30分……財務諸表論
  • 15時30分から17時30分……消費税法または酒税法

 

8月3日

 

  • 9時から11時……法人税法
  • 12時から14時……相続税法
  • 15時から17時……所得税法

 

8月4日

 

  • 9時から11時……国税徴収法
  • 12時から14時……固定資産税
  • 15時から17時……住民税または事業税

 

 

いずれの科目も制限時間は2時間、科目と科目の間は1時間から1時間半です。

ただし、試験開始の15分前には着席する必要があるため、実際の間隔はより短くなります。

税理士試験の会場はどこ?

税理士試験の試験会場は年によって異なります。

令和4年度(第72回)試験では会場は全部で20か所、15都道府県でした。

 

大学・多目的施設の会議室・国税局など、さまざまな場所で実施されます。

 

受験申込の際、試験を受ける都道府県を希望できます。

ただし、必ず希望した都道府県になるとは限らず、正確な受験地は受験票が届くまでわかりません。

 

また、試験会場の変更は原則不可能です。

税理士試験当日の注意点

税理士試験当日の注意点として、以下の2つが挙げられます。

 

  • 税理士試験での遅刻・途中退室は厳禁
  • 税理士試験で使用できる筆記用具は規定アリ

 

それぞれ詳しく解説します。

税理士試験での遅刻・途中退室は厳禁

税理士試験での遅刻・途中退室は厳禁です。

試験会場に着いていても、時間までに着席していなければ欠席扱いとみなされるケースもあります。

 

途中退室については、試験の注意事項に禁止と明記されています。

受験拒否を受ける・失格にならないよう、遅刻や途中退室の事態を避ける対策が必要です。

税理士試験で使用できる筆記用具は規定アリ

税理士試験で使用できる筆記用具は黒または青インキの筆記具のみです。

メモのためにシャープペン等を使うことは可能ですが、解答に使用できるのは既定の筆記用具のみとなります。

 

使用が認められていない筆記用具での解答は失格となるため注意が必要です。

税理士試験について事前に知っておくべき情報

続いて、税理士試験の受験に向けて事前に知っておきたい情報を紹介します。

税理士試験の合格率

税理士試験の合格率は10〜20%程度です。

科目や年によって多少の違いはありますが、いずれも決して高い数値ではありません。

 

合格率が特に高いのは必修である会計2科目で、いずれも20%前後となります。

それ以外の科目の合格率は、おおむね15%前後です。

 

ごく稀ではありますが、合格率が10%を切るケースもあります。

合格率が20%を超えるケースはほとんどありません。

合格までに必要な勉強時間の目安

税理士試験に合格、すなわち5科目すべてに合格するためには3,000時間の勉強が必要といわれています。

 

3,000時間というのはあくまでひとつの目安であり、最低限達成したいラインといえるでしょう。

不合格の科目がある・ライフスタイルの都合により勉強期間が長いなどの場合、より多くの勉強時間が必要となります。

5科目取得までにかかる期間

前提として、1年で5科目すべての取得は非現実的です。

毎年少しずつ受験し、数年かけて5科目取得を目指すことになります。

 

1年で1〜2科目受験し、3〜5年で5科目取得を目指すのが平均的なモデルです。

税理士試験の勉強に専念できる環境であれば、1年で3科目取得・2年で5科目すべての取得を目指すケースもあります。

税理士試験に向けた勉強のポイント

税理士試験に向けた勉強のポイントとして、以下の5つが挙げられます。

 

  • スケジュールを立てて計画的に勉強する
  • 長期戦を前提とする
  • スキマ時間を上手く活用する
  • 頻出分野や正答率の高い分野を優先する
  • 無理はしない・体調に気を付ける

 

それぞれ詳しく解説します。

スケジュールを立てて計画的に勉強する

税理士試験は非常に広い範囲から出題される上に難易度も高いため、かなりの勉強量が必要です。

勉強するべき内容が多いため、スケジュールを立てて計画的に進める必要があります。

 

計画を立てずに勉強を進めてしまうと、以下のような事態が起こるリスクが高いです。

 

  • 勉強するべき範囲が終わらない
  • インプットに時間をかけすぎてしまい問題演習の時間が足りなくなる
  • 勉強する内容をその都度決めるため、行き当たりばったりになりがち

 

試験日から逆算して勉強のスケジュールを立て、計画的に進めていきましょう。

長期戦を前提とする

税理士試験は短期合格にこだわりすぎず、長期戦を前提とするのがおすすめです。

 

税理士資格を取得するには5科目に合格する必要がありますが、ボリュームを考えると、1年で取得できる科目は3科目が限度です。

もし1年で3科目、もう1年で2科目合格すれば、合計2年で5科目取得となります。

 

しかし実際のところ、1年に3科目受験するのは不可能ではないとはいえ、非常に負担が大きいです。

その上、1科目でも不合格になれば翌年の再受験が必要であり、5科目取得までに要する期間は1年単位で長くなります。

 

短期間での合格にこだわりすぎると、不合格の科目があった時に大きなショックを受け、モチベーションが落ちてしまう恐れが大きいです。

 

モチベーションを維持するため、税理士試験は長期戦前提であり、数年かけて5科目取得するのが自然と押さえましょう。

スキマ時間を上手く活用する

税理士試験は勉強するべき内容が多いため、スキマ時間の活用も大切です。

特に理論の暗記は、スキマ時間をいかに上手く使えるかが重要となります。

 

通勤で電車やバスを使っている場合、車内で余裕があれば理論を読むことができるでしょう。

また始業時間前・昼休み・待機時間など、上手くいけば問題を数問解ける時間を確保できます。

 

スキマ時間ひとつひとつは短くても、トータルでは大きな時間になります。

 

スキマ時間を活用することで、より多くの時間を勉強に充てられるでしょう。

頻出分野や正答率の高い分野を優先する

税理士試験は上位10〜20%の受験者が合格になるよう配点箇所や点数が調整される、実質的には相対評価の試験です。

そのため、解ける問題を多くするよりも、正答率が高い問題を確実に解くことが重要となります。

 

相対評価の場合、正答率が高い問題は配点されやすく、解答できる人の少ない奇問・難問は点数に影響しないケースが多いです。

たとえ奇問・難問で正しい答えを書けたとしても、正答率が高い問題を落としてしまうと、合格の可能性は下がってしまいます。

 

税理士試験は全範囲を完璧に仕上げる・難問を優先して解くのではなく、正答率が高い問題や頻出分野の完成度を高めることが大切です。

無理はしない・体調に気を付ける

税理士試験は必要な勉強量が多い上、年に1度しか実施されないためプレッシャーも大きくなります。

そのため、どうしても心身に負担がかかりがちです。

 

どれだけ多く勉強しても、心身の調子を悪くしてしまえば、本番で力を出し切れません。

勉強の成果を最大限に発揮できるよう、無理はせず、体調に気を付けるよう心がけましょう。

 

体調不良を感じたときには、少し勉強から離れてしっかり休むのが効果的です。

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まとめ

税理士試験は毎年8月上旬頃に実施され、全部で11科目から構成されている科目合格制の試験です。

税理士資格を取得するためには、計5科目に合格する必要があります。

いずれの科目も合格率は10〜20%程度と、決して高くありません。

 

税理士試験を受けるのであれば、何よりもまず試験について正しい理解が必要です。

毎年公開される最新の受験案内を確認した上で、必要書類の用意や申込期間中の出願等を行う必要があります。

 

また、合格に向けた勉強のポイントを押さえることも大切です。

 

 

本記事が、税理士試験を検討する人の参考になれば幸いです。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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