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税理士試験の財務諸表論は独学合格できるのか?

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税理士試験の勉強をする人

税理士試験の財務諸表論を受験する多くの方が受験予備校に通っています。
それでは、財務諸表論は独学で絶対に合格できないのでしょうか。

以下で独学合格が目指せるのか解説していきます。

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税理士試験の財務諸表論は独学合格できるのか?

税理士試験の財務諸表論は独学で合格をめざせるのでしょうか。
大部分の受験生が受験予備校に通っていますが、金銭的な事情や時間の制約により独学を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もし独学が可能なら、おすすめの勉強法とテキストも知りたいという方もいらっしゃるでしょう。


税理士試験は5科目合格が必要であり、各科目の合格基準点は6割です。
また、会計科目である簿記論と財務諸表論は必須の科目となります。
日商簿記1級と同等またはそれよりも多少易しいレベルで、勉強時間は500~600時間程度が目安といわれています。

運の要素も比較的少なく、努力すれば合格できる科目でもあります。


ここでは税理士試験の財務諸表論について、難易度や必要な勉強時間、独学合格ができるのかを解説します。

①財務諸表論の科目の特徴

先述の通り、財務諸表論は税理士試験のうち、会計科目に分類され、簿記論と同様、必須科目の1つです。
税理士試験では科目ごとに合否判定がされるので、1年に1~2科目ずつ、数年かけて合格を目指す人が多いのが特徴です。

また、財務諸表論は必須科目ということもあり簿記論と共に最初に勉強する傾向があります。
税理士試験は全部で11科目ありますが、財務諸表論は比較的対策がしやすいようです。
合格率をみても財務諸表論の合格率の平均は約18%程度に対し、他の科目の合格率が10%前半となっています。

ただし、計算と理論の両方が必要であり勉強時間は相当程度必要となります。
では、財務諸表では、どのようなことを学習するでしょうか。

財務諸表論では、法人の帳簿を作成する際の計算方法や財務諸表の作成方法について学習します。
財務諸表とは企業の財政状況や経営成績をあらわしたもので、企業と利害関係のある人物に情報を提供するために作成するものです。
簿記論で学ぶ計算の理論的な背景を学ぶことになるので、簿記論と並行して学習を進める人が多いです。

また、もちろん実務にも必ず必要な知識となります。
では、財務諸表論の出題形式はどのようなものでしょうか。
財務諸表論の出題形式は、理論問題が50点、計算問題が50点の100点満点となっています。

簿記論は計算問題がほぼ全てを占めていますので、同じ会計科目でも異なった形式となります。
問題は3問出題され、第一問と第二問が理論問題で配点はそれぞれ25点、第三問が計算問題で50点となってます。


なお、理論問題はそれぞれ学者試験委員が担当、計算問題は実務家試験委員が担当しています。

②財務諸表論の難易度

先述の通り、財務諸表論は対策しやすい一方、決して易しいわけではなく、勉強時間は500~600時間程度が目安となります。


そのため、財務諸表論の合格を目指す際は、気を引き締めて勉強に集中する必要があります。
では財務諸表論は独学合格可能でしょうか。


以下で解説します。

③財務諸表論が独学合格できるか

税理士試験の財務諸表論を独学で突破することはできるのでしょうか。
おそらく税理士試験の受験生ならどの程度独学の合格が困難かわかるかと思いますが、結論から言うと、極めて困難だと言えます
税理士試験そのものの難易度が高い上、受験予備校が合格のためのノウハウをコンパクトにまとめ、暗記など必要最低限にしても5~6年合格にかかるのが一般的です。

1科目であれば1年程度で合格する人もいますが、あくまで受験予備校に通い、充実したカリキュラムに乗っ取り勉強できる環境にあった上での合格です。

実際に現役で税理士として活躍されている方の話を聞いても、独学で合格した人はかなり少ないのが実情です。

仮に独学でチャレンジするとなると、競争相手はほぼ全員受験予備校の受講生となります。

その中で上位15%に食い込むのはあまりに困難な道のりであるといえます。

 

以上の理由から、基本的には独学で目指すのはおすすめしません。
ただし、独学で合格する人は皆無ではありません。

実際に独学で合格する人は少数ですが、財務諸表論は税理士の試験科目の中で独学で勉強しやすい科目です。
それは中身が変更されることはごく一部で、税法科目のように毎年のように変更される税制改正に対応する必要がないからです。

あくまで税法科目と比べたら勉強しやすいというレベルですので、全体的な難易度の高さを考慮すると、やはり受験予備校を利用した方が合格しやすいでしょう。

財務諸表論を独学で勉強する場合のポイント

それでもやはり独学で勉強したいという方はいると思います。
その方のために、独学で勉強するためのポイントをお知らせします。

①教材選びについて

税理士試験の財務諸表論の独学合格を狙う場合、教材選びは重要です。
書店に行くと2,000円くらいで税理士試験財務諸表論のテキストや問題集が売っていますが、これらのテキストと問題集だけで合格できるほど財務諸表論は甘くはありません。

合格者からするとこの本だけではまず合格できないレベルの内容です。
書店で売っている本は、あくまで既に受験予備校で勉強している人向けの補助教材と思っておいたほうがいいでしょう。

本気で財務諸表論に独学で合格したいのであれば、受験予備校で教材を買うべきです。
受験予備校のテキストも安い方が良いという人は、受験予備校で勉強した知り合いがいれば安く購入させてもらうのもいいでしょう。

ちなみに、改正は少ないですが最新のものに超したことはないので、できる限り最新年度のテキストを購入するべきです。
前年以前のテキスト問題集は安いですが、情報が古くせっかく勉強した内容が無駄になる可能性があります。

②勉強方法

財務諸表論を独学で勉強する場合は、テキストと問題集交互に繰り返し解くことが重要です。
そして試験の日程から逆算してスケジュールをたてることが重要です。

ちなみに、驚かれるかもしれませんが、財務諸表論の理論は一言一句レベルで覚えるべきです。
受験予備校生は一言一句レベルで覚えているからです。
自分の言葉で覚えるのも良いですが重要キーワードが抜けることがありますし、曖昧に覚えてしまうと応用問題が出題されたときに対応できません。

そのため、理論は毎日少しずつ、本試験までコツコツ覚えていくのがいいでしょう。

また、財務諸表論の計算は基礎項目をしっかり理解することが必要です。
税理士試験は難しい試験ですが、難しい問題を解けるようになる必要はありません。
他の受験生も解けていないからです。

それより、誰もが間違えない基礎項目をいかに間違えないかが合否を分けます。
財務諸表論を独学で勉強する人はしっかりと基礎項目を理解することが大切ということを忘れないようにしましょう。

③模擬試験の受験

本試験に臨む前に、最低でも一回は模試を受けておきましょう。
模試を受けることにより、時間配分をどうすればいいかがつかめ、本番同様の雰囲気を体感することができるからです。
日頃の勉強だけだと、刺激も少ないため大手予備校などが主催している模試は必ず受けるようにしましょう。

また、模試の結果で全国の平均点や自分の順位を知ることができ、自分の勉強の進捗度や課題を知る上でも有益でしょう。

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まとめ

財務諸表論は税理士試験の中でも合格しやすい科目の1つですが、独学で合格するのは相当困難といえます。
覚悟を持って合格を目指し、模試を受けるなどして進捗を確認しながら、インプットをアウトプットを進めるのがいいでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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