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今日から使える!会計事務所向けエクセルの関数や技を使用例と一緒にご紹介!

税理士の転職お役立ち情報

会計事務所でエクセルを使用して業務するイメージ

会計事務所では、お客様の税に関わるあらゆる問題を取り扱います。

  • 確定申告
  • 年末調整
  • 決算等 等々…

その多くは専用のソフトでデータを作り、まとめ、申告書を作り上げます。

しかし、ソフトも万能ではありません。
会計事務所で使用しているソフトは、あくまでも「申告をするための」ソフトです。
申告で利用しない機能まで備わっているケースは少なく、+αの資料が欲しい!となった場合、自分で作らなければいけない時があります。

そんな時に役に立つのがエクセルです。
エクセルでは、様々な計算を行うことで、決算書さながらの資料を作ることが出来ます。
関数や表の機能も多く、活用できればお客様に報告や提案ができる資料の幅を広げることが可能です。
最近は会計事務所の業務の幅も広がっており、エクセルを活用した資料作成は、ますます重要になると言ってもいいでしょう。


今回は、会計事務所でエクセルを利用するケースと、その時に役に立つ関数のご紹介をしていきたいと思います。

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会計事務所でエクセルを使うのはどんな時?

会計事務所内外の仕事内容

会計事務所では、お客様の税に関わる全てをサポートします。
決算書の作成や各種申告はもちろんのこと、毎月の売上や仕入れ量のデータから、月次の損益計算書、貸借対照表も作成します。
資料作成のため、担当者は毎月お客様から預かった資料をソフトに入力し、まとめたうえで、財務状況を明らかにしてお客様に報告を行います。

これが会計事務所の仕事の基本です。
ですが、近年では更に踏み込んだ仕事が求められる場合が多いです。

最近では様々な会計ソフトが登場したこともあり、会計事務所の他のサービスや競合と差別化を図らなくては生き残ることが難しくなってきました。

そんな時に活用したいのが、エクセルを利用した追加資料の作成です。
月次の財務諸表ではお客様が本当に知りたいデータを網羅することは難しく、よりお客様のニーズに沿った情報を提供できれば、顧客満足度も上昇することでしょう。

では、どんな資料を作成すればいいのでしょうか。

エクセルを利用した納税予測計算表

お客様にとって、税額を知ることはとても重要です。
事前に納税額を把握することで、いざ支払う時に焦らずに済みます。

  • 税の引き落とし日なのに預金が足りない!
  • 今期は売上が好調で、支払い税額も増えそう…

そんなことが無いように作成するのが納税予測計算書です。
個人事業のお客様であれば10~11月頃に、法人のお客様であれば決算月の1~2か月前に作成・提出します。
今期10か月分のデータと過年度分のデータを比較し、残りの1~2ヶ月分の売上や支出を予想します。

納税予測の計算では、エクセルが大活躍します。
過年度分のデータ比較や平均値の計算、予測売上の計算など、納税予測計算書では計算が必要な場面が様々登場します。

エクセルを活用できれば、面倒な計算もあっという間に終わらせることが出来るでしょう。

お客様のライフプランを作成

会計事務所は、お客様の「お金」という、事業の血液を扱う仕事をします。
ですから、担当者とお客様の信頼関係は大変重要です。
良い信頼関係を築いているからこそ、よりお客様と二人三脚になったよい提案が出来るのです。

特に深い信頼関係を結ぶと、お客様から事業の未来だけではなく、ご自身の未来のお話をされる場合があります。
例えばこのようなご相談が多いです。

  • お若い経営者であれば新しく増える家族のこと、マイホームのご相談
  • ご引退前の経営者であれば、余生の過ごし方や残される家族のご相談

担当者への信頼が厚ければ、より込み入った相談を受けることは少なくありません。

そんな時に活用するのが、ライフプランの作成です。
現在の事業内容から事業を未来を予測し、数年後の売上見込みやそこから得られる収入を予測します。

さらに

  • 現在の収入と生活資金のバランスが取れているか
  • 大きな買い物をするために、どれくらいの資金を貯めないといけないか
  • 理想の余生を送るには、何年後に引退するのが理想的か

など、お客様一人一人の未来設計図に基づいたライフプランを作成します。

キャッシュフロー計算書の作成

お客様が本当に求める情報の中で、特に多いものが「結局いくらの現金が残ったのか知りたい」ということです。
会計上の損益と実際の損益は、必ずしも一致しないことがあります。
売掛金、買掛金、返済した借入金の元本部分など、実際の入出金のタイミングがズレたり、損益計算書に現れない支出等があります。

ですから、会計上は利益が出ていても、通帳の残高は増えていない、むしろ減っているというケースも少なくないのです。

そんな「会計上の損益」と「実際の損益」のズレを確認するために作成するのがキャッシュフロー計算書です。
キャッシュフロー計算書を作成すると、実際のお金の流れを確認することができるのです。
お客様も実際のお金の流れを把握することで、安心して経営に集中することができます。

キャッシュフロー計算書は、会計事務所の担当者が是非お客様にご提案したい資料のひとつです。

エクセルを活用しよう!

ここでご紹介したように、お客様へご提案する資料は様々あります。
個別事情によって内容が大きく変化するこれらの資料は、既存のソフトでは思うように作成が出来ないことも度々あります。
そんな時には是非エクセルを活用しましょう!

次の章では、そんな時に使えるエクセルの機能をご紹介します。

エクセル初級編~基本の計算をする~

ここでご紹介する関数は、エクセルの関数の中でも特に利用頻度の高い関数です。

SUM関数

最もよく登場する関数です。
機能は「合計」で、足し算をしてくれる関数です。
あらゆるシーンで登場する、シンプルで便利な関数と言えるでしょう。

AVERAGE関数

機能は「平均」で、指定したセルの平均値を求めてくれます。
これを使って、例えば売上や支出の平均/月を求めることができます。
SUM関数程ではないものの、こちらもよく利用する関数です。

MAX、MIN関数

機能は「最大値」と「最小値」を求めます。
小売店などでは、この関数を利用して

  • どの商品が最も売れたのか(売れないのか)
  • どの商品が一番利益率が高いのか(低いのか)

を確認することができます。

エクセル中級編

次に、少し難しいですが、利用すれば資料作成の幅がぐっと広がる関数をご紹介します。

SUBSTITUTE関数

機能は「置換」で、セルの中の文字を指定した文字に変えることが出来ます。
エクセル内の「検索と置換」と違うところは、もとの文字列を残しておくことが出来る点です。

例えばコードが変わって修正が必要になった時、元コードの隣に新たに列を作り、SUBSTITUTE関数を利用した新コードを作ることで、もとのデータを残したまま新データを作成できます。

ROUND関数

機能は「四捨五入」です。
SUMで数値を合計した後にAVERAGEで平均すると、小数点以下の数字が出てくることがあります。

ROUNDを利用すれば、小数点以下を何位で四捨五入するかを指定できます。
売上、支出と小数点以下四捨五入は非常に利用頻度が高いので、是非覚えるといいですね。

エクセル上級編

次に、資料作成の際には絶対に覚えておきたい関数をご紹介します。

VLOOKUP関数

機能は「指定した範囲の引用」です。
これを使えば、過去のデータを特定のセルやページに引用できます。

これだけ聞くと「手入力やコピペでもいいじゃん」と思ってしまいますよね。
ですが、VLOOKUPの優れているところは「関数」である点です。
手入力の場合入力ミスをすることがあります。
コピペをすると、元データを修正した時に再度コピペをしなければいけません。
とっても手間がかかりますよね。

この関数を利用すれば、入力ミスを防ぐことが出来ますし、元データを修正すれば引用データも同時に修正されます。
膨大なデータから引用を行う時に真価を発揮する関数と言えるでしょう。

COUNT関数

機能は「集計」で、指定したセル内で入力済みのものがいくつあるかを確認できます。
これは、進捗状況をエクセルで管理するとき等に利用できます。

  • 申告が完了しているお客様には「〇」
  • 申告が未完了のお客様には「無記入」

とすることで、申告済みの件数を確認することが出来るのです。

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まとめ

いかがでしたか。
今回は会計事務所でエクセルを使うシーンの例と、その活用方法についてお伝えしてきました。

エクセルには今回ご紹介した機能以外にも、様々な機能があります。
是非色々な機能を使えるようになって、よりお客様に良い提案が出来るようになるといいですね。

Profile レックスアドバイザーズ

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