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税理士の役割と仕事内容|働き方・年収・将来性・キャリアパスを徹底解説

更新日:2025.07.08

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税理士の役割と仕事内容|働き方・年収・将来性・キャリアパスを徹底解説

税理士は、税務に関する専門家として、個人や企業の税金に関する悩みや課題を解決し、健全な経済活動を支える重要な役割を担っています 。

しかし、「税理士の仕事って具体的に何をするの?」「どんな働き方があるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、税理士の多岐にわたる役割と具体的な仕事内容を徹底的に解説します。

さらに、税理士事務所、一般企業、金融機関、そして独立開業といった多様な働き方や、それぞれのメリット・デメリットなどをご紹介します。

税理士の役割とは

税理士の仕事は多岐にわたり、非常に専門的です。その分、社会には欠かせない重要な役割を担っています。

 

主な税理士の役割は以下の2つです。

  • 税に関する「生活のパートナー」
  • 申告納税制度の「手助け」

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

税に関する生活のパートナー

税理士の役割の1つ目は、あなたの生活におけるパートナーです。

「医師、弁護士、税理士は、信頼できる人を見つけておくべき」とよく言われるように、税理士はあなたの生活を支える上で欠かせない存在です。

特に、ご自身で確定申告をされている自営業の方やフリーランス、副業をしている方は、税金について相談する機会が多いでしょう。税理士は単に申告制度を手助けするだけでなく、あなたの生活のパートナーとして、ますますその役割を広げています。

申告納税制度の手助け

税理士の役割の2つ目は、申告納税制度の手助けです。これは、税理士の役割の中で最も中心的で重要なものです。

確定申告の締め切りは翌年の3月15日です。

年2月16日から3月15日までは、税務署で確定申告相談会が開催されますが、この申告納税制度を円滑に進めるため、多くの税理士にとって2〜3月は特に忙しい時期となります。

税理士と公認会計士の役割の違い

弁護士であれば、どんな時に相談するべきかわかっている方が多いでしょう。

しかし、税理士と公認会計士のどちらに相談すればいいのかわからない方が非常に多いです。

それぞれの役割についてご紹介しましょう。

どちらに相談すればいいのか困っている方にとっても参考になるはずですよ。

税理士の役割

税理士は、お金と税金の専門家です。

確定申告の際に必要な書類の作成や節税のアドバイスなどが主な仕事です。

 

顧客対象は、個人事業主と法人両方共になっています。

自営業者の方や複数の仕事をされている方が、毎年行っている確定申告を代行できるのが税理士です。

またお金の専門家なので、銀行からの融資の相談にも対応できます。

公認会計士の役割

公認会計士は、会計の専門家です。

主な仕事は、大手企業の決算書に不正があるかチェックすることです。

チェックするのは、契約書や請求書の取引がきちんと行われていたのかや、不正に自社にとって有利になる会計処理を行っていないかなどになります。

これは監査といい、会社に資料請求をしたり、取引先に確認することで不正がないかを確認することができます。

 

また公認会計士が監査を行っていることで、投資家が投資をする企業を決めやすくなるのです。

会社にとって投資家は会社を運営していく上で、なくてはならない存在です。

だからこそ、公認会計士の監査が入ることで、投資家は安心してどの企業に投資をするかジャッジすることができます。

投資家が安心して投資をできることで、会社には資金が集まるのです。

 

このように公認会計士が会社の不正を確かめることで、会社にも投資家にとっても利益になる作業なのです。

 

まとめると税理士と公認会計士の大きな違いは、対象となる顧客が異なります。

税理士は個人事業主と中小企業で、公認会計士は大手企業が顧客です。

そして税理士は申告書の作成代行や節税のアドバイスを行い、公認会計士は大手企業の不正チェックを行っています。

似たような仕事だと思われることが多いですが、実際には全く異なる仕事内容です。

税理士の働き方

税理士資格は、その高い専門性と社会貢献性から、実に多様なキャリアパスを切り拓く可能性を秘めています。ここでは、税理士が活躍できる主な勤務先と、それぞれの働き方におけるメリット・デメリットなどを解説します。

ご自身の将来を具体的にイメージする一助となれば幸いです。

税理士事務所・税理士法人

税理士のキャリアとして最も一般的なのが、税理士事務所税理士法人への勤務です。これらは、中小企業や個人事業主を主な顧客とし、多岐にわたる税務・会計業務を提供します。

「税理士事務所」と「会計事務所」という名称を目にすることがありますが、税理士法に定められた正式名称は「税理士事務所」です。 業務内容に大きな違いはなく、「会計事務所」は俗称として広く使われています。また、税理士法人は、複数の税理士が共同で運営する法人形態であり、大規模なプロジェクトや特定の専門分野(国際税務や資産税など)に特化する傾向があります。

税理士事務所・税理士法人で働くことのメリットは、幅広い実務経験を積めること、地域密着型サービスを通じてクライアントと直接関わり、やりがいを感じられること、税理士資格の取得と両立しやすい環境があること、そして大規模法人では専門性を深く掘り下げられる点です。

一方でデメリットとしては、確定申告時期などの繁忙期の業務負担が大きいこと、事務所の規模や地域、個人のスキルによって給与水準に変動があること、そして大規模法人では業務が細分化され、希望する仕事に就けない可能性があることが挙げられます。

 

関連記事:会計事務所の仕事内容とは?業務内容・繁忙期・必要なスキルを解説!

 

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一般企業(企業内税理士)

企業内税理士として働くメリットは、まず給与や福利厚生の安定性が挙げられます。

税理士事務所と比較して、より安定した環境で働ける傾向があります。

また、M&AやIPO(新規株式公開)など、規模の大きな業務に携わる機会があることも魅力です。企業内で高度な専門知識を活かし、経営層に近い立場で財務面から助言できるため、組織内で重要な存在として認識されるでしょう。自社の税務ガバナンスやコンプライアンス強化に直接貢献できるというやりがいも感じられます。


一般企業で働く税理士は「企業内税理士」と呼ばれ、企業の経理部や財務・会計部門で、高度な会計・税務知識を活かして活躍します。

 

関連記事:税理士法人から一般企業への転職は可能か?メリットとデメリット

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金融機関

金融機関で働く税理士は、「金融×税務」という独自の専門性を活かし、企業や個人の財務戦略に深く関与できる点が大きなメリットです。
具体的には、銀行、証券会社、保険会社、リース会社などで、以下のような役割を担います。

  • 税務アドバイザリー: 顧客(法人・個人)へ税務に関する専門的なアドバイスを提供します。
  • 融資先支援: 融資先の経営分析や経営改善コンサルティングに関与し、企業の資金繰りや財務戦略を税務面からサポートします。
  • 資産運用・相続対策: 個人の資産運用や相続対策の案件に関与し、税務の観点から最適な提案を行います。
  • 社内税務: 金融機関自身の決算業務、税務申告、税務調査対応、社内税務相談、税務ポリシーの構築・運用なども行います。

特に銀行員としての経験がある場合、融資業務の知識や財務分析スキル、法人営業経験、資産運用の知識を税理士業務に活かすことができ、独立開業後も顧問契約を獲得しやすいという強みがあります。

また、大手金融機関では、安定した環境と高度な専門知識を活かせる機会が豊富です。
一方で、金融業界特有の専門知識も幅広く求められるため、学習コストがかかる場合があります。また、企業の規模や部署によっては、税理士としての専門業務よりも、一般的な経理・財務業務が中心となる可能性もあります。

 

関連記事:税理士におすすめの転職時期とは?科目合格者も紹介

 

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独立開業

税理士として独立開業すると、自分の事務所を持ち、自由に仕事を進められます。顧客獲得や税務・会計業務、コンサルティングなど多岐にわたる業務をこなし、書籍執筆やセミナー講師などで業務範囲を広げることも可能です。

 

独立開業の大きなメリットは、理想のワークスタイルを実現できること。時間的な融通が利きやすく、仕事とプライベートを両立しやすいほか、努力次第で年収3,000万円以上を目指せ、定年もありません。得意分野に特化したり、自宅開業でコストを抑えたりすることも可能です。

 

一方で、デメリットもあります。開業当初は収入が不安定になりがちで、顧客獲得には営業スキルが不可欠です。税務以外の経営業務も全て自身で行う必要があり、望まない業務に当たる可能性も。自宅開業の場合、顧客を招きにくく、仕事とプライベートの区別が曖昧になるという課題もあります。

 

関連記事:税理士が起業するには?独立開業までの流れについて紹介!

税理士の役割は広くて仕事が多い?

税理士の仕事内容は、多岐にわたります。
今回は、主な仕事である独占業務3つについてご紹介していきます。

 

  • 税務代理
  • 税務書類の作成
  • 税務相談

 

1つ1つ解説していきます。

税務代理

税理士の主な仕事内容1つ目は、税務代理です。

納税者の代わりに確定申告や青色申告の承認申請など、納税に関する対応を行う業務になります。

さらに税務調査の立ち合いや税務署の更正・決定に不服がある際の申し立ても行います。

 

納税者にとっては、税務関係に関する手続きを代わってもらえることで、ミスのない申告ができるので安心です。

税務書類の作成

税理士の主な仕事内容2つ目は、税務書類の作成です。

確定申告や青色申告の申請には、多くの書類を提出しなければなりません。

その書類を代わりに作成してもらえるので、納税者の負担は格段に減るでしょう。

 

ミスなく書類を作成してもらえること以外にも、税務書類を作成してもらえるメリットがあります。

それは書類の作成や申告することを億劫に感じて申告をしなかったり、忘れたりするのを防げることです。

税務相談

税理士の主な仕事内容3つ目は、税務相談です。

 

税務に関する相談の中で、正式な回答をしていいのは税理士だけです。

初めて確定申告をする方や節税の相談をしたい方は、何をどうしたらいいのか右も左もわからない状態の方も多いでしょう。

その中で正しい回答をしてくれる税理士の存在は、大きな安心になります。

 

これら3つの主な仕事だけでなく、コンサルティング・アドバイザリー業務や行政・司法の支援なども行っています。

税理士といえば、独占業務だけしか仕事がないと思われていることが多いですが、実際には非常に幅広い範囲の仕事をしているのです。

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税理士の役割からやりがいは感じやすい?

税理士は、やりがいを感じやすい仕事だといえます。

それは、仕事に対しての反応が直接返ってきやすいからです。

1つの例として、税務相談をされた場合で説明します。

 

税金のことに関しては税理士と全く関係のない仕事についている方にとっては、何から手をつければいいのかわからないでしょう。

そんな中で順を追って説明したり、どうすれば節税できるのかをわかりやすくアドバイスするのが税理士の役割です。

人から感謝されることも多いので、やりがいを感じやすいと思います。

 


税理士の仕事は、地味に見えてしまうことも多いです。

仕事内容を知っていてもパソコンの前に座って書類作りをして、納税者にアドバイスをするという2つしかないように思われてしまうこともあります。

しかし実際は仕事範囲が広く、納税者の方から直接感謝の言葉をもらえて、自分の仕事ぶりが誰かのためになったのだと実感しやすい職業です。

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まとめ

今回は税理士の役割や仕事内容、公認会計士との違いについてご紹介致しました。

少しでも、税理士の仕事内容について理解して頂けていたら幸いです。

これまで税理士はあまりやりがいを感じられない仕事だと思っていた方も、少しだけ印象が変わったのではないでしょうか。

 

個人事業主も法人も顧客である税理士は、12月から翌年の5月までは何かと忙しい時期が続きます。

大変なことも多いですが、大いにやりがいを感じられる仕事だといえます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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