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コンサルティングファームとは?

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コンサルティングファームイメージ

コンサルティングファームとは何でしょうか。

 

年々コンサルティング業界の認知度や、就職転職の人気が高まりコンサルティングファームの知名度もあがってきています。

その一方知らないことや不明点等も多いものです。

 

コンサルティングファームについて解説します。

コンサルティングファームとは何なのか?

①コンサルティングファームの概要

コンサルティングファーム(consulting firm)とは、事業戦略や業務オペレーション改革、システム構築など企業の抱える課題に対して意見を求められ、解決まで導く企業のことです。

大手企業から中小企業までさまざまな企業を対象とし、そこで働くコンサルタントにはプロフェッショナルとして高いスキルと課題の解決能力が求められます。

②コンサルティングファームの歴史

コンサルティングファームの歴史は実は古いです。

世界最初の経営戦略コンサルティングファームと呼ばれるアーサー・D・リトルが誕生したのは、1886年までさかのぼります。

その後、現在世界トップの売上規模を誇る戦略コンサルティングファームのマッキンゼー&カンパニーが1926年に設立されたのに続き、A.T.カーニーやボストンコンサルティンググループ、ベイン&カンパニーなどの戦略系コンサルティングファームが次々と設立されます。

特に、1973年のオイルショックを契機に企業業績が悪化する中、『選択と集中』による企業改革を提案したBCGのPPMマトリックスは多くの企業に採用されることに繋がりました。

その後1990年代になると、ITによる業務改革が増えるに従い、IBMなどのIT系コンサルティングファームが新たに勢力を拡大することになります。

2008年のリーマンショック後には、会計系ファームがアドバイザリーサービスとして、コンサルティング事業を強化する動きを加速することになります。

 

時代の流れに沿った形で戦略系ファームも、デザイン会社や、ビックデータ分析事業者、アプリ開発事業者などの買収を通じ、戦略提案から実行支援まで一貫した付加価値の提供を実現できるよう進化を続けています。

③コンサルティングファームの種類

コンサルティングファームにはいくつか種類があります。

コンサルティングファームを志望する場合、自分に合ったコンサルティングファームを選ぶことが大切です。

戦略系コンサルティングファーム

グローバルに展開をしているファーム(主に欧米発)が大半で、知名度も高くその歴史も深いファームが並んでいます。

 

プロジェクトもCEOなどの経営陣をカウンターパートとし、全社における経営戦略、新規事業戦略、M&A戦略などトップテーマがほとんどです。

近年では単に戦略をたてるだけではなく、企業内に入り込んで実行まで支援するファームが増えています。

総合系コンサルティングファーム

元々はいわゆるBig4の会計系ファームが主体となっているコンサルティングファーム。

上流の戦略立案のフェーズから、業務改善、システム導入、そしてアウトソーシングまで企業全体の経営課題に対してあらゆるコンサルティングサービスを幅広く手掛けています。

多くのファームでは他メンバーファームやグローバルオフィスとの連携で、1つのファームでは成し得ないプロジェクトを協働できる強みを持っています。

シンクタンク系コンサルティング

主要シンクタンクの多くは、経済調査、ITコンサル、マネジメントコンサルという3部門を持っています。

民間企業や官公庁を対象としたコンサル部門に力を入れているところが多いです。

 

近年ではグローバルプロジェクトも多く、シンクタンクだからという垣根はなくマネジメントコンサルティングという純粋な経営コンサルティングも行っています。

組織人事コンサルティングファーム

企業の組織ビジョン・人事戦略の策定から人事制度構築・導入等、 人と組織を変えることで企業を変えることを専門的に各種人事に関する問題解決、コンサルティングを手掛けます。

人事部門が抱える制度だけでなく、年金、福利厚生、人材開発など多種多様なテーマに対してのコンサルを提供していることが特徴です。

 

有名ファームにおいては外資系が多いです。

国内においても日本独特の人事風土を理解したファームも多く、大手企業を中心に活動しています。

財務アドバイザリー系コンサルティングファーム

M&Aアドバイザリー、財務を中心としたデューデリジェンス、バリューエション、フォレンジックなどのサービスを展開しています。

M&A関連の業務に関しては、クロスボーダー案件が多くなってきているので、いわゆるFAS系ファームが活躍している傾向です。

 

また財務関連だけでなく戦略といった上流から再生関連を手掛けるファームも増えており、各社サービスラインも充実させてきています。

業務・業界特化系コンサルティングファーム

激化するグローバル競争への対応を求められる業界において製造業、コスト削減、PMOなど各種様々な業界・業種に特化した専門家プロフェッショナルファームが登場しており、各社一段の差別化に取り組んでいます。

業界特有の知見やノウハウが大きな武器であり、より深く入り込んだコンサルティングを提供できることが強みです。

 

ジェネラリストではなくスペシャリストを目指す方には最適でしょう。

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コンサルティングファームの仕事とは?

①コンサルティングファームの組織

コンサルティングファームでは役職に応じて求められる仕事の役割が分かれています。

一番上のパートナーはプロジェクト案件の受注やファーム経営、マネージャーはプロジェクト管理、コンサルタントはプロジェクトの中心として実務を担当し、一番下のアソシエイトは情報収集や資料作成を担当することが一般的です。

大きなファームでは提供するテーマや業界に応じて部門が分かれていたり、少数ファームでもバーチャルでこうしたテーマごとに組織が分かれているところもあります。

②コンサルティングファームの仕事内容

コンサルティングファームの仕事の内容は、プロジェクトごとに多様化しています。

顧客である企業の中期的な戦略を策定するプロジェクトがある一方で、特定の事業に応じたプロジェクトの支援も増えてきています。

たとえばサプライチェーンの仕組みの見直しや再構築、商品のマーケティング戦略策定、企画途中の新規事業策定、コスト削減施策などがあげられます。

 

このようにプロジェクトのテーマが多様化する中で、コンサルタントが果たすべき役割も多くなってきています

かつては経営層との議論が中心であったものの、事業部長や実際に作業をしている社員など現場レベルでもコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推進、実行していく機会が増えてきています。

コンサルティングファームのプロジェクトとは?

①コンサルティングファームのプロジェクトの例

コンサルティングファームのプロジェクトの例としては以下があげられます。

 

  • 経営戦略(中長期戦略立案、新規事業立案、マーケティングなど)
  • IT戦略・ITマネジメント(システム導入、デジタルDXなど)
  • 人事(育成、人事制度、組織改革、研修など)
  • 財務アドバイザリー(M&A、財務戦略など)
  • 業務改善(CRM、SCM、BPRなど)

②コンサルティングファームのプロジェクトの流れ

コンサルティングファームのプロジェクトの流れを例としてあげておきましょう。

ざっくりとは以下の通りです。

 

  1. プレゼンテーション(プレゼンでは複数のコンサルティングファームとコンペを行うこともよくあります。)
  2. 案件受注(クライアントに提案を受け入れてもらうことで正式にプロジェクトを受注します。)
  3. キックオフ・ミーティング(チーム発足後であれば全員で集まり顔合わせと、プロジェクト全体の体制、スケジュールなどの確認を行います。)
  4. インタビュー・仮説(データ収集をし材料を集め問題解決に向けて仮説を立て、検証するサイクルを繰り返し、クライアントとも議論しながら進めて行きます。)
  5. 課題解決方法の決定(最終的に提案するシナリオをまとめたうえで最終報告、提案に臨みます。)
  6. 提案・実行支援(クライアントに成果が出るよう最終成果に向けて改善を図りながら支援していきます。)

コンサルティングファームに入るためのポイントとは?

①コンサルティングファームに求められること

各コンサルティングファームの採用状況について、基本的にコンサルタント採用においては通年で各社でポテンシャル採用を行っています。

ただ特定の業界向けや、業界知識が必要なコンサルタント職については、相応の資格や経験、スキルが必要です。

金融機関向けのコンサルタントであれば、金融関連の職種、製造業であれば同じく製造関連の職種経験やスキルがあることが望まれます。

ポテンシャル能力としてはコンサルタントとしてロジカルシンキング(論理的思考能力)およびコミュニケーション能力が特に重視されます。

②コンサルティングファームの新卒・中途の割合

近年ではコンサルティングファームの就職人気も高まり、各ファームにおいて採用人数が増えています

いわゆる事業会社出身者でコンサル未経験者の採用における割合はファームによって異なりますが、大手コンサルティングファームでは約8割が未経験者(事業会社出身者)となっているようです。

ここ数年でコンサルティング市場も飛躍的に拡大し、コンサルティングプロジェクトの数も多くなり各社人手不足の状態が続いております。

そのため積極的に中途採用を展開し、未経験者コンサルタントを採用する人数も増えているのが現状です。

特にコンサルティング会社が提供しているサービスラインと親和性のある業界・事業会社出身者を採用しており、これまでの知識・経験を活かせる環境となっています。

③コンサルティングファームに向いている人

コンサルティングファームで働くことが向いている人の特徴をあげておきます。

 

  • クライアントの期待を超える成果を出し続けたいという想いがある人
  • 日々の自己研鑽ができる人
  • 過去の振り返りや反省をしつつも気持ちの切り替えができる人
  • 課題に対して臆することなく、むしろワクワクしながら挑戦できる人

 

このような人が向いているといえます。

あてはまる方、こういった働き方をしたい方はぜひチャレンジしてみてください。

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まとめ

コンサルティングファームについてその概要や歴史、種類、そして実際の仕事内容について解説していきました。

 

コンサルティングファームといってもさまざまな専門領域があり、自身のスキルや経験と照らして自身に適したコンサルティングファームを探してはいかがでしょうか。

Profile レックスアドバイザーズ

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