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税理士法人への転職を成功させるには?Big4・大手・中堅・小規模の違いや働き方を徹底比較

更新日:2026.01.21

税理士の転職お役立ち情報

税理士法人への転職で失敗しないために気を付けるべきこと

税理士試験に合格している方が勤務先として税理士法人を希望されているというケースは多いと思います。

ただし、税理士法人と一口に言っても、法人の規模や抱えているクライアントなどによって税理士法人ごとに大きく違いがあります。

自分のキャリアプランに応じて自分に合った税理士法人を選ぶことが非常に重要です。

自分に合わない税理士法人を選ぶとこんな筈ではなかったと転職で失敗する原因になりかねません。

以下では税理士法人の特徴や税理士法人への転職の注意点などを記載していきますので参考にしてください。

転職前に知っておきたい税理士法人の規模別分類

 

  Big4 大手+中堅 小規模
仕事の幅
年収
クライアント 大手中心 中小企業中心 個人事業主・中小企業中心
独立のしやすさ
向いている方 ・専門性を身につけたい
・グローバル志向がある
・経営者に貢献したい
・独立志向がある
・キャリアチェンジを目指している
・これから会計業界を目指す

税理士法人の規模は大きく「Big4」「大手」「中堅」「小規模」の4つに分けられます。

ただしBig4以外の大手と中堅は傾向に大きな違いがないため、実際は「Big4」「大手+中堅」「小規模」の3区分で考えるのが一般的です。

 

税理士法人の規模によって様々な違いがあります。

そのため転職の目的や「どの軸を優先するか」によって、転職先として選ぶべき税理士法人の規模が変わります。

Big4税理士法人

Big4税理士法人は世界規模で展開する大手ファームの税務部門であり、外資系企業や上場企業を中心とした高度税務に携われる環境です。

専門性が磨かれる一方で業務レベルが高く負荷も大きいため、転職にあたって、まずはBig4の特性を理解する必要があります。

Big4税理士法人の特徴

Big4税理士法人とは以下4つの税理士法人の総称です。

 

Big4税理士法人の特徴について、項目別に紹介します。

業務の傾向

  • 国際税務(タックスヘイブン税制・移転価格税制)
  • 組織再編に関する税務コンサルティング
  • 税務代理

など

専門的な税務業務を中心に提供

クライアントの層

大規模会社が中心

グローバルに事業を展開する日系企業や外資系企業や金融機関など

仕事の進め方

クライアント毎に分けられたチームで行う

各人の専門性を維持するため、担当する仕事も税務の流れの内の一部分になることが多い

携わる仕事の範囲

部門が細分化されているため、各人の仕事の幅が広いとは言い難い

年収

年収のレンジは非常に高い

Big4税理士法人のメリット

Big4税理士法人のメリットとして以下の4点が挙げられます。

  1. 高度な税務業務を中心に扱うため自身の専門性が上がる
  2. 年収レンジが高く、ほかの税理士法人に比べて高年収を期待できる
  3. 研修制度やOJTが充実していてスキルアップの機会が多い
  4. 若手でも大型案件の一部を担当できる場合があり、経験を積める

 

なお、Big4のネームバリューの高さから、Big4での勤務経験があるという事実が転職市場等での高評価につながりやすいです。

業務を通じて自身の専門性を高めることで市場価値が上がる効果も期待できます。

Big4税理士法人のデメリット

続いてBig4税理士法人のデメリットを紹介します。

  1. 業務の難易度が高い上にやるべきことが多いため、繁忙期は長時間労働になりやすい
  2. 専門に特化しやすく、汎用的な税務スキルは逆に身につきにくい
  3. 優秀な人材が多いため競争が激しく、昇進競争や評価面で過剰なストレスがかかる恐れがある

 

特に注意するべきが「2.専門に特化しやすく、汎用的な税務スキルは逆に身につきにくい」です。

Big4税理士法人はチーム制かつ分業制が整っているため、担当する業務範囲が限定的になります。

特定分野の専門性を高められる一方で、幅広い税務に携わりたい人には向いていない可能性がある点に注意が必要です。

Big4税理士法人に向いている方

Big4税理士法人での勤務に向いている方は以下のような方です。

  • 専門的な知識を身に着け専門的な税務の経験を積みたいという方・・・専門性こそがBig4税理士法人の最大の特徴の一つと言えるからです。

  • 年齢が若い方・・・30代前半迄の方が転職上有利です。ただし、近年はそれ以上の年齢の方でもそれまでの経験や能力次第で転職が不可能なわけではないと言われています。会計業界未経験という方でも若い方は、教育制度などが用意されているため、向いていると言えるでしょう。

  • 細分化された部門・チームごとのルールの違いに適応できる方・・・細かい業務の流れはチームごとに異なっているという場合も少なくないため、配置されたチームごとに上手にやり方を変えながら仕事をする必要があります。

  • グローバル志向の方・・・税務に限らず、世界情勢などに常に興味を持ち、気を払うことが税理士としての活躍のバックボーンになります。

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Big4ではない大手および中堅税理士法人

Big4以外の大手および中堅の税理士法人の特徴として、バランス型の環境である点が挙げられます。

Big4ほど高度専門領域に特化しない一方で、法人税務・相続・事業承継など幅広い実務を経験できます。

組織としての教育体制も整っている場合が多く、経験の浅い方でも段階的に実務を身につけやすい点が強みです。

大手および中堅税理士法人の特徴

一般的には以下の二つがBig4ではない大手の税理士法人であると言われています。

中堅税理士法人の考え方は様々ですが、従業員が100名以上で大手に分類されていない法人が該当するとされることが多いです。

 

大手および中堅税理士法人の主な業務内容として以下の例が挙げられます。

 

大手および中堅税理士法人の特徴を項目別に紹介します。

業務の傾向

  • 税務代理
  • 税務コンサルティング
  • 税務調査立ち会い業務

など、いわゆる税理士業務

Big4税理士法人のような専門性が高いサービスではなく、一般的な税務業務がメイン

クライアントの層

中堅企業が中心

グローバル展開をする企業も多い

仕事の進め方

税務の基本といえるサービスを中心に幅広い業務をこなす

1人が担当するかチーム体制であるかは案件によって異なる

携わる仕事の範囲

部門が細分化されていないため幅広い税務に携わるチャンスがある

独立開業のためのスキルが身につきやすい

年収

Big4税理士法人ほどではないが年収レンジは高め

大手および中堅税理士法人のメリット

大手および中堅税理士法人のメリットとして以下の3点が挙げられます。

  • 幅広い仕事に携われる可能性がある
  • 組織の教育体制や研修制度が比較的整っている
  • 等級・昇格制度があるためキャリアパスが見えやすい

大手および中堅税理士法人は扱う案件の難易度と携われる仕事の幅広さのバランスが良く、スキルアップをしやすいです。

学ぶための制度が整っている点やキャリアパスが見えやすい点もメリットとして挙げられます。

これらの強みから、将来的に独立開業を目指す人に適した環境といえるでしょう。

 

大手および中堅税理士法人のデメリット

続いて、大手および中堅税理士法人のデメリットを3つ紹介します。

  • 組織規模が大きいため、自身の裁量が小さく感じる可能性や、仕事の全体像を把握しにくい恐れがある
  • 社内ルール・手続きが多く、柔軟性に欠けることがある
  • 役割が固定化され、実務の幅を広げにくい場合もある

大手および中堅税理士法人はBig4税理士法人ほどは部門の細分化がされていないものの、部門・部署自体は存在することが多いです。

部門や部署間で業務が分断されている場合、仕事の全体像を把握できない可能性も高いです。

担当する案件やポジションによっては役割が固定され、幅広い仕事には携われない恐れもあります。

大手および中堅税理士法人に向いている方

これらの税理士法人での勤務に向いているのは以下のような方です。

  • 経営者を支え企業の長期的な発展に貢献できるような税理士を目指したいとお考えの方・・・実践的な業務を経験できることがこれらの税理士法人の大きな特徴であるからです。そのため、将来独立を視野に入れている方にも適した環境であると言えます。

  • 年齢・・・30代迄が採用されやすいですが、それ以上の方でもそれまでの経験や能力次第で十分に転職可能であると言われています。

小規模税理士法人

小規模税理士法人は少人数で運営されているため、一人ひとりが担当する業務の幅が広いです。

幅広い経験を積めるため短期間で大きく成長できる可能性があります。

また、経営者と直接関わる機会が多く、相談対応の経験も積みやすい環境です。

小規模税理士法人の特徴

小規模税理士法人とはBig4や大手および中堅に属さない税理士法人です。

主なクライアントとして零細企業や個人事業主が挙げられます。

 

小規模税理士法人の特徴を紹介します。

業務の傾向

  • 税務代理
  • 税務コンサルティング
  • 税務調査立ち会い業務

など

大手および中堅税理士法人と業務の内容自体はほぼ同じ。

ただし主なクライアントが小規模事業者であるため、業務のボリュームや傾向は大きく異なる

クライアントの層

零細企業や個人事業主など小規模事業者

仕事の進め方

基本的には個人で仕事をする

代表税理士の経営方針や価値観などによる違いが大きい

携わる仕事の範囲

人数規模が小さいため1人が幅広い仕事を行う

年収

中堅以上の税理士法人に比べると低め

ほかにも、人手不足のため求人が多いという特徴もあります。

小規模税理士法人のメリット

小規模税理士法人の主なメリットとして以下の4つが挙げられます。

  • 担当できる業務の幅が広い
  • 若いうちから責任のある業務を経験できる
  • 経営者と直接関わる機会が多い
  • 意思決定が早く柔軟性がある

小規模税理士法人は人が少ない分、一人ひとりに割り当てられる業務範囲が広いです。

クライアントとのやり取りを担当する人と、入力業務などの事務作業を担当する人も同じケースが多いです。

責任ある業務を含め幅広い業務の経験を積める点がメリットといえます。

組織としての規模が小さい分、意思決定までのスピードが早く柔軟性が高い点も強みです。

小規模税理士法人のデメリット

続いて、小規模税理士法人のデメリットを4つ紹介します。

  • 比較的給与が低い
  • 業務が属人化しやすい
  • 評価制度が不透明な法人もある
  • 経営者の方針に大きく左右される

小規模税理士法人は組織としての体制整備が不十分な傾向です。

組織ではあるものの実質的には個人ですべて対応する場面も起こりやすく、属人化がしやすいというデメリットがあります。

小規模なため所長や経営者1人の影響力が強く、方針が左右されやすいという点を理由に、働きにくいと感じる人もみられます。

小規模税理士法人に向いている方

  • まだ税理士資格を取得しておらずこれから目指すという方や会計業界以外の他業界からキャリアチェンジを行いたい方・・・これらの方はまずは小規模税理士法人での勤務を目指すと良いでしょう。

  • 日本経済の根幹に位置している中小零細企業を支える事にこそやりがいを感じるという方や早く自分でクライアントを受け持ちたいという方・・・小規模税理士法人では、より近い距離でクライアントと接することができます。

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税理士法人への転職における注意点と気にすべき点

税理士法人への転職活動に対して、規模や業務内容の違いを重視する人は多いでしょう。

しかしそれだけでなく、働き方や職場環境の実態も事前に把握しておくべきといえます。

この章では税理士法人への転職における注意点と気にすべき点を紹介します。

従業員の性別と年齢構成

税理士法人の従業員の方の性別および年齢構成は重要な要素です。

これらが自分の思う構成とは異なり大きく偏っていると、自分に合わない税理士法人である可能性も小さくないです。

そういった場合長期的な就労が難しく、また転職を繰り返すということになるかもしれません。

残業手当および休日出勤手当の取り扱い

残業や休日出勤時の残業手当および休日出勤手当の取り扱いは面接などでしっかりと確認しましょう。
みなし残業制度などを採用している税理士法人もあります。
面接などでしっかりと確認しないとトラブルの原因となりえます。

未経験者の採用数が多すぎる税理士法人について

未経験者の採用数が多すぎる税理士法人はキャリアの浅い方には不向きの可能性があります。
未経験者の採用がとても多い法人の場合、教育が受けられない可能性もありますし、なかなか人が定着せずにその法人を辞めてしまっているという可能性もあります。

後悔しない転職のために意識したいこと

税理士法人への転職では、待遇や業務内容を重視しがちかもしれません。

しかし、納得のいく転職活動を実現させるためには、自分がどのような働き方をしたいのか・どのような環境で力を発揮できるのかを整理しておくことが大切です。

情報収集はもちろん重要ではあるものの、最終的に判断するのは自分自身という点を意識しましょう。

曲げられない・妥協できないポイントを明確にする

転職にあたって、曲げられない・妥協できないポイントをきちんと決めておく必要があります。

何を成し遂げるための転職なのかという軸をしっかりと持ちましょう。

あれもこれもたくさんのことを転職で成し遂げたいと考えるよりは、転職を通じて絶対に成し遂げたいことは何なのかをしっかりと見極めましょう。

自分が実際に見聞きし感じたことを大切にする

ホームページ等の情報を鵜呑みにするのではなく、法人説明会や面接などで自分が実際に見聞きし感じた事を転職の判断に活かしましょう。

転職には法人が自分と合う・合わないという要素があります。

自分の肌感覚も非常に重要です。

まとめ

税理士法人を分析する上では規模別に区分して考えるのが基本ですが、その法人の従業員の方と実際に接してみないと分からない点が多々あるのが転職活動です。
転職を失敗しないために、ホームページ等で情報を集めるのは当然ですが、外から見える要素だけで決めずに、転職活動を通じて得た様々な情報を組み合わせて、総合的な判断を行うことが重要です。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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■株式会社レックスアドバイザーズ
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