企業別インタビュー

力丸公認会計士事務所からRICKグループへ!全員が主役として輝けるチーム体制への変革

力丸公認会計士事務所からRICKグループへ!全員が主役として輝けるチーム体制への変革

更新日:2025.11.14

「孤独な経営者と想いを共有し、チャレンジする中小企業の未来を明るく照らす!」という経営理念を掲げ、福岡で成長してきた力丸公認会計士事務所。代表の力丸宣康氏と経営管理部長の中山裕美子氏に、二人三脚の歩みから、RICKグループとなってチームで挑む未来、採用強化や福岡への想いまで、語り尽くしていただきました。

「孤独な経営者の壁打ち役になりたい」 ── そんな想いを胸に、福岡で13年にわたり着実に成長を続けてきた力丸公認会計士事務所。

代表の力丸宣康氏と、創業初期から事務所を支えてきた経営管理部長・中山裕美子氏に、創業の背景、事務所の歩み、そして14期目で新たにRICKグループとして船出した今後の展望について、伺いました。
二人三脚で始めた二人ならではのリアルな現場の声、組織が成長してきたリアルな過程に迫ります。

ゼロからのスタート ── 事務所創業からの歩み

力丸宣康代表

力丸宣康代表

まずは、力丸公認会計士事務所の創業について伺いたいです。

力丸宣康(以下力丸):事務所は2012年9月の設立です。僕自身はその前、監査法人で5年間働いていて、会計士としてのキャリアを積んでいました。

でも、どこかで「物足りなさ」を感じていたんです。監査って、人が作ったものをチェックする仕事なので、頑張れば頑張るほど嫌がられることもある。もっと直接的に人と関わる仕事がしたいと思っていたときに、仲の良かった先輩から「一緒に独立しないか」と声をかけられて、共同で事務所を立ち上げました。

そこから、現在の形になるまでに何があったのでしょうか?

力丸:実は、共同創業してすぐに価値観の違いが見えてきて、3ヶ月で解散することになりました。

僕は一つひとつ丁寧に、地道に力をつけていきたいタイプで、先輩はどちらかというと人脈重視で、大きな案件を一気に取っていくスタイル。お客様対応の姿勢にも違いがあって、「このまま自分の気持ちにうそをついて仕事を続けるのは無理だ」と思い、完全に一人でやっていく覚悟を決めました。

ゼロからスタートを切ることになったんですね。

力丸:そうですね。税務の知識も営業経験もない状態で、資金も足りなかったので政策金融公庫から借り入れをして、事務所の権利もすべて買い取りました。

最初の1年は、昼間は監査法人でアルバイトをしながら、夜は営業活動や提案書作成、御礼のお手紙やメールの送付など、昼も夜もとにかくがむしゃらに動いていました。そんな中で「一生懸命やっているから任せたい」と言ってくださるお客様が少しずつ増えてきて、ようやく1年後に初めて採用をしようと思ったんです。

その「がむしゃらに動く力」の源はどこにあるのでしょうか?

力丸:僕は学生時代にラグビーに人生を懸けていました。高校でラグビーに出会って、大学もラグビー推薦での進学です。日本代表を本気で目指していた時期もありました。でも、けがもあって思うようにいかず…。ラグビーって、みんなで同じ方向に向かって力を合わせるスポーツなんですね。そういった「チームで何かを成し遂げる」という価値観が、いまの仕事にもすごく影響していると思います。

開業後、お客様の獲得に戦略などはありましたか?

力丸:うちは父親と兄が歯科医で、ちょうど兄が僕の独立の翌月に開業しました。「独立するならうちを使って勉強しながらやってみたら?」と言ってくれて、銀行交渉から顧問契約まで全部任せてくれました。その経験は非常に大きく、歯科業界のことを一生懸命勉強しました。いまでも歯科は自信のある分野ですね。ディーラーさんや関係者の方々とのつながりも広がっていきました。

そして中山さんが入社されるわけですね。

中山裕美子(以下中山):はい。私はもともと全く違う業界で働いていまして、ハローワークで弊所のアルバイト募集を見つけて応募しました。

税理士を目指して学校に通い始めたタイミングでもあったので、事務所で働きながら学べる環境を探していました。当時は本当に何もわからない状態で、電話対応も怖かったですし、調べても答えが見つからないことばかりでした。でも、力丸と一緒にお客様対応をしながら、少しずつ経験を積んでいきました。

「もう限界です」の訴えからチーム体制構築をスタート

創業から数年、事務所はどのように成長していったのでしょうか?

力丸:最初の3年くらいは本当に必死でした。お客様も少しずつ増えて、3年目には70件ほどになっていたと思います。事務所も移転して、社員も増えてきて、ようやく「事務所らしくなってきたな」と感じられるようになった頃ですね。

中山:当時はまだまだアナログな環境で、申告書も紙で出していましたし、事務作業もクライアント対応も全部手作業でした。電話対応から資料作成まで、庶務からクライアントワークまで、何でもやっていました。力丸が外に出ていることが多かったので、事務所にいるのはほぼ私だけで。電話が鳴るたびに「何を聞かれるんだろう」と不安になりながらも、調べて、答えて、また調べての繰り返しでした。

その頃から、少しずつ役割分担が進んでいったのでしょうか?

力丸:そうですね。中山がどんどん事務所の業務を担ってくれるようになって、僕は営業やお客様対応に集中できるようになりました。

ただ、僕は「背中を見せれば部下はついてくるもの」と思って突っ走っていたんですが、5年目くらいに中山から「もう限界です」といわれてしまって…。

えっ、それは退職を考えられていたということですか?

中山:はい。担当業務も持ちながら、事務作業も並行してやっていたので、率直にキャパオーバーでした。「これ以上は難しいです」と力丸に伝えました。

力丸:本当に焦りました。「絶対に辞めてほしくない」と伝えて、働き方も担当業務も自由にしていいから、残ってほしいとお願いしました。それくらい中山は、僕にとっても事務所にとっても大事な存在だったんです。

そこから、事務所の体制を見直す動きが始まったんですね。

力丸:その頃からようやく「チームで動く」という意識が芽生えてきました。当時は僕が100件以上のお客様を担当して、他のメンバーがサポートするというスタイルでした。でもそれでは限界がある。僕が動ける範囲はたかがしれているし、働いてくれているメンバーも、それぞれが主役として輝ける場を作りたいと思うようになってきました。

経営者としての成長という局面を迎えられた。

力丸:僕は、自分のことを経営者として成長志向が強いタイプだと思います。お客様も日々チャレンジしているなかで、僕自身が現状に満足していたら、話が合わなくなってしまう。だからこそ、事務所としても「個人依存」から「チームで支える」体制に移行する必要があると感じました。

メンバーが経営者と対等に話せるようになることも意識されていますか?

力丸:はい。以前、リーダー陣のメンバーから「自分で責任を持って仕事をしている感覚がない」といわれたことがありました。僕と比較されることにプレッシャーを感じてしまう人もいたんです。それを聞いて、「もっと一人ひとりが自信を持って、経営者と向き合えるような環境を作る必要がある」と強く思いました。

中山:そういう話を何度も重ねながら、少しずついまのチーム体制につながってきました。一人ひとりが責任を持って、自分の役割を果たしていき、それが事務所全体の力になってくると思っています。

目的は「当事者意識の向上」 ── 現在のチーム体制と役割

現在の事務所のチーム体制について教えていただけますか?

力丸:いまは1チーム5人編成で動いています。リーダー、バイスリーダー、シニアスタッフ、スタッフ、そして内勤担当という構成ですね。それぞれの役割を明確にして、チーム単位で業務を進めるようにしています。

中山:私は経営管理部門を担当しているので、チームには属さず、全体の運営やサポートに関わっています。

チームは現在3つあって、それぞれにリーダーとバイスリーダーがいて、業務の進行やメンバーの育成を担ってくれています。

リーダーやバイスリーダーなどの役割はどのように定義されていますか?

力丸:簡単にいうと、スタッフはまだ経験が浅い担当者で、シニアは一人で担当業務をこなせるレベルの人。バイスリーダーは、リーダーの補佐をしながらチーム運営に関わるポジションで、リーダーはチーム全体のマネジメントを担います。それぞれの役割に応じて、責任と裁量を持ってもらうようにしています。

あらためて、チーム制を導入された狙いについて聞かせてください。

力丸:一番の目的は「当事者意識の向上」です。人って、誰かにいわれて動くよりも、自分の意思で動いた方がやりがいを感じられると考えています。だから、チームという単位で小さな成功体験を積んでもらって、少しずつ自分の仕事に責任と誇りを持てるようになってほしいと思っています。

中山:チームがあることで、「居場所」ができると思っています。事務所全体だとどうしても距離ができる場合があります。チームのなかで役割分担をしながら協力し合うことで、自然と関係性も深まっていくと思っています。 そういう意味でも、チーム制はとても良い効果をもたらしていると感じています。

チームごとのカラーが出てくるのでしょうか。

中山:それは今後の楽しみですね。まさにいまはその「芽」が出てきたところです。まだ手探りの部分もありますが、リーダーの考え方や進め方によって、チームの雰囲気や動き方が少しずつ違ってくるのではと想像しています。事務所全体の多様性にもつながっていくと思います。

採用で大切にしたい「理念への共感」

現在、採用を強化されているとのことですが、まずはどのようなポジションを募集されていますか?

力丸:いまは、チーム編成のバランスを整えるために、顧客を担当できる担当者を2名、内勤担当者を1名マストで募集しています。顧客を担当できる担当者については、できればシニア以上の経験者が理想ですが、内勤からスタートして担当者を目指すような方も歓迎しています。

さらに、仕事が増えている状況なので、それぞれの希望人数以上の採用も視野に入れています。

採用にあたって、どんな人物像を求めていらっしゃいますか?

力丸:僕らが一番大事にしているのは、「理念への共感」です。うちの事務所の理念は「孤独な経営者と想いを共有する」で、これは単なる言葉ではなく、僕らのサービスの根幹です。経営者って、日々決断を迫られながら、誰にも言えない悩みを抱えていることが多いものです。僕らは、そうした経営者の想いや葛藤に本気で向き合い、支えられる存在でありたいと思っています。

その理念に共感できるかどうかが、採用の軸になるんですね。

力丸:そうです。僕らは「数字を扱う仕事」ではあるけれど、実際には「人と向き合う仕事」なんです。だからこそただ業務をこなすだけではなく、「このクライアントの力になりたい」と思えるかどうか。言い換えるなら、当事者意識を持っている人になります。環境や他人のせいにせず、自分にベクトルを向けられ、協調性や感謝の気持ちを持っている人。さらに言えば、素直で前向きに挑戦できる人。そういう方と一緒に仕事がしたいですね。

中山:私も、理念への共感はすごく大事だと思っています。チーム制を敷いている以上、同じ方向を向いていないと、お互いに苦しくなってしまうと思います。私自身、最初はアルバイトからのスタートでしたが、力丸と一緒に働くなかで「この事務所で頑張りたい」と考えて社員になりました。だからこそ、理念に共感してくれる人と一緒にこれからの事務所を作っていきたいと思っています。

今後の採用方針についても、何か展望はありますか?

力丸:将来的には、新卒や未経験者の採用にもチャレンジしたいと思っています。ただ、いまの事務所の体制ではじっくり育てる余裕がまだ十分ではないので、まずは即戦力となるハイレイヤー層 ─ 年収800万円以上のような方 ─ の採用を進めています。

でも、どんな方でも「経営者の壁打ち役になりたい」という気持ちがあるなら、ぜひ一緒にやっていきたいと思っています。

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成長する九州 ── 地元に根ざす会計事務所から見た福岡・九州エリア

今回のインタビューは「成長する九州」というテーマでもお話を伺っています。福岡という地域について、どのように捉えていらっしゃいますか?

中山:福岡は全国的に見ても、他の都道府県からの流入が多い都市のひとつです。外国人観光客も増えていて、街全体に活気がありますよね。企業の成長も目立っていて、IPOを目指す会社も増えていますし、新しい市場も開かれていると思います。

私たちも、そうした成長志向のある企業様をクライアントのターゲットにしていますので、福岡という地域は、事務所としても非常に魅力的な場所だと思っています。

力丸:福岡ってすごく面白い街なんですよ。実際、人口が伸びている都市って、東京以外では福岡くらいじゃないかと思います。街に活気があるし、企業も元気。そんな場所で、僕ら自身も成長していきたいと思っています。東京の方が情報のスピードは早いかもしれません。でも、逆にそれをキャッチアップできさえすれば、福岡でも同じ質のサービスは提供できると思っています。

地域に根ざした事務所づくりという意識もあるのでしょうか?

力丸:ありますね。僕らは「福岡発の会計事務所」として、ここにしかないサービス、ここにしかないポジションを築きたいと思っています。それは、単に事務所の規模拡大を追うということではなくて、お客様やメンバーに「福岡にいてよかった」と思ってもらえるような事務所をつくること。地元の企業と一緒に成長していくことが、僕らの目指す姿です。

中山:福岡の企業は非常に前向きで、チャレンジ精神があるところが多いと感じます。そういう企業と一緒に歩んでいけるのは、私たちにとっても大きなやりがいですし、事務所としての成長にもつながると思っています。

取材を終えて

創業から13年、力丸公認会計士事務所は福岡という都市で着実に歩みを進めてきました。

代表の力丸氏が語る「孤独な経営者と想いを共有する」という理念は、言葉だけではありません。事務所の根幹にある価値観として、日々の業務にも浸透しているようです。
事務所はいま、個人依存からチーム体制へと移行し、メンバー1人ひとりが主役として活躍できる環境づくりを進めています。
中山氏が語るように、理念に共感し、同じ方向を向いて働ける人は、これからの事務所を支える存在となるでしょう。

「経営者の壁打ち役になりたい」「人と本気で向き合う仕事がしたい」── 力丸公認会計士事務所で働くことは、そのような想いを持つ人への新たな一歩になるでしょう。

RICKグループ(力丸公認会計士事務所/株式会社RICK Growth Advisory)

●所在地
〒810-0001
福岡市中央区天神4丁目2-20 天神幸ビル7F

●会社HP
https://www.rikimaru-cpa.com/

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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