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USCPA(米国公認会計士)試験を解説!日本で受験する際の注意事項

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USCPA(米国公認会計士)とは試験を受け、合格することによって認定される公認会計士資格です。

名前の通り、米国の公認会計士資格ですが、日本をはじめとした世界各国で活かせます。

 

USCPAは、資格を得るには試験への合格が必要です。

日本の公認会計士試験とは大きく異なり、内容や特徴をしっかり押さえなければなりません。

 

USCPAの試験について解説します。

USCPAに興味のある方や資格取得を検討している方はぜひご覧ください。

 

USCPA(米国公認会計士)の試験に関する概要

まずはUSCPAの試験に関する概要です。

試験の形式や受験科目、合格までに必要な勉強時間などを解説します。

USCPA(米国公認会計士)とは

USCPAとはU.S. Certified Public Accountantを略したもので、米国における公認会計士です。

日本語ではそのまま米国公認会計士と訳され、USCPA・米国公認会計士どちらの名称も使われています。

 

日本の公認会計士と同様に、会計分野の専門知識を活かした業務をおこないます。

コンサルティング業、外資系企業におけるグローバルな会計・経理業務などさまざまです。

 

あくまで米国の各州によって認定される資格なため、USCPAのみでは日本の公認会計士の独占業務はできません。

グローバル企業をはじめとした各所に役立つ資格であり、スキルアップとして取得する人が多く見られます。

試験形式と受験科目

USCPAの試験は出願した州に関係なくすべて同じ内容です。

試験形式と受験科目について紹介します。

 

USCPAの試験はコンピューターを使って実施され、日本では現在二箇所の試験会場が設けられています。

試験は英文で出題されるため、ある程度の英語力が必要です。

四択問題と記述問題のそれぞれが出題されます。

 

受験科目は以下のとおりで、いずれも99点満点、合格点は75点以上です。

 

  • FAR:財務会計
  • BEC:ビジネス環境および諸概念
  • AUD:監査及び証明業務
  • REG:諸法規

 

なお1科目ずつの受験が可能ですが、科目合格の有効期間は18ヶ月です。

スムーズな資格取得のためには、有効期間内にすべての科目に合格する必要があります。

必要な勉強時間

USCPA試験に向けて必要な勉強時間は人によって違いが大きいです。

勉強時間が必要なケースと少し少なくて済むケース、それぞれ紹介します。

 

比較的長めの勉強時間が必要となるのは、会計や英語に関する知識がほとんどない場合です。

勉強するべき内容が増えるため、必然的に勉強時間も長くなります。

目安として1,500時間〜2,000時間程度です。

 

一方で英語力が高い、会計の知識経験を有している場合は、USCPA試験に向けた勉強時間は少なくなります。

必要な勉強時間の目安は1,000時間前後です。

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USCPA(米国公認会計士)試験の注意点

USCPA試験にはいくつかの注意点があります。

出願時の注意点、勉強の進め方に関する注意点それぞれを解説します。

 

州によって学位や単位の要件が異なる!

USCPA試験には受験資格が存在しますが、学位や取得単位などの要件が州によって異なります。

受験地と受験資格は2021年9月時点では以下のとおりです。

 

  • ワシントン州:4年制大学学位・取得単位総数150以上・会計およびビジネスそれぞれ24単位以上
  • アラスカ州:4年制大学学位・会計15単位以上
  • ニューヨーク州:取得単位総数120以上・指定科目取得
  • モンタナ州:会計24単位以上・ビジネス24単位以上
  • グアム:短大、3年制、4年制大学いずれかの学位・会計およびビジネスそれぞれ24単位以上

 

 

単位が足りない場合、通信制大学や予備校などで取得が必要です。

受験資格については必ず確認し、効率良く受験できそうな州への出願をおすすめします。

会計に関する基礎知識はあった方が良い

USCPAの試験は日本の公認会計士ほどではないにしろ、会計に関する専門的な知識が求められます。

そのためいきなりUSCPAの勉強をするのではなく、会計に関する基礎知識をつけると効率的です。

 

会計についてまったく知らない状態だと、いきなり専門性が高い分野について幅広い勉強が求められます。

会計に慣れるだけでも時間がかかってしまい、必要以上の勉強時間がかかってしまう恐れがあります。

 

日商簿記検定3級あたりは比較的取得しやすいでしょう。

それでも、USCPAの勉強をするうえでかなり有用な資格です。

ごく簡単なレベルのみでも、会計に関する知識をつけておくと安心です。

 

英語の勉強を優先させるのは非効率的

USCPAには英語力が必要ですが、会計の勉強より優先させるべきものではありません。

英語力を身につけてからUSCPAの勉強に本腰を入れるのは非効率的です。

 

USCPAの勉強自体は、日本語でおこなうことができます。

はじめから英語で読もうとせず、まずは日本語訳を見て理解するので問題ありません。

日本語で問題文を理解し、そのうえで改めて英語で読み直す方がスムーズな理解につながります。

 

勉強を進めていくうちに単語力などの不安を感じたら、その都度英語に割くリソースを増やしていきましょう。

英語の勉強は最初におこなうのではなく、USCPA試験の勉強と並行しながら進めるのが理想的です。

 

USCPA(米国公認会計士)試験突破するには

多くの試験には、合格するために押さえておきたいポイントが存在します。

USCPA試験突破のために確認いただきたい内容について紹介します。

試験について理解を深める

USCPA試験のためには1,000時間を超える勉強が必要です。
したがってスケジュールの調整をし、勉強時間の確保が求められます。

長期にわたって勉強する試験では、無計画で勉強を進めるのは危険です。
まずは勉強時間を確保できる余裕があるかを確認し、勉強期間のスケジュールも立てましょう。

状況に応じた柔軟な対応は必要ですが、ある程度のスケジュール計画は欠かせません。

 

USCPA試験は米国の試験ということで、受験資格や試験形式など、日本との相違点が多いです。

なるべく混乱を避けるため、まずはUSCPA試験について理解を深める必要があります。

 

試験に合格できるだけの知識があっても、試験について情報が足りないと実際の受験でトラブルが起きるリスクが高いです。

せっかくの知識が活かせず勿体ない結果となってしまいます。

 

まずはUSCPA試験そのものについて確認が大切です。

スケジュールをしっかり確保する

模試を受けておく

USCPA試験の前に模試を受けることをおすすめします。

多少の費用や時間は必要なものの、得られるものは非常に多いです。

 

インプットや問題練習だけでは、自身の立ち位置を正確に把握しにくい部分があります。

また普段の勉強と試験時の環境は違うため、勉強ではうまくいっても本番に実力が出せないケースも珍しくありません。

 

模試は実力を把握でき、試験の練習にもなります。

模試を受ける適した時期や回数は人によって異なりますが、少なくとも本番1ヶ月前までに1回は受けておくと良いでしょう。

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まとめ

USCPAとは米国公認会計士を意味し、グローバルな会計・経営の知識を有します。

試験は4科目で科目合格制を採用しており、1科目99点中75点以上で合格です。

必要な勉強時間は1,500時間〜2,000時間、すでにある程度の知識を持っている場合は1,000時間前後となります。

 

USCPAの試験は出願州によって受験資格が違う点に注意が必要です。

またスムーズに勉強を進めるため、会計に関する基礎知識があると良いでしょう。

英語力も必要ではありますが、試験勉強と並行しながら身につけていくのが効率的です。

 

USCPA試験に合格するには、受験時のトラブルを避けるためにも試験について深い理解が求められます。

多くの勉強時間が必要なため、スケジュール確保も大切です。

実力の把握や試験の練習には、模試の受験が有用です。

 

USCPAの取得を目指すのであれば、まずは試験について押さえることが大切です。

 

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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