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USCPA(米国公認会計士)の合格発表までの道のりは?どんな試験?

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USCPA(米国公認会計士)とは「U.S. Certified Public Accountant」の略です。

試験があり、合格発表があれば米国公認会計士を名乗れます。

米国における公認会計士資格でありますが、日本のみならず世界で認知されている資格です。

 

今回はUSCPA(米国公認会計士)の概要や、合格までの道のりについて解説をします。

USCPA(米国公認会計士)とは:受験資格と試験内容など

USCPAは米国の試験です。

米国の試験ですから、難易度や勉強時間など、いまいちイメージがつき辛いかもしれません。

 

まずはUSCPAの概要から見て行きましょう。

USCPAは日本でも受験可能な試験ですが、様々な対策が必須です。

まずは基本的なところから確認していきましょう。

 

 

受験資格について

USCPAを受験しようと思うと、まずは受験資格を満たす必要があります。

ところが、USCPAは全米統一の試験にも関わらず、州によって受験資格が異なります。

ですから、まずは自分の状況に合った州を選んでいく必要があります。

 

州の中には日本受験ができない州もあるので、州選びは慎重に行ってください。

 

試験内容について

USCPAはコンピュータで回答をする形式で、画面に出題される問題に対して回答を入力していきます。

試験科目は以下の4つです。

 

  • Financial Accounting & Reporting(財務会計)
  • Regulation(諸法規)
  • Auditing & Attestation(監査及び諸手続き)
  • Business Environment & Concepts(企業環境及び経営理念)

 

これら試験は必ずしも同時期に全て受験する必要は無く、1科目ずつ受験することも可能です。

合格有効期間は18か月なので、最初の科目合格から18か月以内に残りの3科目を合格すれば、晴れてUSCPA合格です。

また、土日も含めていつでも受験ができるので、自分の学習ペースに合わせて受験計画が立てられる点も魅力の一つです。

受験料について

USCPAは、受験科目ごとに受験料を払う必要があります。

また、日本で受験する場合は、別途追加料金を支払う必要があります。

それぞれを合計すると

 

  • 科目受験料…約25,000円×4=100,000円
  • 日本受験料…約40,000円×4=160,000円

計 約260,000円

 

 

受験料だけでこれだけの金額を支払う必要があります。

さらに、再試験となった場合は追加で科目受験料、日本受験料を支払います。

また、勉強費用などにもお金がかかるため、資格取得までには十分な予算を確保しておく必要があると言えそうです。

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公認会計士との違い

USCPAと公認会計士にはどのような違いがあるのでしょうか?
大きな違いは以下の通りです。

 

USCPA

公認会計士

受験資格

あり

なし

合格率

約30%

約10%

必要勉強時間

約1,500時間

約3,000時間

受験者割合

社会人が多数

学生が多数

 

このように、USCPAは社会人受験者が多く、公認会計士試験に比べて合格率が高い特徴があります。

USCPAを、取得することによるメリット、デメリットも確認していきましょう。

USCPAのメリット

USCPAを、取得することによるメリット、デメリットも確認していきましょう。

 

  • グローバルに活躍できる

 

USCPAは米国の試験ですから、取得すればグローバルに活躍することができます。

日本の試験だけでは、グローバルに働こうとするとどうしても信用が高くないものです。

 

USCPAを取得することによって、国際的な信頼が高まります。

これから日本を出て活躍したいと考えている人にはうってつけの試験と言えるでしょう。

 

  • キャリアアップに繋がる

 

米国の試験をパスしたということで、日本企業のみならず外資系の企業への転職にも有利に働く傾向にあります。

特に米国に本社を置く企業では、米国基準の会計法を取得しているとみなされ、有利になる可能性があります。

 

 

  • 英語力の証明になる

 

USCPAを取得する場合、当然基礎的な英語力に加えて、財務や会計、経営に関する専門的な英語も取得しなければいけません。

USCPAを取得しているということは、同時に高度で専門的な英語力も取得している証明になります。

USCPAのデメリット

USCPAにはデメリットもあります。

 

  • 費用がかかる

 

先述の通り、USCPAを取得しようと思うと数十万円の費用が必要になります。

再試験が必要になった場合、予備校に通う場合も考えると、さらに費用が必要になる場合があります。

 

お金に余裕がないと、そもそも受験することすら難しいかも知れません。

 

  • 「監査業務」が出来ない可能性がある。

 

USCPAを取得しても、監査法人で公認会計士資格保持者と同じように働くことは難しいかもしれません。

監査法人で行われている「監査業務」は公認会計士の独占業務だからです。

 

USCPAを取得したからといって、必ずしも公認会計士と同じ扱いになることはない、ということは覚えておくといいかも知れません。

 

uscpa資格勉強~合格発表まで

さて、これまではUSCPAの概要をみてきました。

それではUSCPAの詳しい内容について見て行きましょう。

 

難易度

USCPAは、日本では大体2,000人前後の受験者がいると言われています。

そのうち合格率は30%前後。

おおよそ毎年600~700人のUSCPA合格者が排出されるという計算になります。

 

ただ、USCPAは英語の試験ですから、当然ですが英語力も必要になります。

英語が苦手だという人にとっては、やや難しい試験になるかもしれません。

 

平均的な勉強時間について

USCPA取得に必要な勉強時間は、大体1,000~1,500時間だと言われています。

公認会計士の場合は3,000時間の学習が必要とされます。

その半分近い学習時間で取得できるかもしれません。

 

この勉強時間は、会計士としての基礎知識や英語力によって前後すると言われています。

勿論1,500時間勉強したからと言って必ず受かるとも限りません。

 

勉強時間よりも学習内容を充実させることを意識して勉強しましょう。

 

合格後のキャリア

USCPA資格を取得すると、次のような企業で働くキャリアプランが考えられます。

 

  • 監査法人、会計事務所

 

特に大手の場合、海外に事業所を持つ顧客、海外のM&A案件を抱えている可能性もあります。

また、これから海外事業にも進出しようと考えている企業も少なくないでしょう。

そんな時にUSCPA資格を持っていれば、即戦力として有利に働く可能性もあります。

 

  • コンサルティングファーム

 

グローバル進出をしている企業の場合、日本の会計基準以外の知識を有している人材は積極的に受け入れを行っているかもしれません。

特に財務系や海外のM&A案件を取り扱うコンサルティングファームの場合は、需要が大きいと言えるでしょう。

 

  • 外資系企業

 

USCPAは米国基準の会計試験です。

米国に本社を置く外資系企業の経理などに転職を考えている場合は重宝される可能性が高いです。

 

USCPA合格までの道のり

USCPAを受験するにあたっては、どのような心構えが必要になるのでしょうか?

 

試験に挑む心構え

USCPAは、公認会計士試験よりも合格率は高い試験です。

だからと言って気を抜いてはいけません。

合格率が30%ということは、逆に言えば不合格率は70%、100人中70人は不合格になる試験なのです。

 

決して楽な試験では無いことが伺えます。

これから試験勉強を始めようと考えている方は、簡単な試験ではないことを覚悟して勉強に臨んでください。

合格後のキャリアプランまで考える

合格後のキャリアプランまで考えることで、合格までのモチベーションを保つことが出来ます。

 

  • 自分はなぜUSCPAを取得したいのか
  • USCPAを取得したあとはどのようなキャリアステップを踏みたいのか

 

しっかりと考えないと、時間とお金を無駄にしてしまいかねません。

是非長期のキャリアプランを考えながら試験に挑んでください。

 

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まとめ

いかがでしたか。USCPAについての理解は深まったでしょうか。

これからのキャリアアップを考えている人、グローバルに活躍したい人には心強い味方となってくれるはずです。

是非USCPAの資格取得に挑戦してみてください。

 

Profile レックスアドバイザーズ

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