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コンサルタントはどんな業種?種類別の仕事内容や求められる役割を解説

更新日:2025.08.15

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コンサルタントはどんな業種?種類別の仕事内容や求められる役割を解説

コンサルタントの主な仕事はクライアントの抱える経営課題を解決に導くために行うサポートです。
基本的にはサービス業に分類されます。
そんなコンサルタントに対して「実際の仕事内容がイメージしにくい」「コンサルタントに転職したいけれど何をすれば良いかわからない」とお悩みの人も多いでしょう。
今回はコンサルタントの具体的な仕事内容や、転職に向けて押さえたいポイントを紹介します。

 

【この記事からわかること】
コンサルタントの種類別の主な仕事内容
コンサルタントに求められるスキルや転職活動で有利な資格
未経験からコンサルタントになる上で押さえたいキャリアパス別のポイント

 

コンサルタントとはどんな業種?

コンサルタントとはどんな業種なのでしょうか。
まずは、あてはまる業種や仕事内容・職場について解説します。

基本的にサービス業に分類

コンサルタントは基本的にサービス業に分類されます。
サービス業とは言葉通りサービスを提供する業種です。
経済産業省はサービス業を以下の5つに分類しています。

  1. 情報サービス業
  2. インターネット附随サービス業
  3. 宿泊業・飲食サービス業
  4. 教育・学習支援・医療・福祉・複合サービス業
  5. サービス業

このうち一番下のサービス業における内容例示で、経営コンサルタント業が明記されています。
すなわちコンサルタントはサービスを提供することが仕事です。

続いて、どのようなサービスを行っているのか、仕事内容などを見ていきましょう。

主な仕事内容

コンサルタントの主な仕事は、クライアントの抱える経営課題を解決に導くためのサポートです。
細かい仕事内容については職位によって異なるためそれぞれ解説します。

コンサルタントとして最初に就くポジションをアナリストやアソシエイト・リサーチャーといいます。
このポジションにおける仕事内容は、市場調査や分析など課題解決に必要な情報の収集です。

次の段階であるコンサルタントやシニアアソシエイトになると、クライアントへのアドバイスや指導が中止になります。
一般的にコンサルタントというとこの段階をイメージすることが多いでしょう。

アナリストやコンサルタントの上に立つポジションがマネージャーです。
クライアントとの交渉やコンサルタントたちへの指示をおこないます。
予算管理もマネージャーに任される仕事のひとつです。

コンサルティング会社においてもっとも高いポジションがパートナーです。
このポジションになると新規顧客の開拓や獲得など、経営において非常に重要な仕事もおこないます。

この記事では2番目に紹介した「コンサルタント」ポジションを中心に解説します。

 

コンサルティングファームに勤める人の大多数がコンサルタント

コンサルティングファームとはその名のとおりコンサルティングを通して企業をサポートする会社をいいます。

コンサルタントは一般的に経営コンサルタントを指すことが多いですが、そんな経営コンサルタントの主な職場がコンサルティングファームです。
コンサルティングファームに勤めていると言われたら、かなりの確率でコンサルタントとして働いていると認識して良いでしょう。

なおコンサルティングファームではプロジェクトごとに業務が進められます。
同じコンサルティングファームに勤めていても、担当するプロジェクトが違う人とは関わらないことも多いです。

 

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コンサルタント種類ごとの主な仕事内容

コンサルタントの種類

コンサルタントは複数の種類があり、それぞれ専門分野や扱う内容が異なります。
今回は代表的なコンサルタント5種類について、それぞれの主な仕事内容を紹介します。

戦略コンサルタントの仕事内容

戦略コンサルタントの主な仕事内容として以下の例が挙げられます。

  • 経営課題の特定および解決策の提案
  • 課題の特定や戦略立案に必要となる情報の収集・分析
  • 中長期的な戦略の策定支援

社内環境の整備や採用・教育などの社内活動からマーケティングやM&A戦略などの社外活動まで、幅広い領域を扱います。
会社の将来を見据えて中長期的な視点でサポートを行う点が特徴です。

会計コンサルタントの仕事内容

会計コンサルタントは会計分野に特化したコンサルタントです。
関連する領域である財務関連のサポートを行うケースも多くみられます。

会計コンサルタントの主な仕事内容として以下の例が挙げられます。

  • 会計に関する法規制の改正の監視および対応
  • 会計業務の改善
  • 資金調達支援
  • 投資戦略支援
  • M&A支援

一般的なコンサルティングファームだけでなく、監査法人や公認会計士、税理士等の専門家がサービスを提供することも多いです。

ITコンサルタントの仕事内容

ITコンサルタントは顧客が抱える課題をIT技術の活用により解決するコンサルタントです。
主な仕事内容を紹介します。

  • IT戦略の立案支援や提案
  • 新規システムの選定、導入支援
  • システムの最適化
  • セキュリティ対策支援

なお、ITコンサルタントが行うのはIT関連のアドバイスやサポートまでです。
課題解決につながるシステムの構築やカスタマイズなどはSE(システムエンジニア)が行います。

専門コンサルタントの仕事内容

専門コンサルタントとは特定の業界や分野に特化したサービスを提供するコンサルタントです。
医療コンサルタント、流通コンサルタント、製造業系コンサルタントなど様々な種類が存在します。

専門コンサルタントの仕事内容は、各々の専門領域やコンサルティングファームによって異なります。
そのため一概にはいえませんが、専門性を活かし、狭く深い分野でサービスを提供する点が共通しています。

 

経営コンサルタントの仕事内容

経営コンサルタントの主な仕事内容は以下の通りです。

  • 経営状況の分析、課題の特定
  • 経営課題解決に向けた助言や支援
  • 経営戦略の策定支援

前述した戦略コンサルタントとの違いは対象とする領域です。
経営コンサルタントは短期的な経営課題の解決や、経営資源の活用に焦点を当てたサービスを提供します。

一方、戦略コンサルタントは中長期的な視点でのサービスが中心です。
経営戦略だけでなく、事業戦略や人事戦略、M&A関連などの幅広い視点からコンサルティングを実施します。

コンサルタントに求められるスキル

コンサルタントとして働くには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
求められるスキルについて見ていきましょう。

転職を検討する際にも役立ちます。

論理的思考力

コンサルタントには論理的思考力が求められます。
コンサルタントの目的は自身のサポートによって、クライアントの抱える課題を解決に導くことです。
そのためには感情論や希望的観測では導くことができません。

さまざまな要件を考慮したうえで、矛盾や論理の飛躍をおこさずに筋道を立てて思考することが必要です。
説得力を持たせる・現実的な内容にするためにも論理的思考を使います。

 

コミュニケーション能力

コンサルタントにはコミュニケーション能力も必要不可欠です。
クライアントと直接話しながら筋道を提示し課題解決に導くためには、コミュニケーションに関する高いスキルが求められます。

いくら筋の通った良い提案であっても、クライアントに上手く伝わらなければ意味がありません。
またコミュニケーションの方法を誤ると心証を悪くし、クライアントから悪い印象を持たれてしまうこともあります。

サービス業という業種において、コミュニケーションは欠かせません。
それはコンサルタントでも同様です。

クライアントの業界に対する深い知識や理解

コンサルタントにはクライアントの業界に対する深い知識や理解が必要です。
業界について知らなければ、経営に関する課題を解決するためのアドバイスはできません。

業界の基礎知識だけでは足りないでしょう。
同じ業界の別企業における事例や、時事的な動き・ニュースなどに関する理解も求められます。

業界に関する幅広い知識を深く理解し、自身の中に落とし込んだうえでクライアントの事例に活かすことが大切です。

 

コンサルタントの業種で有利な資格

コンサルタントという業種は資格がなくても働くことができます。
しかし持っていると有利な資格も存在するため、いくつか紹介します。

関連記事:コンサルティングファームとは?種類・仕事内容・転職のポイントを徹底解説

MBA

MBAとは経営学修士です。
コンサルティング業では、経営学について専門的な知識を活用します。
経営学を専門的に学んだことを証明できるMBAは非常に有利な資格です。

コンサルタントに必要な経営の知識を効率良く身につけるためにも、MBAの取得に向けた勉強は効果的でしょう。

またMBAの取得におけるメリットは知識の取得や理解だけではありません。
大学という多くの人が集まる場所で学ぶことにより、仲間や人脈が作れます。

公認会計士や税理士など士業系

コンサルティングに関連する士業系の資格も、コンサルタントとして働くうえで有利です。
具体的には以下のような資格が挙げられます。

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 中小企業診断士
  • 経営士
  • 社会保険労務士

 

ただし士業のなかには取得がかなり難しいものもあります。
特に公認会計士や税理士は、コンサルタントとして働くことだけを目的に取得するのは、割に合わない部分があるかもしれません。

取得までの負担や時間などを考慮したうえで、勉強するべきかを検討することが大切です。

語学系資格も有利

近年はグローバル展開を進める企業が増えており、コンサルティングファームも対応を進めています。
グローバル展開をサポートする会社では英語の資料を目にする機会が多いため、語学系資格があると有利です。

語学力があれば、それだけで業務の幅が広がります。
逆に高い専門知識があっても、語学の壁により力を発揮できないケースは少なくありません。
語学力の需要がなくなることはないと考えられるため、勉強して損することはありません。

語学系の資格、特に英語は比較的勉強がしやすいです。
目標レベルを定めると、より効率的に知識の吸収や理解ができるようになります。

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未経験からコンサルタントになるには

未経験からコンサルタントになるには

コンサルタントには高度なスキルや専門知識が求められるため、未経験からの転職は難易度が高いのが事実です。
とはいえ、コンサルタントの仕事に活かせるスキルや経験があれば未経験でも転職できる可能性は十分に期待できます。
この章ではコンサルタント職で活かせる経歴別に、転職を成功させるためのポイントを解説します。

関連記事:コンサルタントの志望動機で大切なポイントとは?志望動機書の書き方や注意点について解説

営業職からコンサルタントへ

営業職は数ある職種の中でも顧客と接する機会が特に多く、交渉力や提案力、折衝力などが身につきやすい仕事です。
そのため営業職の経歴や実績がある人は、コンサルタント未経験でも転職活動でも高評価を期待できます。

営業職からコンサルタントへの転職を成功させるためにアピールするべきポイントとして以下の3つが挙げられます。

  1. 具体的な営業実績
  2. 営業活動で工夫してきたこと
  3. 営業を通じて得たスキルのうち、コンサルタント職でも活かせると考えられる要素

営業職の経験があるという事実だけでなく、具体的なエピソードをアピールすることが大切です。

経理職からコンサルタントへ

コンサルタントは企業の課題を把握するために、財務状況や経営成績の分析を行う必要があります。
そのため財務諸表を読み解くスキルや分析力など、数字への強さが必要です。

経理職は日頃から数字を扱う場面が多いため、数字の意味を正確に把握する能力や分析力が身につきやすいでしょう。
コンサルタントに求められる「数字への強さ」をもっているとアピールできれば、好印象を与えられる可能性があります。
決算書や税務申告書の作成、財務職などの高度な業務経験があればさらに有利です。

税理士など士業からコンサルタントへ

税理士などの士業はコンサルタントという名称ではないものの、クライアントの課題解決に向けた支援を行う場面が多く存在します。
また、士業資格保有者のもつ高度な専門知識は、コンサルタントとしての仕事で大いに役立ちます。
そのため士業からコンサルタントへの転職活動では、経験・知識の両方の面から高評価を得られる可能性が高いです。

とはいえ、士業資格を保有している事実だけでは強みがあるとは言い切れません。
コンサルタントの仕事で活かせるであろう経験や実績もアピールする必要があります。

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まとめ

コンサルタントには様々な種類が存在し、それぞれ役割や仕事内容が大きく異なります。
コンサルタントの種類別の違いを押さえた上で、自分の希望に合うものを選ぶ必要があります。

コンサルタントへの転職を成功させるためには、転職活動を始める前に、求められるスキルや有利な資格を取得するのが理想です。
今回紹介した内容を参考に、コンサルタントへの転職に向けた対策を進めましょう。

 

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
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