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税理士バッジの意味とは?着用ルールやデザインの由来について解説

更新日:2025.12.04

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税理士バッジの意味とは?着用ルールやデザインの由来について解説
本記事の要約

本記事で説明する内容は以下のとおりです。

  • 税理士バッジの種類、デザインに込められた意味
  • 税理士バッジに関するルール
  • 税理士バッジを失くした・壊したときに必要な手続き

 

税理士バッジのデザインには税理士としての使命や誇り、品格などの意味が込められています。

そんな税理士バッジですが、入手方法や着用義務などの細かなルールが定められています。

税理士試験に向けた勉強をしている人や、税理士に興味がある人は、税理士バッジについても理解を深めておくのが良いでしょう。

今回は税理士バッジに込められた意味やルールについて詳しく解説します。

税理士バッジとは何か?

税理士バッジとは何か?

税理士バッジとは税理士登録を受けた人に授与されるバッジです。

 

1956年(昭和31年)の税理士法改正により、税理士業務を行うには税理士登録および税理士会への入会が必要となりました。

このような強制入会制への移行とあわせて、統一会員章として税理士バッジが制定 されました。

税理士バッジは税理士登録および税理士会への入会が済んでおり、税理士業務を行える人物である旨を証明するものといえます。

 

なお税理士バッジは「税理士会から貸与されたもの」という扱いであり、税理士会の退会時や廃業時には返還する必要があります。

税理士バッジの種類やデザインについて

続いて、税理士バッジの種類やデザインについて解説します。

税理士バッジの色について

税理士バッジは二重の円と桜が描かれたデザインです。

外側の円と桜の部分は金色で、1956年の税理士バッジ制定時から変わっていません。

 

内側の円は税理士バッジ制定からしばらくの間は黒色でした。

税理士会の公式サイトに掲載されている税理士バッジの画像も、金と黒色の組み合わせによるものです。

参考:税理士制度|日本税理士会連合会

 

しかし2019年頃から、それまで黒色だった部分が白色に変わったという報告事例が多く登場しています。

色の変更について税理士会等からの公式な発表は特にありませんが、今後は白と金の組み合わせの税理士バッジが増えるかもしれません。

税理士バッジの種類について

続いて税理士バッジの種類についてです。

 

税理士バッジは銀製とプラチナ製の2種類が存在します。

税理士会から無料で貸与される税理士バッジは銀製のものですが、追加料金を支払うことでプラチナ製のバッジの購入が可能です。

銀製のバッジに比べて、プラチナ製のバッジは高級感があり耐久性にも優れています。

 

また、留め具にはネジ式とピン式の2種類があります。

ネジ式はジャケットの襟に空いた穴(フラワーホール)に留めるのに適した形状です。

女性はフラワーホールのない服が多いためピン式の方が使いやすい可能性があります。

税理士バッジのデザインの意味

税理士バッジのデザイン

税理士バッジには二重の円、そして内側の円の上部中央に桜がデザインされています。

日本税理士会連合会の公式サイトによると、外側の円が日本の「日」を示すものだそうです。

また、「日とともにどこまでも進行する」という意味も有します。

 

上部中央にデザインされた桜は日本の国花です。

また、中国税理士会のパンフレットによると、桜花は大蔵省、すなわち税を表す意味も込められているとのことです。

参考:税理士とは?

税理士バッジの代わりとしても使える「略章」

税理士バッジに替えて、税理士バッジよりも一回り小さい略章の着用もできます。

正式名称は「税理士会員略章」で、税理士バッジと同じく税理士会から貸与されるものです。

 

略章は税理士バッジと同じ効力を有しており、税理士バッジの紛失時等に使うケースが多くみられます。

正規の税理士バッジの紛失・損壊リスクを避けるため、普段は略章を着用する税理士もいるようです。

 

略章は税理士会登録時に自動で貸与されるものではなく、貸与を受けるには別途手続きが必要となります。

税理士バッジと税理士証票の違い

税理士バッジ授与の場である税理士証票交付式では、税理士証票の交付も行われます。

この章では税理士証票の概要や税理士バッジとの違いについて解説します。

税理士証票は顔写真入りの証明書

税理士証票とは税理士である旨を証明するカードです。

税理士登録の完了後に税理士証票交付式で交付されます。

 

税理士証票に記載される項目を紹介します。

  • 顔写真
  • 氏名
  • 生年月日
  • 登録番号
  • 登録年月日
  • 登録区分
  • 所属している税理士事務所等の情報

 

税務官公署の職員と面接するときには税理士証票の提示が必須です。

 

なお、税理士証票は10年ごとに交換する必要があります。

税理士証票の交換に関するルールは、2014年(平成26年)の税理士法改正で新たに設けられました。

交付日から10年を経過するごとに交換するよう定められています。

税理士バッジは資格のしるし、証票は身分を証明するもの

税理士証票と税理士バッジはいずれも税理士としての身分を証明するものです。

ただし、税理士バッジはあくまでも税理士である旨のみを証するもので、細かな情報は確認できません。

税理士としての身分証明が求められる場面では、税理士バッジではなく税理士証票が必要となります。

なお、税務官公署の職員との面接では税理士証票の提示が義務付けられています。

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税理士バッジの入手方法と着用ルール

税理士バッジの入手方法や着用ルールについて解説します。

税理士バッジを手に入れる方法

税理士バッジを手に入れるには、税理士登録および税理士会への入会が必要です。

税理士試験合格だけではバッジを受け取れません。

 

税理士登録をするには、以下2つの要件を満たす必要があります。

  1. 税理士となる資格を保有している
  2. 2年以上の実務経験が必要

参考:税理士の登録|国税庁

 

1の税理士となる資格には、税理士試験の5科目合格や科目免除のほか、弁護士や公認会計士となる資格保有者も含まれます。

試験合格または科目免除により税理士となる資格を有する人の場合、会計に関する事務に従事した期間が通算で2年以上必要です。

1と2の要件を両方満たすことで、税理士登録が可能となります。

 

税理士バッジは税理士証票交付式で授与されます。

税理士証票交付式とは税理士登録を終えた者に対して税理士証票や税理士バッジを交付するための式典です。

所属する税理士会から日時や会場が記載された書面が送付されるため、内容を確認し出席しましょう。

 

万が一スケジュールが合わず出席できない場合は、早めに税理士会へ連絡し、税理士証票や税理士バッジの受け取り方について確認しましょう。

 

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税理士バッジ着用のルールについて

結論として、税理士資格を証明するためにバッジの着用が求められるものの、法的な着用義務はありません。

税理士バッジをつけていない状態でも、税理士登録が済んだ正規の税理士であれば税理士業務を行えます。

実際、税理士バッジを着用していない税理士は多いようです。

 

ただし、東京税理士会の公式サイトには「税理士バッジは常に着用しなければならない」と記載されています。

また、税理士バッジをつけなければ、税理士資格がないと誤解される恐れや信頼を失う恐れもあります。

 

未着用でも問題はないものの、税理士バッジを着用するのが理想といえるでしょう。

参考:バッジ(税理士会会員章)の紛失又は損壊の手続き|東京税理士会

 

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税理士バッジの着用メリットと注意点

前述のように、税理士バッジの着用義務はないため、バッジをつけていなくても法的な問題はありません。

しかし、税理士バッジは税理士である旨を証明するものとして効果的であり、バッジを就けた方が良い場面も存在します。

この章では税理士バッジを着用するメリットと着用するべき場面、反対にバッジを外した方が良い場面について解説します。

着用によるメリット

税理士バッジの着用による大きなメリットは以下の2つです。

  • 自分が「税理士」であるという証明になる
  • 相談者やクライアントに対して信頼性や安心感を示せる

 

前述のように、税理士である旨の証明は税理士証票や略章でも可能です。

ただし税理士証票は身につけるものではなくわざわざ提示する必要があるため、税理士であるとすぐに伝えたい場面には適しません。

また、略章は税理士バッジに比べて知名度が低いため、説明しなければ税理士の証明とわかってもらえない可能性があります。

税理士バッジを着用していれば、自分で税理士という事実を簡単かつ確実に証明できます。

 

また、税理士バッジがもつイメージは信頼や安心にもつながります。

税理士バッジを着用していれば、相談者やクライアントに対して信頼性や安心感を示せる可能性が高いでしょう。

着け方が効果的な場面

税理士バッジの着用が効果的な場面として以下の例が挙げられます。

  1. 顧客との初回面談・契約時
  2. セミナーや講演会、業界イベント
  3. 裁判所や行政機関

 

1のような初回面談時や契約時は、顧客とまだ信頼関係を構築できていない段階です。

前述のように税理士バッジは信頼性や安心感を示す効果があるため、バッジするメリットが大きいといえます。

 

2のような税理士として多くの人の前に立つ場面では、専門家としての立場を明確に示すためにもバッジを着用するのがおすすめです。

 

税理士の業務では、3のように裁判所や行政機関へ足を運ぶ機会があります。

税理士バッジを着用すれば身分証明書の代わりとして活用できるため、業務がスムーズに進む可能性が高いです。

外すべき場面

結論として、税理士として業務しているとき以外は税理士バッジは外した方が良いでしょう。

税理士バッジを着用したままでは「業務中」の印象を与えてしまい、威圧感や話しかけにくさにつながります。

また、紛失リスクが高まるという点からも、業務外では外すのが安心です。

 

税理士として活動する場面でも、カジュアルな社交場や飲食の席でバッジを着用するのはおすすめしません。

すでに少し触れましたが、税理士バッジは相手に威圧感を与えてしまう恐れがあります。

社交場では親しみやすさが重要なため、税理士バッジは外しましょう。

 

また、公共交通機関や混雑する場所ではバッジが引っかかってしまい、破損・紛失につながる恐れがあります。

業務中であっても、外出時は目的地に就くまでバッジを外すことをおすすめします。

税理士バッジを紛失・破損したときの対処法

税理士バッジは税理士会からの貸与物であり、失くしたときや壊したときは再交付手続きが必要です。

必要な手続きについて詳しく解説します。

紛失時の対処法

税理士バッジを失くしたために再交付を受ける場合には以下の2つが必要です。

  • 税理士会員章再交付願 1通
  • 再交付手数料 5,000円

郵送による再交付は行われていないため、事務局へ出向く必要があります。

 

税理士バッジの再交付は原則として申請者本人による手続きが必要です。

やむを得ない事情により代理人が申請手続きをする場合には、委任状を持参する必要があります。

また、税理士バッジの再交付は手続き当日にその場で行われます。

破損時の対処法

税理士バッジを壊したために再交付を申請する場合は、税理士会員章再交付願とあわせて損壊したバッジを提出する必要があります。

 

再交付手続きの基本的な流れ自体は失くしたときと同じです。

郵送による再交付は行なっていないため税理士会へ出向く必要があります。

 

再交付手数料も失くした場合と同じく5,000円です。

ただし、損壊した税理士バッジが修理可能と思われる場合、無料で対応してもらえるケースがあります。

詳しくは各税理士会へお問い合わせください。

略章を紛失・破損した際の対処法

前述のように、略章は税理士バッジと同じ役割を果たすもので、バッジと同じく税理士会からの貸与物です。

そのため略章を紛失・破損した場合も所定の手続きを行う必要があります。

 

略章の紛失・破損時は税理士会への届出が必要です。

東京税理士会の公式ホームページによると、紛失・破損時は税理士会事務職に「税理士会員章略章亡失損壊届」を提出する必要があります。

破損の場合は損壊した略章も添付し、その場で返還する必要があります。

窓口での申請時には税理士証票の提示も必要です。

 

略章の再交付を希望する場合は再交付手数料20,000円の支払いも必要です。

再交付は当日その場で対応を受けられます。

 

なお、前述のように略章は自動で貸与されるものではなく、交付を受けるには手続きが必要です。

すなわち貸与を受けるかは本人の自由であり、紛失・破損時の再交付も任意です。

略章の再交付を受けない場合は「税理士会員章略章亡失損壊届」の提出のみが必要で、手数料の支払いは不要となります。

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まとめ

税理士バッジは税理士登録が済んだ人に授与されるバッジで、税理士資格を証明するものです。

税理士登録および税理士会への入会完了後に行われる税理士証票交付式で授与されます。

 

税理士バッジはあくまで税理士会からの貸与扱いであり、紛失時や損壊時には再交付の手続きが必要です。

税理士会の事務局へ直接出向く必要がある上に手数料も発生するため、なくしたり壊したりしないよう注意する必要があります。

 

税理士バッジを大切に扱うためにも、今回紹介した内容をしっかり押さえましょう。

 

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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