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税理士を目指すうえで大切!難易度・勉強のコツ・よくある質問を紹介

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税理士試験の勉強

税理士試験は難関かつボリュームが大きいため、事前の情報収集や戦略設計も大切です。

本記事では税理士を目指す人が押さえたい、試験の難易度や勉強のコツ、税理士を目指す人が抱えがちな疑問について解説します。

税理士を目指すうえで押さえたいポイント 難易度編

試験合格を目指すにあたって、難易度の確認は欠かせません。

税理士試験の難易度について、いくつかの視点から考えてみましょう。

税理士試験の概要

税理士試験は科目合格制を採用している試験であり、以下の計5科目に合格する必要があります。

 

  • 必修2科目:簿記論・財務諸表論
  • 選択必修いずれか1科目:法人税法・所得税法 2科目取得も可能
  • その他税法2科目:相続税法・消費税法・酒税法・住民税・事業税・固定資産税・国税徴収法
    ※消費税法と酒税法はいずれか1科目のみ
    ※法人税法・所得税法の両方を取得した場合、その他税法は1科目のみ

 

いずれの科目もボリュームが大きいうえ、すべて毎年1回夏頃に実施されます。

したがって5科目すべてを1年で取得するのは現実的ではありません。

税理士試験は最短でも2年、平均して3〜5年ほどかけて5科目合格を目指すのが前提の試験となります。

税理士試験の合格率

税理士試験の全11科目のうち、比較的合格率が高いのが必修2科目です。

簿記論・財務諸表論ともに合格率は20%前後となっています。

必修科目以外、すなわち税法科目の合格率は15%前後です。

 

年度や科目によって多少の変動はありますが、20%を超えるケースは非常に稀といえます。

合格に必要な勉強時間の目安

合格に必要な勉強時間は科目によって異なります。

大まかな目安は以下のとおりです。

 

  • 必修2科目(簿記論・財務諸表論):400~600時間
  • 選択必修2科目(法人税法・所得税法):500~700時間
  • 相続税法・消費税法:300~500時間
  • その他税法科目:200時間前後

 

上記はあくまでも最低限必要といえる勉強時間であり、これだけ勉強すれば合格が狙えるというわけではありません。

1科目あたり1,000時間ほど勉強するケースも有り得ます。

 

科目によって勉強時間の差が大きいのはボリュームの差が大きいためです。

目安の勉強時間が少ない科目はボリュームが小さい分、完璧に仕上げるのが前提となっています。

勉強時間が少なく一見勉強しやすそうに感じますが、求められるレベルが高くなるため、決して難易度が低いとはいえません。

 

5科目合格までに必要な勉強時間は最低でも3,000時間、平均して4,000時間程度といわれています。

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税理士を目指すうえで押さえたいポイント 勉強のコツ編

税理士試験は非常に難易度が高い試験であるため、やみくもに勉強をするのではなく、コツを押さえることが大切です。

税理士を目指すうえで押さえたい勉強のコツを4つ紹介します。

スケジュールを立てて計画的に勉強する

税理士試験の勉強は、スケジュールを立てて計画的に進めることが大切です。

 

税理士資格を取得するためには5科目の試験に合格する必要があり、1年ですべてに合格するのは不可能といえるでしょう。

数年かけて5科目合格を目指す前提となります。

 

そのうえ、各科目の合格に必要な勉強時間も決して少なくありません。

難易度が高くボリュームが大きい試験であるため、単元や範囲ごとにしっかり勉強する必要もあります。

 

したがって税理士資格を取得するためには、数年という長期間にわたって継続的かつ計画的な勉強が必要です。

 

やみくもに勉強を進めてしまうと、試験日までに想定していた勉強が終わらない・中弛みしてしまう・先が読めないといった事態のリスクが高くなります。

試験日から逆算してスケジュールを設定し、計画に沿って勉強を進めましょう。

勉強時間を多めに確保する

前の章で必要な勉強時間の目安を紹介しましたが、紹介したよりも多めの勉強時間を確保するのが理想です。

 

税理士試験は満点の60%が合格基準とされています。

しかし前述したように、試験の合格率は15〜20%程度で、大きな変動はありません。

したがって実際には正答率が60%以上の人ではなく、上位20%未満が合格する相対評価の試験といえるでしょう。

 

税理士試験に合格するためには、ほかの受験者よりも良い成績を取る必要があります。

上位になるには必然的に多くの勉強量が必要であるため、勉強時間は目安よりも多めに確保するのがおすすめです。

スキマ時間を上手く使う

税理士試験に合格するためには、まとまった時間をとって勉強するだけでなく、スキマ時間を上手く使うことも大切です。

ひとつひとつのスキマ時間は短くても、スキマ時間を最大限活用すれば、トータルでかなりの勉強時間を確保できる可能性があります。

 

たとえば電車やバスの中でテキストを読んだり、税法の暗記をしたりできます。

仕事の待機時間や休憩時間を勉強に充てるのも良いでしょう。

始業時間の前・用事と用事の間・家事がひと段落したタイミングなど、スキマ時間と呼べるものは多く存在します。

 

多くの勉強時間を確保し効率よく勉強するためにも、スキマ時間を活用しましょう。

頻出問題や正答率が高い分野の完成度を高める

税理士試験は奇問や難問といった多くの受験者が答えられない問題よりも、頻出問題や正答率が高い分野の完成度を高めることが大切です。

 

前述したように、税理士試験は成績上位者が合格する相対性評価の試験です。

すなわち配点箇所や点数も、成績上位者が合格になるよう調整されるといえます。

多くの受験者が回答できないような問題は、回答しても得られる点数が小さい・そもそも採点対象にならない可能性が高いのです。

そして正答率の高い問題に答えられなければ、それだけで合格の可能性が大幅に落ちてしまいます。

 

税理士試験に合格するためには、正答率の高い問題はすべて答えられるまでに仕上げるのが前提となります。

その上で細かな部分の精度も高めて点数を伸ばし、ライバルよりも上位の成績を獲得するのです。

税理士を目指す人が抱えがちな疑問に答えます

最後に、税理士を目指す人が抱えがちな疑問5つにお答えします。

働きながら勉強できる?

税理士試験は難関資格のなかでは、比較的働きながらも勉強しやすい試験です。

実際に社会人として働きながら勉強している・働きながら勉強して合格した人は多くいます。

 

税理士試験は科目合格制の試験であり、一度合格した科目は生涯有効となります。

そのため1〜2年に1科目といったペースで勉強を進めることも可能です。

 

勉強時間の確保やスケジュール管理など注意するべき点は多いですが、働きながらでも勉強しやすい試験といえます。

独学でも合格できる?

税理士試験に独学で合格するのは不可能とはいいませんが、決して容易ではありません。

独学での合格が難しい理由として、以下の3つが挙げられます。

 

  • 疑問点や不明点をすべて自分で解消する必要があるが、難易度が高い試験のためわからない部分がそのままになりがち
  • 税法改正の事実を把握できず古い情報を覚えてしまう恐れがある
  • 数年という長期間にわたって自分一人でモチベーション維持するのが難しい

 

効率的かつ確実な勉強のためには、予備校を使うのがおすすめです。

合格までにかかる期間は?

5科目合格までにかかる期間は最短でも2年、平均して3〜5年といわれています。

ただし5年を超える期間の勉強をするケースも珍しくありません。

試験は毎年1回のみ実施のため、不合格の年があれば、その分必要な勉強期間は長くなります。

 

合格までにかかる期間は、あくまで目安として扱いましょう。

どの科目を選ぶべき?

選択必修である法人税法・所得税法は、将来使う可能性が高い方を選ぶのがおすすめです。

法人クライアントをメインとする場合は法人税法、個人クライアントをメインとする場合は所得税法を選ぶと、事業で直接役に立つでしょう。

 

その他の税法科目の選び方として、3つの方法を紹介します。

いずれもあくまでひとつの例であり、必ずこの選び方をするべきというわけではありません。

自分が勉強したい・選びたい・取得したいという科目を選びましょう。

選択必修と関連する科目を選ぶ

法人税法と事業税、所得税法と住民税は関連する部分が多いです。

選択必修と関連する科目を選ぶことで、すでに勉強した知識を活かせる可能性があります。

利用する可能性が高い科目を選ぶ

業務で利用する可能性が高い科目を選ぶのもおすすめです。

 

たとえば税理士業務では消費税を扱う場面が多いため、消費税法を取得しておくと、勉強した内容を仕事で活かせる場面が増えるでしょう。

相続税の申告や節税のサポートには、相続税法の勉強・取得が必須といえます。

興味がある・気になる科目を選ぶ

興味がある・気になる科目は、意欲的に勉強できる可能性が高いです。

「この科目を勉強したい」と思う科目を選ぶのもひとつの選択肢といえます。

試験に合格する以外に資格を取る方法はある?

税理士試験には科目免除の制度があります。

科目免除の要件に該当する場合、5科目すべての試験に合格せずとも、税理士資格を取得できます。

科目免除要件を3つ紹介します。

特定の資格を取得している

弁護士・公認会計士の資格を取得している、もしくは資格取得の要件を満たしている場合、全科目免除となるため試験を受ける必要がありません。

特定の学位を取得している

特定の学位を取得している場合、対応する会計学や税法科目の試験が免除されます。

特定の要件を満たす国税従事者

一定以上の期間税務署に勤務していた国税従事者は、一部の科目が免除されます。

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まとめ

税理士試験は単純に難易度が高いだけでなく、相対評価という性質や、必修科目の存在など注意するべき点が複数あります。

必要な勉強時間が長い上にボリュームがあるため、勉強のコツを押さえることも大切です。

 

税理士を目指す人の成功を祈っています。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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