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税理士補助の仕事とは?業務内容・年収・キャリアパスを徹底解説

更新日:2025.05.16

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税理士補助の仕事とは?業務内容・年収・キャリアパスを徹底解説

税理士を知っている人は多いですが、税理士補助の存在を知っている人は少ないかもしれません。

今回は、税理士補助について徹底的に解説していきます。

 

  • 税理士補助の業務内容とは
  • 年収の水準
  • どのようなキャリパスがあるのか

 

 

税理士事務所での役割や将来性も紹介します。

税理士補助(会計事務スタッフ)とは?

会計事務所では、税理士の独占業務である税務の代理・税務書類の作成・税務相談を中心に付随的な業務を行っています。

税金は、納税方式として賦課課税方式と申告納税方式があり、申告納税方式の場合には自分で計算・納税を行わなくてはなりません。

専門性が高いので、事業主や経理担当者は税理士との連携により適切に納税を行っていきます。

税理士補助は、会計や税務を補助してクライアント企業を支える役割を担っているのが特徴です。

 

税理士補助の仕事内容とは

税理士補助の仕事内容は、一般的な事務作業に加えて、適正な納税をするために必要な業務です。

記帳代行や巡回監査、必要な場合には人事・総務代行業務を行っている会計事務所もあります。

税理士補助が日頃よりどのような業務を行っているのか、具体的に把握しておくのが賢明です。

記帳代行(経理事務の代行)

適正な納税には、日頃の取引より会計処理を行い、正確な会計帳簿を作成していかなければなりません。

会計処理をするためには、会計原則や会計基準という一定のルールに従っていく必要があります。

専門知識を伴うので、経営において大変な労力を伴う経理を効率的に行うことで、事業を有効にしていくため経理事務の代行は有益です。

経理担当者や経営者と、日頃よりコミュニケーションを取りながら記帳を行っていくと正確な帳簿を作成することが出来ます。

人事・総務代行業務

給与計算は、人事や総務が担当する場合も多く、社会保険や税金の専門知識を獲得していなければなりません。

厚生年金や健康保険、所得税や住民税などは従業員の給与から預かり、代わりに納める場合が多いためです。

税理士は、税金の専門家であり会計処理には社会保険の知識も一定程度必要になってきます。

人事・総務業務として、給与計算の代行により源泉徴収や年末調整を行っていくのも有用です。

記帳代行や巡回監査と一緒に人事・総務を代行すると、事務作業を軽減できるので事業に専念することに繋がります。

 

巡回訪問業務

巡回訪問業務は、記帳代行に伴う帳簿や資料の受け渡しを行い、経営成績・財政状態・キャッシュフローの状況を説明します。

経営者や経理担当者が行った会計処理が適切に行われているか、巡回しながら監査する場合も多いです。

記帳代行していた企業に対して、自社で会計処理を行うように促して、巡回監査に移行するのも有益です。

記帳代行よりも会計に関する知識が経営者や経理担当者に身に付いていき、専門的にコミュニケーションを取って経営を推進していけるようになります。

税理士補助と税理士の違い

税理士補助と税理士の大きな違いは、税理士法第2条で定められている独占業務(税務の代理・税務書類の作成・税務相談)を行えるかどうかです。

税理士は、独占業務を行えるのに対して、税理士補助は独占業務を行うと税理士法違反になるので行えません。

一方で、独占業務を行うのは複雑で作業内容が多岐に渡るので、税理士1人で行うのは難しいです。

税理士補助は、直接的な独占業務は行えませんが、独占業務に付随的に必要となる業務は行うことが出来ます。

一般的な事務作業や経理代行を税理士補助が行って、独占業務を税理士が遂行すると効率的です。

会計事務所では、税理士補助をしながら税理士試験を受験して、計画的に税理士資格取得を目指す人も多いと言えます。

 

 

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税理士補助業務のスケジュール|1日・月間・年間の流れ

税理士補助業務は、1日・月間・年間という時間軸によってそれぞれ行わなくてはならない業務があります。

決算期や税金の申告・納付時期によって繁忙期と閑散期があるので、スケジュールを明確にして計画的に業務を遂行していくのが賢明です。

税理士補助の1日の流れ|日常業務を徹底解説

税理士補助は、一般的な事務作業を行う場合も多いので、文書作成、ファイリング、電話対応や来客応対も行います。

事務所にいる間は、会計システムを利用して記帳代行業務を進めていくのも日常的な業務です。

記帳代行で、証憑書類などの資料を預かっている場合には、ノートなどにまとめて資料を整理していかなければなりません。

会計システム上に適切に入力できているか、日々つけている現金出納帳などの資料と突合を行って整合性を確認します。

月間スケジュール|税理士補助が担当する定期業務とは

巡回訪問に行く場合には、企業の現状を把握するため財務分析を行って、経営に有益となる情報を資料としてまとめて説明しやすいように準備しておきます。

実際にクライアント企業に出向き、経営者や経理担当者と現状や今後の展望について、財務的視点からコミュニケーションを取り、帰社してから監査した結果を「監査報告書」にまとめます。

人事・総務代行業務を代行している際には、給与計算を行うのも月に1回であり、税理士補助の月次業務です。

年間スケジュール|繁忙期と通常期の働き方を解説

年に1度行わなくてはならないのが決算業務であり、経営者や経理担当者と連携を取りながら遂行していきます。

棚卸しや減価償却の計算、決算残高を確定させて決算書を作成していかなければなりません。

年末調整・確定申告・税金の納付も行いますが、独占業務なので税理士補助は効率的な業務の遂行を支援します。

年次業務が多くなりがちな、3月や12月は繁忙期になりやすいので、年間のスケジュールを把握して計画的に業務を進めていくのが賢明です。

税理士補助の給与相場とは

税理士補助は、税理士をサポートする職業なので専門性が高く、実務経験の有無が業務の効率性に大きな影響を及ぼします。

実務経験があると、前職の立場によっては記帳代行や巡回監査を単独で任せることも可能です。

担当を任せられると即戦力となるため、給与面でも未経験より優遇される場合も多くなります。

未経験の場合には、300〜400万円程度の年収ですが経験を積んでいくと400〜500万円程度の年収になるのが一般的です。

具体的には、実際に遂行している業務による実績や、事務所の規模や地域によっても変わってきます。

資格も重視される業界なので、日商簿記1級や税理士試験の科目合格によって資格手当がつく場合も少なくありません。

税理士補助として働くメリットは?

税理士補助として働くには、一般的な事業会社では経験できない業務を経験できるので希少です。

税務や会計、社会保険などの専門知識を数多く身につけられるので、その後のキャリアアップに大きな影響があります。

税理士資格の勉強が働きながら学べる

税理士資格の学習をするのには、専門知識を身につけていかなければなりませんが、専門性が高いのでイメージは付きづらいです。

会計事務所で税理士の補助として働いていれば、税理士の業務を近くで見ているので学習内容が現実的となり、把握しやすくなります。

分からない時には、税理士に相談することもできるので、効率的な学習を行っていけるのも強みです。

税理士は、同じ学習を行ってきた人なので専門学校に通うのにも柔軟に対応してくれる場合もあります。

幅広い業界や規模の会計知識を得られる

1つの企業に所属して経理を行っている場合、業務を通じて自社の会計情報しか見る機会はありません。

一方で、税理士の業務は、多様な業界の税務や会計を行っているので、幅広い業界や規模の会計情報を見る機会があります。

業界や規模ごとに専門的な取引があり、対応するための特殊な会計処理がある場合も多いです。

業務を通じて、業界や規模ごとに会計知識が身に付いていくので、キャリアアップのために転職する場合も会計知識を転職先で役立てていけるようになります。

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まとめ

今回は、税理士補助について解説してきました。

 

税理士補助は、税理士の独占業務は行えませんが、クライアント企業を会計の視点から支えている縁の下の力持ちです。

一般的な事業会社の経理では経験できない業務も多いので、経営を理解するのに有益と言えます。

税理士補助として働きながら科目合格をしていき、税理士や公認会計士資格の取得やキャリアアップを目指すのも賢明です。

メリットの多い職業なので、興味のある人は積極的にチャレンジしていくと良いでしょう。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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