企業別インタビュー

会計とのかけ算で広がる専門性 ー山田コンサルティングFAS事業部の経営者の企業課題に寄り添うコンサルティングー
更新日:2025.08.22
若手公認会計士が企業の経営課題に寄りそい、一気通貫でM&Aに携わることができる成長の場。山田コンサルティンググループ株式会社FAS事業部のダイナミックな成長環境や仕事の魅力について、執行役員・資本戦略事業本部副本部長兼FAS事業部長の今井大氏と、マネージャーの宮川拓未氏に“本音”で語っていただきました。
「監査法人でのキャリアに漠然とした不安を感じている」
「コンサルに興味はあるけれど、具体的なイメージが湧かない」
── そんな悩みを抱える若手公認会計士に向けて、山田コンサルティンググループ株式会社のFAS事業部が提供する“成長の場”を紐解くインタビューをお届けします。
今回お話を伺ったのは、執行役員・資本戦略事業本部副本部長兼FAS事業部長の今井大氏と、マネージャーの宮川拓未氏。会計士でもあるおふたりが語るのは、単なるM&Aアドバイザリーにとどまらない、企業課題に深く寄り添うコンサルティングの魅力。
そして、会計士としての知識をフルに生かしながら、経営層と直接対話し、案件の始まりから終わりまでを一気通貫で担うという、ほかにはない仕事のスタイルです。
「やらない後悔より、やって後悔を」
── そんな言葉に背中を押されて、迷える会計士が新たなキャリアを切り拓く。山田コンサルFAS事業部が目指すのは、そんな“挑戦の場”です。

左からFAS事業部マネージャーの宮川拓未氏、部長・執行役員の今井大氏
経営課題に向き合い、一気通貫でM&Aに携わるスタイル
最初に山田コンサルティンググループFAS事業部の特長を教えてください。
今井大(以下、今井):弊社のFAS事業部では、M&Aに関する業務を一気通貫で担当します。ファイナンシャル・アドバイザリー(FA)、バリュエーション、デューデリジェンス(DD)も、すべてを一つのチームで行うスタイルです。例えば、FAを担当しながらバリュエーションも並行して進める。そうして複数の役割を同時に担うことで、案件全体の流れを深く理解できるようになります。
宮川拓未(以下、宮川):私もいままさに並行して複数の案件を持っている状況です。案件の最初から最後まで関われるので、スキームの設計からクロージングまで、自分の手で進めている実感があります。
業務のスタイルでは、他社との違いはどこにありますか?
今井:「トランザクション寄り」ではないというのが大きな違いです。ひたすら数多くのバリュエーション、DDに取り組むということはなく、「企業課題に寄り添う」スタイルを重視しています。企業価値向上やアクティビストにどう向き合うかといった経営の根幹に関わるテーマを出発点に、経営課題へと迫ります。解決策としてM&Aをしましょう、ガバナンスを整えましょうと提案をするわけです。
そうしたコンサルティングができるのは、「コーポレートファイナンス」と「コーポレートガバナンス」の2ラインを持っているからです。M&Aのスキーム設計だけでなく、経営の本質的な課題に踏み込んだ提案ができるのが、弊社の特長となっています。
ガバナンス領域まで踏み込むのは珍しいですね。
今井:例えば社内での、「この会社、株主からなにかいわれそうだよね」という雑談をきっかけに、企業価値向上のためにどうすべきかを考える。そのなかでさらに、事業をどうしていくのか?M&Aを行うのか?ガバナンスを整えるのか?などの議論ができるのは、弊社ならではだと思います。
山田コンサルティンググループ全体で、税務・法務・経営コンサル・海外支援などのソリューションを持っているのも特長です。事業部間の垣根が低く、セクショナリズムも少ないので、ワンチームで課題解決に取り組めます。資本戦略事業本部は、オーナーの相続まで含めた包括的な企業支援も経験できますので、公認会計士の強みを最大限発揮できます。また、社内異動でキャリアを広げることも可能です。
クライアントの規模や関わり方についても聞かせてください。
今井:クライアントは時価総額300〜500億円規模の中堅〜上場企業が中心です。オーナー系の企業も多く、CEOやCFOと直接会話する機会も多いですね。
大手コンサルファームでは、現場レベルの担当者としか話せないこともありますが、弊社では経営層とダイレクトにやりとりができる「手触り感」が得られます。「自分がやったことがダイレクトに役に立っている」という実感があります。
それが、大手コンサルファームとの大きな違いでもあると思います。自分の提案が経営判断に直結する ── その責任とやりがいを肌で感じられる環境です。
携わる企業の業界も幅広いですよね。
今井:セクター分けをしていないので、案件によっては業界をゼロから学ぶ必要があります。大変ですが、常に新しい知識を吸収できるという意味では非常に刺激的です。経営コンサル部隊との連携もあるので、専門的な知見を得ながら案件を進めることができます。
宮川:一人ひとりが、複数案件を同時並行で進めています。私もFA案件を3件、バリュエーションを2件、そのほかにもまさにスタートしそうな案件を数件抱えています。大変ではありますが、案件ごとに違う業界・テーマに触れられる、常に新しい知識を吸収できる環境です。
特に印象に残っている案件はありますか?
宮川:直近では、複数のスキームを組み合わせた大型案件が印象に残っています。株式交換やTOBなど、現状の資本関係のなかで最適なスキームを組み立てていくプロセスは、非常にやりがいがありました。
日経新聞に掲載された案件もあり、自らの仕事に社会的なインパクトを感じられるのも、FAS事業部の仕事の面白さですね。
大変ですが、どんどん成長できる環境なのですね。
宮川:わかりやすく説明すると、「一気通貫で最初から最後まで関われる仕事」です。相談を受けて、スキームを考えて、実行して、クロージングまで見届ける。最初から最後まで自分が責任を持って進めるので、やりがいは大きいですし、成長スピードはすごいです。
今井:若手がフロントに立つのも早いほうだと思います。入社して数ヶ月で顧客対応を任されることもあります。
宮川:実際、私も入社から数ヶ月でフロントに立ちました。最初は必死でしたが、それが自然と当たり前になっていきます。早い段階で一気通貫に関われるのは、本当に貴重な経験です。フロントでさまざまな課題と向き合うことで、成長ができました。
個人と組織の成長がリンクするFAS事業部で働く面白さ

どのような人がFAS事業部に向いていると思いますか?
今井:向上心がある人、自分を成長環境に置きたい人にはとても合うと思います。特に「クライアントとともに成長したい」というマインドを持っている人であれば、弊社のカルチャーにフィットするはずです。
現在、事業部は40名規模ですが、100名体制を目指して採用を強化しています。個と組織の成長が実感できるベンチャー企業のようなフェーズは、すごく楽しいですよ。
宮川:私自身は「やらない後悔より、やって後悔」を選んでこの道に進みました。迷っている人こそ、FAS事業部に飛び込んでみてほしいです。
最初から正解を選ぶのは難しい。でも動いてみないとなにもはじまらない。私もそうでした。だからこそ、少しでも興味があるならまずは話を聞いてみてほしいです。
今井:「自分を主語にして語れること」も大事です。「これがやりたい」「こうなりたい」と自分の意思を持って発信できるかどうかです。
また、弊社は何事にも挑戦していくカルチャーがあるので、「前例がないからできない」と考える前に、どうしたらできるかを考える人が活躍できる環境です。
宮川:入社してすぐにフロントに立つこともありますし、複数の案件を同時並行で進めることにもなります。最初は大変ですが、それが当たり前になっていく。だからこそ、成長意欲がある人には本当に向いていると思います。
若手会計士にとって、FAS事業部はどのような場所になり得るのでしょうか?
今井:キャリアの“ホップ・ステップ・ジャンプ”の“ステップ”に最適な場所だと思っています。監査法人での経験を土台に、次のジャンプを見据えてまずは一歩目を踏み出す。そのなかで、自分の得意なことや向いている領域を見極めていけます。しかも、社内異動でキャリアを切り替え、新しいチャレンジをすることもできます。
宮川:私はもともとM&Aをやりたいと思っていました。監査法人に入ったものの、やりたいことにチャレンジしたい、失敗しても若いうちなら何とかなるという気持ちで転職を決意しました。
FAS事業部では、一気通貫で案件に関わることができ、フロントにも早期に立ち、スピーディーに成長できると思います。組織もこれから拡大していきますし、どんどん挑戦できると思いますよ。
“キャリア迷子”の会計士こそ考えるべき「やりたいこと」と「得意なこと」の違い

若手の会計士の方はキャリアに悩んでいる方が多いですよね。
今井:つい先日も、BIG4に勤めている修了考査前の若手会計士と食事をする機会がありました。話していて感じたのは、「キャリアで迷子になっている人が多い」ということ。監査法人でのキャリアをこのまま続けるべきか、それとも別の道に進むべきか、悩んでいる人が本当に多い。
「AIに監査の仕事を奪われるのではないか」という話も聞きます。実際、監査はチェック業務が中心で、AIによる自動化が進めば、人的介入の余地が減っていく可能性はあります。そうした漠然とした不安を抱えている若手が多い印象です。
「すでにAI監査のほうが正確では?」という声もありますよね。
今井:AIは膨大なデータを瞬時に処理できますし、エラーもすぐに検出できる。
だからこそ、会計士としての価値をどう高めていくかが問われる時代になってきています。
私たちのようなコンサルティングの現場では、会計の知識をベースに、M&A・戦略・ガバナンス・人事・税務など、より複雑で創造的な課題に向き合う力が求められています。これはAIには代替できない領域です。
若手会計士にはどのようなアドバイスをされていますか?
今井:私はよく、「会計士資格で働くのか、会計士資格を使って働くのかを考えてみてください」とお伝えしています。
前者は、監査や申告など資格がなければ“鍵が開かない”業務を専門家として担う働き方です。後者は、会計士としての経験・知識をベースに、M&Aや経営のコンサルタントとしてより広い領域で価値を発揮していくことです。
私たちFAS事業部は、まさに後者のスタイルです。会計士ではありますが、日々の業務のなかで“会計士のタスク”をしている時間はそれほど多くありません。会計はあくまで一つの要素であって、それにかけ算をしていく ── 「会計 × M&A」「会計 × バリュエーション」「会計 × ガバナンス」といったように、専門性を広げていくのが私たちの仕事です。
キャリア選択にあたり、なにを軸にすべきかに悩んでいるのでしょうか。
今井:「やりたいことがある」というのは素晴らしいことですが、それが「得意なこと」と一致している人は、実はほんの一握りなのですよね。やりたいことを軸に転職したものの、実は苦手なことだった…というケースも少なくありません。
そうなると、自己評価と外部評価がズレてしまって思うように評価されない。結果として、ストレスがたまりやすい環境になってしまうんです。
だからこそ、自分の性格や得意なことをきちんと整理した上で、次のキャリアパスを考えることが大切だと思います。
宮川さんは、監査法人から早期に転職されたのですか?
宮川:はい。会計士の受験勉強をしている時から、M&Aの仕事がしたいと感じておりました。会計士試験の勉強のなかで、M&Aや組織再編の会計処理に触れ、「M&Aの仕事は面白そうだな」と思ったのがきっかけです。
会計士試験合格後、監査法人に入りましたが、2年弱で転職しました。監査法人ではアドバイザリー業務に携わっていましたが、やはりM&Aに関わりたいという思いがあり、山田コンサルに転職しました。
初志貫徹ですね。
宮川:先ほどの「やりたいこと」と「得意なこと」の話でいうと、私は「やりたいこと」で転職を決めました。「やらない後悔より、やって後悔」との考えからです。
失敗しても若いうちであればやり直せると考え転職し、現在は自分に合った職場に出会えたと実感しています。
山田コンサルティンググループ株式会社の求人
忙しいけれど、効率よく集中して成果を出し、キャリアを広げることができる
働き方の“リアル”についても教えてください。
今井:正直にいうと、働き方については“グレー”です。真っ白ではないけれど、真っ黒でもない。上場企業として、コンプライアンスはしっかりしていますし、36協定も遵守しています。
ただ、案件によっては徹夜や土日に業務をする必要があります。案件がクロージングしたときに休みをとってリフレッシュすることで、全体のバランスをとっています。
宮川:確かに忙しい時期はありますが、無理な状態が続くような働き方ではありません。効率的に働くためのツールや仕組みも整っていて、集中して成果を出すことができる環境です。
1日の勤務スケジュール
閑散期の例
20代前半 入社3年目 コンサルタント

社員からの“リアル”なコメント
新卒で入社しましたが、若手向けの研修や勉強会が充実しているため、着実に知識やスキルを身につけることができています。
フレックス制度を活用することで、業務に集中する時間とリフレッシュの時間をバランスよく確保できており、メリハリのある働き方も実現できています。
繁忙期の例
20代後半 入社4年目 シニアコンサルタント

社員からの“リアル”なコメント
他業種から未経験で入社しましたが、社内研修や部内の勉強会などを通じて長期間手厚くフォローしていただきました。
部内の雰囲気は役職やチームの垣根が低く和気あいあいとしております。
希望する案件や業務があれば積極的に手を上げることでアサインしてもらえるため、幅広い業務を経験しながら、自分の希望する専門性を高めることができています。
FAS事業部での経験は、将来的なキャリアにもつながりますか?
今井:間違いなくつながります。ファイナンス・ガバナンス・会計・税務を経験してもらえれば、どこに行っても活躍ができると思います。会社にはそのような専門人材は少なく、かなり需要があると思います。
FAS事業部においては、事業部内の業務以外にも証券会社への出向や社内異動により、幅広いキャリアを築くことが可能です。 例えば投資銀行のようなフィールドに挑戦したいのであれば、出向という形で経験を積むチャンスがあります。
御社から転職されるメンバーもいると思いますが、次のステップはどのようなところへ?
今井:最近は退職者が少ないのですが、独立をめざしてという人はいますね。それからファンドや事業会社の経理への転職。M&Aに携わったからこそ自分が当事者となり、M&Aをやりたい、山田コンサルで得た経験を実際の会社で試したいとのことで、次のステップに行くこともあります。いろいろな会社と接点をもち、多様な業務を行っていくので、自分のやりたいことを見つけられるのがFAS事業部の環境の良さだと思います。
社内でのキャリアチェンジも可能ですか?
今井:先ほど別の話題のときにも話しましたが、弊社はセクショナリズムが低く、事業部間の異動も柔軟です。例えばFAS事業部から経営コンサル部門へ、あるいは海外支援部門へと異動ができます。 退職せずにキャリアを切り替えられるので、社内の人間関係やクライアントとの関係をそのまま引き継ぐことができる。これは、山田コンサルが多様なサービスラインナップがあるからできることであり、他社にはない大きなメリットです。
- レックスアドバイザーズ担当からのおすすめポイント
山田コンサルティングにはM&Aの最前線で活躍する先輩方が多数在籍し、会計士としてのロールモデルとなる存在が身近にいます。
ビシッとスーツを着こなし、仕事に真剣に向き合う姿は、まさにプロフェッショナル。
そんな環境で働くことで、自分自身も自然と背筋が伸び、自信を持って仕事に取り組めるようになると思います。確かに業務量は多く、忙しさに対する覚悟が必要です。しかし、育成体制はしっかり整っています。努力次第で年次に関係なくポジションアップも可能。
若手でも裁量を持って活躍できるチャンスがあります。「仕事を通じて成長したい」「会計士としてのキャリアに自信を持ちたい」—— そんな気持ちを抱く若手会計士にぜひおすすめです。
ご紹介先企業・法人特集
- 山田コンサルティンググループ株式会社
国内主要都市に13拠点・海外に11拠点を持つ、国内大手の総合コンサルティンググループ。
東京証券取引所 プライム市場。1989年に設立された山田淳一郎事務所(現・税理士法人 山田&パートナーズ)からスタートし、2018年にグループの事業会社の合併・統合を経て、現在の山田コンサルティンググループ株式会社となる。
「健全な価値観」「社会貢献」「個と組織成長」を基本理念として掲げ、「心を込めて、聴く」「ともに考える」「解決のその先もずっと」を大切に、企業の課題解決をサポートし続けている。
●FAS事業部
山田コンサルティンググループにおいて、資本にまつわるあらゆるコンサルティングを実施する「資本戦略事業本部」に属するのが、「FAS事業部」。
メンバー構成
公認会計士、USCPA、税理士、金融機関出身者、会計事務所出身者など幅広いメンバーが活躍コンサルタントのキャリアパスイメージ
コンサルタント/アソシエイト(1~3年) → シニアコンサルタント(1~3年) → マネージャー(1~3年) → シニアマネージャー(1~3年) → 副部長 → 部長●所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目8番1号 丸の内トラストタワーN館10階(受付9階)
Profile レックスアドバイザーズ
公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
https://www.interview-adv.jp/
■株式会社レックスアドバイザーズ
https://www.rex-adv.co.jp/
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