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社労士資格をとるための難易度はどれくらい?

社労士は国家資格の1つであり、取るのには相当量の勉強が必要というイメージがあります。
では実際に、社労士資格をとるための難易度はどれくらいなのでしょうか。合格率や必要な勉強量など、解説していきます。
社労士試験だけでは難易度の測定が難しいですので、他の国家資格とも比較して記載をしていきます。
社労士資格の合格率
社労士試験の合格率は、2022年度ですと受験者数40,633人に対して合格者数2,134人、合格率にすると5.3%になります。
例年の合格率で考えると5%〜7%とあまり高くはありません。社労士試験は大小含めて8科目と科目数が多く、また足切りがあります。
足切りとは、選択式試験と択一式試験の2点がある社労士試験で、最低限とっておかなければならない点数基準です。
このラインは選択式各科目5点満点中3点、択一式各科目10点満点中4点が基本となっています。
科目毎に細かく足切りラインが決まっているのが社労士試験の特徴の1つといえます。
また、合格基準点は選択式、択一式共に総得点の65%以上程度となっています。
他の資格との難易度比較
社労士試験の合格率は5.3%となりますが、他の試験の合格率はどうなのでしょうか。
行政書士試験10%前後、土地家屋調査士試験8-10%、司法試験30%前後となっており、社労士試験の難易度は高いと言えます。
また、社労士試験と行政書士試験を比較しますと、社労士試験は各科目に合格基準が設けられており、その基準を下回ってしまうと足切りとなり合格することができない仕組みになっています。
一方で、行政書士試験には科目毎の合格基準というのは設けられておりません。
そういったことからも、社労士試験の方が試験難易度は高いと言えるでしょう。
なお、勉強時間の目安は社労士、行政書士共に約800時間~1,000時間となります。
必要といわれている勉強時間で比較すると、税理士約3,000時間、司法書士約3,000時間。
中小企業診断士約1,000時間です。
必要な勉強時間で考えるとこれらの資格試験よりは比較的取りやすい資格ともいえます。
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社労士資格取得のための勉強とは?
社労士試験は各科目に合格基準点という足切り要件があるため、各科目をまんべんなく勉強する必要があります。
1つの科目でも合格基準を満たしていないと不合格となるので、そういった意味で厳しい試験と言えます。
この合格基準点ですが、合格発表日に公表されるので、どこまでやっておけば安心という基準もまた設けにくいです。
そのため、社労士試験の勉強は他試験に比べやり方が違ってきます。
各科目と、必要な勉強時間について参考にし、勉強法を考えてみましょう。
社労士試験の科目数
社労士試験は、大きくわけて「労働法関係」と「社会保障関係」に分けることができます。
労働法関係の科目には
- 労働基準法・労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険料徴収法
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
以上計5科目があります。
一方、社会保障関係は
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
- 社会保険に関する一般常識
以上計4科目があります。
ここからさらに分かれて合計8科目があります。
分野としては「労働法関係」と「社会保障関係」の2分野なので、狭い分野から狭く深く出題される試験と言えます。
また、法改正に関する問題が多いのも社労士試験の特徴と言えます。
その年の4月までに行われた法改正の内容や、公表された統計情報に関する出題があります。
社労士試験合格のための学習開始時期は、一般に試験実施年の前年8月から10月頃とされています。
例えば、2024年の社労士試験合格を目指す場合、2023年の8月から10月頃に勉強を開始することになります。
社労士試験の実施日は毎年8月の第4日曜日。
そのため、勉強期間は10-12か月ほどとなります。
社労士試験の平均合格回数は3-4回。
これは1-2回で合格する人と7-8回で合格する人の2極化するためです。
短期で合格をするためには、足切りにならないよう、全科目を平均的に勉強することが必要になります。
また、単に暗記するのではなく、出題内容を理解する勉強をすることをおすすめします。
社労士試験は問題数が多く、択一式は210分の中で70問、選択式試験は、80分の中で40問 の出題がされるため、1問1問をスピーディに解いていく必要があります。
問題を解く際は、そのスピードも意識して行いましょう。
社労士の資格取得には予備校に行くべきか?
ここまで社労士試験の内容とその難しさについて述べてきました。
では、社労士の資格取得には予備校にいくべきなのでしょうか。
一般的に予備校に行くにはそれなりのお金が必要となります。
また、社会人ですと勉強時間に制限があるので、悩ましいところです。
そこで、予備校に行く場合と独学での違いについて述べていきたいと思います。
予備校と独学での違い
まず、独学のメリットは自分で勉強時間を決められ、コストを安く抑えられるところがメリットになります。
一方で、勉強をするための自己管理が難しかったり、そもそもどういった教材を使えば合格レベルの実力が身に付くのかを自分で考えたりと、自分でやることが多いことはデメリットでしょう。
社労士試験は科目毎に足切りが設定されているため、各科目に穴を空けない勉強法が必要になってきます。
そういった意味でも教材選びはとても重要になってきます。
一方、予備校に通う場合、合格実績のあるカリキュラムや教材を使って勉強することができます。
定期的にテストをするので、自身の実力を常に測りながら勉強をしていけるというのもいいところです。
法改正の最新情報をタイムリーに、必要なところだけおさえておいてくれるというのも、法改正の影響を受けやすい社労士試験では大きなメリットになります。
予備校に行かないと資格取得は難しい?
さて、予備校に行かないと資格取得は難しいのでしょうか。
結論から言うと、独学で合格できるのは一部の人だけであり、予備校に行って受講するのが合格に手っ取り早い方法となります。
まず、独学は最短効率で勉強するのが難しく、予備校の教材であれば合格までの勉強が効率よくできます。
したがって、勉強時間の確保が難しい方は独学に向いていません。
できるだけ少ない勉強時間で合格できるよう、予備校の教材で効率よく勉強するのがいいでしょう。
また、周りに社労士試験について質問できる人がいない方も独学には向いていません。
試験勉強をしているとどうしてもわからない箇所がでてきますし、そこを自分で一から調べると余計な時間がかかります。
質問できる方を確保する目的でも、予備校に通うのがよいでしょう。
社労士資格取得のための予備校選びでおさえておくべきポイント
社労士資格取得には予備校に通うのがよいと先述しました。
では、予備校を選ぶうえで、通学と通信で比較した時におさえておくべきポイントは何でしょうか。
通学と通信との比較
通学と通信を比較すると、基本的にライブで講義を聞いた方が頭に入りやすいため、通学することをおススメします。
勉強仲間ができてモチベーション維持にもなりますし、質問できる方がすぐそばにいるので効率的に勉強できます。
しかし、予備校が家の近くにないなど、物理的に通学が難しいかたは通信講座を選ぶのがよいでしょう。
費用に関しましては、予備校の場合、通学での費用相場は22万前後、通信では20万ほどが相場になります 。
まとめ
社労士試験は8科目と細かい科目に分かれており、なおかつ各科目に足切りラインが設定されているため、全科目をまんべんなく勉強する必要があります。
そういった細かい勉強を効率的にするために、やはり独学ではなく予備校の受講をおススメします。
最新の制度改正にも対応した勉強をする必要があるため、最新の情報に関しフォローもしてくれる、予備校に通うのが合格への近道になります。
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