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公認会計士の仕事は激務?
公認会計士の仕事は激務と言われます。
本当なのでしょうか。
公認会計士が激務と言われるのには理由があります。
詳しく解説していきましょう。
公認会計士の業務とは?
公認会計士は資本市場の番人と呼ばれる通り、証券市場を守っている職種になります。
どんな業務かというと上場会社の財務諸表を監査することが主な業務になります。
財務諸表の監査と言われてもイメージが湧きにくいのですが、簡単に言えば会社の家計簿が正しく作られているかを確かめるということです。
ここでその家計簿ですが、会社ごとに作成しているルールが異なると他の会社と比較できません。
証券市場では様々な会社の株式が売買されていますが、市場参加者はその様々な会社の中でどの会社を買うのかを会社の財務諸表などを見て判断しています。
その財務諸表が適当に作成されていたり、間違った情報で作成されているとすれば、市場参加者は正しい判断をすることができません。
そこでその財務諸表が他社と比較できるように正しく作成されているか確かめているのが、公認会計士になります。
公認会計士は財務諸表の数値自体はもちろんのこと、財務諸表の作成までの過程の各会社の内部統制の内容も理解し、財務諸表が間違いなく作成されるようにチェックしています。
内部統制が正しく整備されていなければ、1個1個の取引自体の数値が狂い、結果的に財務諸表全体が信頼できないものとなってしまう可能性があります。
そのためにも内部統制もみているのです。
公認会計士は主業務は監査ですが、そこから付随して会計系のアドバイザリー業務などを実施している人もいます。
もともと会計の専門家であるため、会計について詳しいのですが、実際に監査の実務を経験することで会計基準や内部統制について詳しくなります。
その先にあるのがアドバイザリー業務になります。
アドバイザリー業務では実際に内部統制の構築支援をするケースもあれば、会計の知識を生かしてM&Aアドバイザリー、公的事業を民営化するときのサポートなど業務は様々です。
アドバイザリー業務になるとクライアントから直接業務を受託することになり、監査よりもクライアントに近く、要望に応える業務であるため、監査とは違うやりがいを見出す会計士も多くいます。
公認会計士のメイン業務の監査業務は激務?
では、公認会計士のメイン業務である監査業務は激務なのでしょうか。
先述した通り、監査業務のメインは財務諸表の正確さや比較可能性などを検討することになります。
そのため、決算の数値が正しいのかということをみることになります。
日本の上場会社は3月決算がほとんどであり、決算の時期は重なっています。
公認会計士自体は多数いますが、決算時期が固まっていることで大人数で対応できません。
また、決算の発表までは時間も限られており、短期間でみる必要があります。
4月から5月、中でも4月下旬から5月上旬に関しては発表に向けて帰れない日も出てくるほど忙しいです。
ゴールデンウィークはもちろん出勤する…という会計士も多いです。
一方、その繁忙期を超えると落ち着きます。
上場会社は四半期決算も発表します。
年度の決算に関しては監査と呼ばれますが、四半期に関してはレビューと呼ばれ、監査に比べると簡素化された手続きで進めることになります。
四半期レビューが導入されたタイミングでは、手続きも模索状態であったため、決算と同様に遅くまで残業して業務に対応していました。
ここ最近は四半期レビューに慣れてきたことや働き方改革などにより、昔に比べると残業時間も少なくなっています。
その他の時期はどうかというと先述した内部統制の検証などを行なっています。
これらの時期は閑散期となり、残業をしない日もあります。
ここまでみてきた通り、監査業務は繁忙期と閑散期のギャップが大きく、閑散期にはしっかり休めるのに対して繁忙期は相当忙しいということが特徴になります。
公認会計士の業務のアドバイザリー業務は激務?
それでは、アドバイザリー業務は激務なのでしょうか。
先述した通り、アドバイザリー業務は様々な業務があります。
アドバイザリー業務の中でもM&Aに関連するアドバイザリーは短納期になりがちで激務になりやすいです。
M&Aは時間はかかりますが、各フェーズは短期間で終了していくことも多く、激務になりがちです。
特にDD(デューデリジェンス)フェーズにおいては1ヶ月程度の期間で資料を出してもらい、その資料の分析、インタビュー、問題点の発見など盛り沢山の内容が行われます。
そのため、特にDDチームは大変になります。
その他、会計系のアドバイザリー業務はどのようなプロジェクトを担当するかによって異なります。
ただし、会計系のアドバイザリー業務もお客様に成果物を納品するため、納品の直前のタイミングでは忙しくなります。
また、提出した成果物に対しての修正も入るケースもあり、そういったケースにおいてはスケジュールがタイトになり、残業発生&激務になることがあります。
いずれにしてもアドバイザリー業務においてはクライアントの直接の要望に対応し、成果物を納品することになり、タイトなスケジュールで業務を行うことになります。
そして、これらの業務は大体の業務で複数案件を掛け持ちということも生じるため、繁忙期が結構な期間が続きます。
独立したら公認会計士も激務は緩和される?
独立すればこれらの激務と呼ばれる業務は緩和されるのでしょうか。
独立をすることで自分のペースで業務をすることができます。
そのため、繁忙期と閑散期ということは自分である程度コントロールすることができます。
ここである程度としたのはやはり業務はクライアントベースで依頼が来るため、当然コントロールができないケースもあります。
また、クライアントからの要望でスケジュールは決まってしまうため、想定よりも短いスケジュールで依頼されることもあります。
独立すると基本的に自分で仕事をコントロールすることができるのですが、どうしてもクライアントベースの仕事になるのでできないこともあります。
ただし、先述した仕事の仕方よりも独立した方がコントロールもできることが多いので、独立する方が自分のペースで仕事はやりやすいでしょう。
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公認会計士は激務と思われがちだけど実際はどうなの?
公認会計士の業務は激務と思われがちですが、そのイメージ通り、激務もあります。
そしてその激務は業務によって時期などは異なり、期間も変わってきます。
ただ、この激務ということがマイナスなのでしょうか。
もちろんマイナスだけではありません。
短期間でいろいろな経験を積むこともできますし、激務の中で得ることがたくさんあります。
そのため、公認会計士の中にはあえてそんな激務であるアドバイザリー業務の経験を積む人もたくさんにいます。
激務といえばよくないイメージもありますが、激務と呼ばれる業務を経験することで人の成長も促され、うまく付き合えばかなりプラスになる部分も多数あります。
自分のやりたいことの中に激務のものがあるのであれば、そこは諦めるのではなく、うまく経験に活かせるよう経験を積んでいきましょう。
「忙しい」「激務」「残業が少ない」という感覚は人それぞれで大きく異なり、価値観も違います。
自分に合った働き方を見つけていくことが重要です。
まとめ
ここまで公認会計士の仕事は激務なのかについてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
公認会計士の業務は激務になるものも多く、業務によってタイミングや期間が異なるのでそこは自分のやりたいことと比較考慮しながら、自分のやりたい業務をしていきましょう。
激務だといって悪い部分だけではなく、大きな経験ができるのでそこはうまく付き合いながら進めていきましょう。
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