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システム監査とは?システム監査の難易度と資格を解説

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システム監査を行うイメージ

システム監査と仕事内容の難易度

企業が事業を行う上で、ITやシステムを活用することは当然の時代となりました。
ITやシステムによって事業の効率化や事務負担の軽減など様々なメリットがあります。
一方で、企業に導入されたシステムが正しく設定・運用されているかを監査することの重要性が問われており、システム監査の必要性が増しています。

①システム監査の仕事内容

システム監査は、企業で導入したシステムが正しく設定・運用されているかを監査する業務です。

具体的には大きく以下2点のポイントで監査を行います。

 

  • A.システム導入にあたっての設定
  • B.システムの操作を含めた運用フロー

 

Aのシステム導入と設定は、システムを導入するための要件定義や必要なマスタ設定などを中心に監査を行います。

Bのシステム操作・運用は、システム導入での要件定義やマスタ設定をもとに現場部門から管理部門にかけて正しく運用フロー通りに業務が流れているかを監査します。

②システム監査の必要性

システム監査が有効に機能しなければ、会社の業務に支障をきたすだけでなく、多大な損失を被る可能性もあるため、非常に重要な業務となります。

前述の通り、システム監査はマスタの管理や運用フローなどを監査することから、システム面での知識を土台として、実務面での運用も理解する必要があります。

よって、システム監査に精通するシステム監査技術者は非常に重宝される人材であると言えます。

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システム監査技術者の資格を取得する難易度は?

システム監査を行う上で、公認会計士や税理士などのように資格がないと業務ができないということではありません。

ただし、最低限のITスキルなどが必要であり、システム監査技術者という資格がスキルの目安となっています。

①システム監査技術者とは?

システム監査技術者とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によって運営されている国家資格です。

システム監査技術者の試験は年1回で、毎年秋頃に開催されます。

システム監査技術者の資格を有する人は、システム関連部署の責任者など重要なポストに就く方も少なくないため、魅力的な資格となっています。

②システム監査技術者の合格率

システム監査技術者の合格率は、毎年15%で推移しており、システム関連の国家資格としては最難関の資格に分類されます。

ただし、システム監査技術者を受験する方は、基礎的な「基本情報技術者試験」や「情報セキュリティスペシャリスト」などの試験をクリアした人が多く、単純な合格率よりも難易度は高くなっています。

また、試験は選択式と記述式の形式があり、出題範囲もシステム監査の計画、実施、報告、業務の管理と幅広い知識と実務面での経験も必要となります。

なお、システム監査技術者の試験における受験資格については、特段制限はありません。

③資格取得までの勉強時間

システム監査技術者の資格取得に係る勉強時間は一般的に200~300時間程度と言われています。

ただし、この勉強時間はある程度の実務経験や基本知識を有している人が対象となっています。

システム監査技術者の合格者の平均年齢は40才程度ということからも、実務経験がベースとなっていることが見て取れます。

また、記述式の試験ではシステム監査における小論文を作成する必要があるため、単純なシステム関連の知識だけでなく、事前に文章力を必要となることから、事前にシステム監査における実務を想定した文章を記述しておくことも必要となります。

④資格取得にかかる費用

システム監査技術者の取得に係る費用として、受験料と資格取得までの教材費用などがあります。

まず、受験料がかかりますが、1万円以下でそれほど高額ではありません(要綱が発表されたら公式サイトで確認してください)。

資格取得までの教材費用として、専門学校などの費用がこれにあたります。

資格取得の専門学校では、60,000~80,000円程度が相場となっています。

システム監査技術者の資格は、前述のとおり難易度が高く、記述式の対策なども考慮すると専門学校による効率的なカリキュラムでの対策をおすすめします。

システム監査の資格取得と難易度

システム監査技術者は、難易度が高い資格であることから、企業側から見ても非常に重宝される人材です。

では、資格取得後の待遇や就業先などを見ていきましょう。

 

①システム監査技術者の年収とは?

システム監査技術者の平均年収は600万円程度と言われます。

日本の平均年収が450万程度であるため、平均よりも高い水準にあると言えます。

また、求人条件などによっては年収1,000万以上の条件もあります。

よって、システム監査技術者という資格と自身が積み重ねてきた経験により大きな収入を得ることも十分に可能となります。

②システム監査技術者の就業先

システム監査技術者の多くは、上場企業のような大企業を中心に求人が多く掲載されています。

また、近年では働き方改革や新型コロナウィルスなどによりフリーランスとして業務請負型の契約として業務を行う方も増加傾向にあります。

特に近年ではシステム関連の人材は人手不足であることから、企業側としても給与などの条件も増加傾向にあります。

自身のライフプランと併せて、フリーランスや企業のIT部門といった選択を検討するようにしましょう。

③システム監査の将来性

システム監査は、企業の国際化やIT、AIといったテクノロジーがさらに加速する中で、より一層必要性の高い業務となっていくことでしょう。

日本の人口は減少傾向であり、人口の減少に歯止めをかけることは現実的に難しく、企業は人手不足による事業の効率化を迫られています。

IT、AIによる省人化では、システムが正しく運用されているかなどの監査がなければ事業に大きな損失が発生する可能性もあり、システム監査は必須となります。

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まとめ

システム監査は、今後事業の規模に関係なくどのような企業でも必要な仕組みとなっていきます。

その際、自身の経験とシステム監査技術者としての資格を有して入社すれば非常に大きな武器となることでしょう。

ぜひシステム監査技術者を目指す方は、自身のキャリアプランを計画するようにしましょう。

Profile レックスアドバイザーズ

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