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税理士事務所は人手不足!原因と対策を詳しく解説

税理士の転職お役立ち情報

荷物をたくさん持っている人

税理士事務所は現在人手不足といわれています。
税制は社会に欠かせない仕組み。

だというのに、なぜ税理士事務所は人手不足なのでしょうか。

またその人手不足の中の転職市場について解説していきます。

税理士事務所が人手不足の理由

①税理士試験受験者の減少

詳細については後述しますが、国税庁から発表されている税理士試験受験申込者数の延べ人数を確認すると、近年では年々減少している傾向にあります。

税理士試験受験者数が減ることにより、合格後に税理士になる人の数も減少することになります。

②税理士事務所の増加

税理士事務所の設立件数は年々増加しています。

そのため就職希望者が減っているのに対して、人手を確保したい事務所の数は増えているのです。

③需要の拡大

2001年に税理士法が改正されたことで、税理士法人の設立が認められ、会計事務所の大型化が進みました。

あわせてクライアントからの需要の拡大により、有効求人倍率は高いままです。

その影響で人手不足が発生しています。

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税理士事務所の人手不足の対策

①未経験者の育成

人手不足解消の為の有効な対策として、未経験者の育成が注目されています。
教育体制が整っていれば、未経験者でも就職したいと考える人は増えやすくなります。


そのため、ポテンシャル採用を含めるなど採用する人の幅を広げることで、就職する人が増え、人手不足の解消に繋げていくことができるのです。

②シニアの採用

人生100年時代に突入した現代においては、定年後も働き続ける人が少なくありません。
シニアの就職も受け入れることによって、人手不足を解消する税理士事務所も増えてきています。


シニアの場合、フルタイムではなく、週2〜3日程度の就業から受け入れるという方法もありです。

少子高齢化社会を迎え、若者が少なくなり高齢者が増加していますので、シニアに採用枠を拡大することで、足りない人手を補うことができるのです。

③復職者の採用

復職者を歓迎することも、人手を確保しやすくなる手法の一つです。
復職者の場合、業務の経験はありますから、即戦力として活躍してくれる可能性も高いです。

サポートを充実させている会計事務所は、復職希望者からも注目を集めており、また時短勤務を受け入れるなど、柔軟に対応している税理士事務所もあります。

④業務の効率化

新しく人員を雇わなくても、今の人員で業務がこなせるように効率化をはかることができれば、結果的に人手不足による弊害を減らすことができます。

ITの導入により、このような業務効率化につなげている税理士事務所もあります。

また、業務効率化によって生産性が向上し、組織力の強化にも結びつきます。

税理士事務所の人手不足の中での環境

①クライアント数

税理士や科目合格者の職場となる税理士法人だけでなく、クライアントとなる法人数の増加も税理士の転職市場に影響しています。
過去に、リーマンショックなどの影響による企業倒産で、クライアントとなる法人数が減少傾向だったときもありましたが、近年では景気の上昇に合わせて、増加が続いていました。

2020年からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、経済に大きな影響を与えましたが、そのような中でもクライアントとなる法人数は大きく減少していません。


つまり新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、廃業や休業となった企業がある一方で、クライアントとなる法人数が激減しているわけではないことがわかります。
これらの景気動向や法人数の推移については、今後の税理士業界での人手不足や転職市場を考える上での判断材料のひとつとなるでしょう。

②法令改正

一般的に、法人税や消費税の改正など、税金に関する大きな法令改正があれば、さまざまな企業が対応を迫られるとともに、税理士の仕事量の増加につながります。

新型コロナウイルス感染症のような社会的な影響が大きい事態が起こり、企業の売上が減ったとしても、税務という仕事がなくなるわけではなく、むしろ新型コロナウイルス感染症対策に関連した助成金申請など、コロナ禍だからこそ求められる業務もあります。


このような法令改正などへの対応で需要が高まるのはもちろん、それ以外にも税務にかかわる業務が経済情勢に応じて生まれることで需要が高まることもあります。

③税理士や科目合格者の増減

まず、求人数の動向とかかわりがあるのが、税理士や科目合格者の数です。
近年の税理士登録者数は微増傾向にありますが、税理士を目指す人である税理士試験の合格者数の推移は、ほぼ横ばいとなっています。

税理士の需要がこれまでと変わらないむしろ増加している状態の中で、税理士や科目合格者の人数が大きく減っていれば、税理士の人数が減少して人手不足になっていることになります。


国税庁が公表しているここ数年の税理士登録者数の推移を見ると、2017年度が77,327人、2018年度が78,028人、2019年度は78,795人と微増傾向です。

一方、税理士試験の状況を見てみると、2020年度の受験者数は2万6,673人となっており、2019年度の2万9,779人に比べて3,106人減少しています。


これをみても税理士試験の受験者数は年々減少傾向にあります。

2020年度は合格者数5,402人(内訳は、5科目到達者数648人、一部科目合格者数4,754人)となっており、2019年度の5,388人とほぼ同数です。

2012年度には合格者数が1万人を超えたこともありますが、ここ数年は4,000から6,000人程度で推移していて、大きな変化はないでしょう。

人手不足の税理士事務所に転職するには

①税理士事務所で働く需要

税理士の転職市場は、2021年現在、新型コロナウイルス感染症の拡大影響にもかかわらず概ね好調といえます。

税務にかかわる業務を行う税理士の仕事の性質上、需要がなくなることはないものの、転職市場の動向は社会情勢に応じて変化するものと考えていいでしょう。


税理士事務所の規模が大きくなる一方、税理士になる方は減っているため、転職市場では税理士の市場価値が高まっています。

特に、20から30代の若手人材は求められており、税理士事務所業界で転職活動を行う方は、採用されやすいと考えられます。

②転職の際のポイント

自己開示をすると、返報性の法則が働きます。
自身の経歴を明確に伝え、ありのままの自分を見せることで、面接者も心を開いて自分自身のことを伝えてくれる可能性が高くなります。
円滑な人間関係を構築する為にも、経歴を明確に伝えるなど、自己開示を行うことがおすすめです。


そして入所時から入所後の業務の内容について、また成長したら自分がやりたい業務などを具体的に伝えましょう。

あわせてどのようなスタッフが働いているのかを聞くことも重要です。

求人情報や面接で、有資格者の割合、男女比、年齢構成、勤続年数など現在働いている所員の正確な情報を入手することも、入所後の働くイメージをつけるうえで大事です。

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まとめ

税理士事務所は現在人手不足であり多くの人材を必要としています。
転職市場としては売り手市場の状況であり、税理士事務所に興味がある方は転職を検討してはいかがでしょうか。

Profile レックスアドバイザーズ

公認会計士・税理士等の有資格者をはじめとする会計人材専門特化した人材紹介会社。
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