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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

7月1日に国税庁が路線価発表!公示地価、基準地価、固資税の違いは?

 3月に発表された公示地価は5年連続の下落でした。しかし、三大都市圏では下げ幅が1%未満になるなど、今後の上昇が期待されています。アベノミクス効果もあり、まだ不安定ではありますが株価は上昇、円安傾向にあります。いよいよ7月1日路線価が公開されますが、今回は一体どういった評価になっているのか気になるところです。

さて、国内の土地評価の指標には、公示地価、路線価、基準地価などがありますが、その違いを説明できる人は少ないと思います。それぞれの特徴、活用方法などについてまとめてみました。

 

売買は公示価格、相続税は路線価で判断

  簡単に説明すると、公表する役所と時期、何のために発表しているかを押さえておくことです。

 毎年3月中旬に国土交通省が発表するのが「公示地価」。公示価格は、毎年1月1日時点の土地評価です。公共事業用地や一般の土地取引などの取得価格の参考とされます。

この7月1日に国税庁が発表するのが「路線価」。路線価も1月1日時点の評価になりますが、計測地点が多いため、集計に時間がかかり7月になります。相続税や贈与税などの算定基準となる指標です。

そして9月中旬に地方自治体が発表するのが「基準地価」。公示地価とほぼ同じような意味合いですが、基準日が7月1日と半年ずれており、さらに公示地価には含まれていない林地なども含んでいます。

このほか、3年に1度、都や市町村が発表するのが「固定資産税評価額」。マンションでも戸建てでも、持家ならば固定資産税を納めますがその評価額のことです。

 では、それぞれの特徴について詳しく紹介します。

 

公示地価(国土交通省:3月中旬)

地価公示法に基づき、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回公示する標準地の価格です。調査は、昭和46年(地方圏は昭和47年、一部の用途は昭和50年)から毎年実施。公示対象は原則として、都市計画法による都市計画区域内となっています。ただし、都市計画区域以外でも、省令で定められた土地取引が相当程度見込まれる区域も加えられます。

土地価格動向の指標として、新聞紙上などで毎年大きく取り上げられるので名称は聞いたことがあると思います。

公示地価は公共事業用地の取得価格算定の基準とされるほか、「一般の土地取引価格に対する指標となる」「適正な地価の形成に寄与する」が目的とされています。各地点の鑑定評価は、2人以上の不動産鑑定士が別々に行ない、その結果を調整したうえで価格が決定されるので、土地本来の評価額とも言われます。公示される際には、「住宅地」「商業地」「宅地見込地」「準工業地」「工業地」「調整区域内宅地」に分類されます。

 

路線価(国税庁:7月1日)

路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」(一つひとつの土地の固定資産税評価額を決める際の基準となる価格)との2種類があります。しかし、一般的に路線価といえば「相続税路線価」を指すことが多いです。

相続税路線価は、相続税および贈与税の算定基準となる土地評価額で、公示地価の8割程度が目安となっています。

調査は相続税法に基づいて行なわれ、国税庁の下部組織である国税局がそれぞれの価格を決定します。公示地価などが敷地そのものについての価格なのに対して、路線価は一定の距離をもった「路線」に対して価格を決めます。例外的に敷地の形状などに応じて個々に補正をすることもありますが、基本的にはその路線に面する宅地の価格はすべて同じになります。

ただ、大都市部の幅の広い路線などでは、上り車線側と下り車線側、あるいは道路の途中から別々の異なる価格が付けられることもあります。都市部の市街地では、ほぼすべての路線に対して価格が付けられるため、その基本となる調査地点(標準宅地)の数は約41万にも及びます。公示地価や基準地価における調査地点の10倍を上回る数のため、評価時点は毎年1月1日ですが、公表されるのが7月1日となっています。

  

基準地価(地方自治体:9月20日頃)

公示地価とよく似たものに基準地価があり、調査は昭和50年以降、毎年実施されています。9月20日頃に公表されます。価格の性質や目的、評価方法などは公示地価とほぼ同様で、大きく異なるのは価格時点(基準日)が7月1日(公示地価は1月1日)である点です。また、根拠となる法律が国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)(公示地価は「地価公示法」)であること、調査の主体が都道府県(公示地価は国)であることなどが公示地価と異なっています。さらに、公示地価が都市計画区域内を主な対象とするのに対して、基準地価は都市計画区域外の住宅地、商業地、工業地、宅地ではない林地なども含んでいます。調査の対象となる基準地は公示地価と異なっていますが、一部には公示地価の標準地と重複しているところもあり、半年ごとの地価動向をみることができる場合もあります。些細なことですが、調査対象地点のことを公示地価では「標準地」といい、基準地価では「基準地」というところも違います。これが「基準地価」といわれる所以です。ただ、それぞれの自治体から公表される際には「○○県基準地価格」のように表されることが多いようです。

 

 固定資産税評価額(市町村:3年に1度)

各市町村(東京都23区の場合は都)が固定資産評価基準に基づいて評価し、固定資産課税台帳に登録した、「土地・家屋」の価格です。3年に1度評価替えが行われ、納税通知書に添付されている「課税資産明細」にも記載されます。固定資産税評価額は実際の不動産売買価格とは全く関係ありません。土地の固定資産税評価額は、実際の不動産売買価格より安いことが多いです。

固定資産税の評価替えは、平成18年⇒同21年度⇒同24年と行われ、次は同27年です。

固定資産税評価額は、「都市計画税」「不動産取得税」「登録免許税」「相続税」などの課税標準にもなっています。

固定資産税評価額は、

・土地・・・公示価格の約7割

・新築家屋・・・建築費の約5~7割

が、一般的な固定資産税評価額となります。

 なぜ、割引評価かというと、評価替えが3年に1度なので、土地の価格変動により納税者の不利益にならないためです。そして、固定資産評価は結構ザックリと計算されるので、不当に高くならないようにおおよそ7掛けで計算されています。

 ここで、固定資産税が割高になってしまう可能性がある例をあげます。たとえば、マンションなどの集合住宅。固定資産税評価額は、同じマンション内では、面積に応じて計算されています。日当たりが悪くても、フロアが何階でも関係ありません。大型マンションなどでは、場所によってかなり土地の価値に違いがあっても良さそうなものですが、これこそザックリと均等割りされています。

固定資産税は、その場を所有する限り、毎年徴税されます。不動産売買と違って1回だけのことではないので、購入するマンションが長い目でみて割高にならないよう、そのマンションの固定資産税評価額を調べてみるといいかもしれません。場所によっては、近隣の戸建て住宅よりもかなり高いケースもあります。

建物の固定資産評価額ですが、建物については、基準年(たとえば平成24年)にその建物を新築したときの価格が、現在の建物の固定資産税評価額になります。 ですので、年数が建つと減額するというのが一般的な心情ですが、もしも当時よりも現在ほうが建築費が高騰していれば、建物の固定資産評価額が減額しない場合もあります。 ただし、増改築したりしない限り、おなじ建物の固定資産評価額が前回基準時より値上がりした場合は、値上がり分は免除になるという、救済措置があります。

 固定資産税評価額に基づく固定資産税ですが、建物新築3年間は減税措置があったり、土地及び建物の面積や使用目的により、税率が異なったり、仕組みがとても複雑です。

 
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