公認会計士・税理士 キャリアアップ通信

転職成功ガイド

税理士の求人動向を確認しよう

日本税理士会連合会によれば2020年8月現在の税理士の登録者数は約79,000人で、税理士法人の数は4000を超えます。税理士・会計事務所の数は 3万を超えておりそれぞれの事務所に所長税理士があり、所長補佐として複数名の税理士がいることを想定すれば、転職可能な税理士数は約1万人から2万人と推計されます。転職を検討する際は他の税理士と同質化せず何か際立った強みを持っていることが望まれます。

 

 勤務場所について、給与水準や職場環境を考慮しなければ、全国にある会計事務所で働くことが可能かもしれませんが、会計事務所が募集をする背景には主に退職者の補充が多く、事業拡大により新規採用するのは大都市圏に所在する大手の会計事務所・税理士法人が多いため、求人数の多くは首都圏に集中することになります。

 

 事業所会社で働く場合には、税理士としての採用よりも経理責任者や経理マネジャーとしての需要に応えることが多くなります(例えば「税理士資格の保有者は尚可」等)。会計事務所ほど税務を専門的に対応する機会は少ないかもしれませんが、会計事務所とは異なる魅力のあるポジションだといえます。

 

1.税理士の給与事情は

 日本で最難関の国家資格のひとつされる税理士について、税理士の全年齢の平均年収は892万円です。40代後半から50代全般にかけて1100万円台がピークになります(マイナビより)。

 

 他の求人サイトでは以下の事例が複数見られ、給与水準を知る参考になるでしょう。

・会計事務所や税理士法人で働く場合、入社10年で年収700万円前後が期待できます。付加価値業務として、税務会計のコンサルタント、中小企業の経営コンサルタントとして働く場合には経験10年で年収1000万円の事例があります。

 

・事業会社で働く場合、企業規模、職責にもよりますが30代での経理や税務のマネジャーで年収700万円以上、40代前半の経理部門の責任者であれば年収1千万円以上の事例があります。C-Level(CFO)などの経営層になることも実力次第で可能性があり、その場合の年収は1500万円以上が期待されます。

 外資系企業では日本の税理士は日系企業ほど評価されないことが多いですが、日本の会計制度と税務に沿った業務の他、US-GAAP(米国会計基準)やIFRS(国際会計基準)に基づく英文での本社レポートを担当できれば、日系企業よりも高い給与を期待できる場合があります。

 

・コンサルティングファームで働く場合、担当クライアントや業種・職責によりますが30代後半以降のマネジャークラスで1000万円前後、40代後半のディレクタークラスで1500万円(マイナビより)が目安となります。

 

 

2.税理士の将来性は

・税理士は税務の専門家として、法人クライアント、個人クライアントの両方を開拓できる

 会計事務所税理士法人の主な収入源は法人クライアントからの記帳代行や税務申告代行です。 ですがこの領域は会計や税務のソフトウェアの改善化、データ入力の省力化、税務申告作業の簡素化が進み、 将来この業務で従来のような報酬を稼ぐことは難しくなるでしょう。 

 

 しかし記帳代行や税務申告書のソフトウェアによる作業の合理化は定例業務の効率化にすぎず、税理士が本来やるべき業務はクライアントに対して、定例化できない高品質な会計サービス(会計制度の構築支援、会計ソフトウェアの導入支援を含む)、中小企業であれば後継者不足による廃業などを防ぐための事業承継アドバイス、 M & A、そして相続対策になるでしょう。

 

 すなわち税理士が本来やるべき業務のうち付加価値が低い部分を AI などを新しいソフトウェアが担当し、付加価値が高い業務を税理士が遂行できる環境になってきたと言えます。 このような業務は従来、大手の会計事務所や税理士法人が得意としていましたが今後は中小規模の会計事務所でも対応が可能になり税理士の活躍の場はますます広がっていくと予想されます。 

 

・中小企業では経理部門の責任者、大企業では税務・経理の部門責任者を目指そう

 税理士は公認会計士と同様に経理及び会計の専門家として、事業会社での経理部門責任者を期待されます。特に中小企業では税務を意識した会計報告が重視される場合があるため、 税理士の需要は多いと言えます。

 一方、大企業や上場企業では職務の細分化が進み、税理士は主に税務部門を担当、あるいは経理部門の責任者となる場合もあります。この場合には会社の経理部門をしっかりとまとめる組織マネジメントが期待され、さらに経営者や株主等のステークスホルダーに向けたレポーティングとコミュニケーションを適切にできることが重視されます。

国際展開をしている日系企業や外資系であればより高度な海外税務を担当することは税理士にとって大きなチャレンジになるでしょう。 

 

 

3.税理士としてのキャリアアップ

・会計事務所で勤める場合には法人クライアントの開拓に集中しよう

 法人クライアントの信用を築き、個人富裕層の悩みを親身に対応することで、既存のクライアントが新しい顧客を紹介してくれる場合があります。税理士業務での顧客獲得の主な手段は紹介です。ホームページやブログなどで新規の顧客を獲得できる場合もありますが、 そのような顧客は顧問報酬の安さや、単発的な依頼が少なくなく、長期的に実のある顧客になるのは難しいでしょう。既存の顧客が新しい顧客を紹介してくれることで、短期間で信頼関係を築くことができるようになります。

 

・事業会社で勤める場合には、経理の専門家、経理部門の責任者を目指そう

 事業会社で勤める場合、法人税法の前提となる日本の会計基準(会社法)をしっかりと理解するとともに、株主総会の運営支援、事業部長や経営層に向けたタイムリーな会計レポーティング を適切に提供できるようになりましょう。

 特に、上場準備企業や上場会社で働く場合には、会社法以外の関連規定(金融商品取引法、 財務諸表等規則等)を理解することは必須になります。

 ただし経理部門の責任者になるためには高いコミュニケーションスキルとマネジメントスキルが必須になります。これは会計事務所でクライアントとの打ち合わせや問題提起と解決によりおのずと培われてくる能力ではありますが、企業内部で働く場合のコミュニケーションの仕方は会計事務所で得た経験とは異なる性質になりますので留意が必要です。

 

・コンサルティングファームに勤める場合には、スペシャリストを目指そう

 クライアントに対して品質の高いサービスを提供するという意味では、コンサルティングファームで働くことも会計事務所で働くことも大きな差はありません。そのため税理士が活躍できるコンサルティングファームは主に会計や税務を母体とした組織になります。 

 創業支援、予算や事業計画の作成支援、財務系コンサルティング(資金繰り、借入融資の支援)、税務面に関する株式公開支援、M&Aにおける税務リスクの洗い出しと解決支援、組織再編税制、事業再生に関する税制や、海外進出企業の国際税務等、一般的な会計事務所ではなかなか経験できない高度でかつ大規模な案件に関わることが可能です。

 あるいは経理と会計のプロフェッショナルとして、会計ソフトウェアの導入支援やプロセスの改善プロジェクトに参加する、内部統制の構築を支援するといった付加価値の高い業務もあります。

 管理会計、予算管理等の経験があれば、クライアントの成長支援に関わるプロジェクトにおいて会計数値面から的確なアドバイスをする機会もあります。

 

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