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監査法人は人数によって違いがある?特徴について解説します!

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監査法人とは公認会計士による会計監査を中心に、会計に関する専門的なサービスを提供する法人です。

会計監査は公認会計士にしかできない業務であるため、監査法人は社会的に高い需要を誇ります。

 

そんな監査法人ですが、法人によって規模の大小が異なります。

人数に大きな違いがありますが、規模ごとによる特徴の違いはあるのでしょうか。

 

本記事では監査法人について、人数という面から解説します。

監査法人への転職を検討している方、監査法人に興味のあるかたは、ぜひお読みください。

 

監査法人は人数の違いが大きい?

監査法人は日本各地に多数存在しますが、人数の差はあるのでしょうか。

法人による人数の違いについて解説します。

 

BIG4が圧倒的な人数

監査法人の中でも、BIG4と呼ばれる四大監査法人の所属者数が圧倒的です。

2021年に公表された最新の情報によると、四大監査法人の人員数はそれぞれ以下のとおりです。

 

  • 有限責任あずさ監査法人:総数6,173人 うち公認会計士ならびに合格者数4,349人
  • EY新日本有限責任監査法人:総数5,686人 うち公認会計士ならびに合格者数4,176人
  • 有限責任監査法人トーマツ:総数7,005人 うち公認会計士ならびに合格者数4,369人
  • PwCあらた有限責任監査法人:3,008人 うち公認会計士ならびに合格者数1,607人

 

大規模と扱われる監査法人でも、比較すると人数の差があるとわかります。

 

準大手監査法人も大きめの規模

準大手監査法人は、四大監査法人に次いで規模を誇る監査法人を指します。

明確な定義は定められていないものの、共通認識として扱われる場面が多いです。

準大手監査法人に属する監査法人と、それぞれのおおまかな人員数は以下のとおりです。

 

  • 太陽有限責任監査法人:1031人(うち非常勤が192人)
  • PwC京都監査法人:330人
  • 東陽監査法人:400人
  • 仰星監査法人:331人
  • 三優監査法人:247人

 

太陽監査法人は平成30年に当時準大手監査法人とされていた優成監査法人と合併したため、圧倒的な人員数となっています。

組織に所属する人員数としては大きな数ですが、BIG4と比べるとかなり小さいことがわかります。

中小規模の監査法人も多数存在

ここまでで紹介した監査法人の数は9法人ですが、日本に存在する監査法人の数は200法人以上です。

すなわち紹介した以外にも中小規模と呼べる監査法人が多数存在することがわかります。

 

5人以上の社員公認会計士によって設立された法人が監査法人として定義されています。

そのため最小で5人によって成り立つ監査法人も十分に有り得るのです。

 

属する人数の少ない監査法人も、決して珍しくありません。

 

監査法人の人数による特徴

監査法人に属する人数によって違いはあるのでしょうか。

BIG4・準大手・中小に分けて、監査法人としての特徴を紹介します。

 

BIG4監査法人の特徴

BIG4監査法人は規模が多く人員数が豊富なため、幅広い業界・業務を扱う点が特徴です。

会計監査に限らず、システム監査や会計アドバイザリー業務なども多く請け負います。

 

監査法人全体で請け負う業務は幅広いですが、所属する個人の業務も幅広いわけではありません。

人数が多いからこそ分業が進んでいるため、個人の業務は特定の分野に特化しているケースが多いです。

また規模が大きい監査法人ほど、クライアントの規模も大きい傾向です。

 

福利厚生などの制度についても、BIG4は比較的整っているといえます。

監査法人に限らず規模の大きい法人の方が、公式サイトや募集要項などから制度の充実具合がわかりやすいです。

準大手監査法人の特徴

準大手監査法人も監査法人の中ではトップ10に入る規模の大きさですが、それでもBIG4に比べると規模が一気に小さくなります。

そのためBIG4とはやや相違がみられます。

 

準大手の場合、BIG4ほど分業化されているわけではありません。

そのため自身の担当以外の業務や分野に触れる機会が十分にあります。

 

とはいえ準大手ならではの特徴はそれほど目立ちません。

後述する中小規模の監査法人と、BIG4の要素を少しずつ兼ね備えている点が特徴です。

 

中小監査法人の特徴

中小規模の監査法人は、分業されていないケースが多くみられます。

そのため監査関係はもちろん、それ以外についても幅広い業務を実施することになります。

 

また中小規模の場合、独自の方針や強みを掲げている監査法人が多い傾向です。

一部の業界に特化した業務や、実現させる働き方に特色があるなど、法人ごとの色が出やすい傾向にあります。

 

独自性が強く出やすい点は、中小監査法人ならではの特徴です。

 

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監査法人の規模別:働くのに向いているタイプ

監査法人の人数によって、見られる特徴に違いがあるとお話しました。

最後に監査法人の規模別に、どのようなタイプの向いているのかご紹介します。

大規模がおすすめのタイプ

BIG4や準大手など、多くの人数が属する大規模法人は、以下に当てはまる人におすすめです。

 

  • 公認会計士としてキャリアを積み始める段階の人
  • 分業体制を好む人
  • 福利厚生など制度の充実具合を重視する人
  • 規模の大きいクライアントに携わりたい人

 

BIG4など大手監査法人は、キャリアを積み始める段階において強い魅力があります。

分業体制や福利厚生の充実具合など、性質的に合っている人もいるでしょう。

 

法人としての規模が大きい分、大規模のクライアントが集まりやすい傾向です。

 

中小規模がおすすめのタイプ

一方で中小規模の監査法人をおすすめしたい人もいます。

具体的には以下の要素に当てはまる人です。

 

  • 幅広い業務の経験をしたい人
  • 将来的に独立を検討しており、監査法人における一連の流れを学びたい人
  • 監査法人に求める明確な要素が存在する人
  • クライアント企業の社長など、経営者と直接関わりたい人

 

一人が対応する業務の幅広さは、幅広い経験をしたい人や、独立に向けて一連の流れを学びたい人にとって特に有用です。

また中小規模では独自性が目立ちやすいため、自身に合った監査法人を選びやすい傾向にもあります。

クライアントの規模がそこまで大きくないため、経営陣と関われる可能性が高い点も魅力です。

人数はあくまで基準のひとつ

監査法人の人数という観点をもとに、おすすめできる監査法人について紹介しました。

しかし取り上げた要素に当てはまるからとはいえ、必ずしもおすすめした規模の監査法人が最適とは限りません。

 

監査法人を構成する要素にはさまざまなものがあり、特定の要素だけですべてを決めつけてしまうのは危険です。

今回紹介した以外の要素を重視する、もしくはバランスを考慮した上で選ぶのも良いでしょう。

大切なのは、各要素はあくまで基準のひとつとして扱い、決めつけをしないことです。

 

監査法人の人数は、確かにさまざまな特徴や傾向を作り上げる要素ではあります。

しかし人数にとらわれすぎず、広い視野をもって監査法人を分析することが大切です。

 

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まとめ

監査法人ごとに所属する人数としては、BIG4に当てはまる4法人が圧倒的な人員数を誇ります。

準大手監査法人と呼ばれる5法人もトップ10に入る規模ですが、常勤数は3桁と一気に少なくなります。

さらに少ない人数で運営する中小規模の監査法人がほとんどです。

 

大手監査法人は法人として扱う業務の幅は広いですが、分業が進んでいる点が特徴的です。

準大手監査法人は大手と中小規模の要素をそれぞれ少しずつ兼ね備えています。

中小規模の監査法人は独自性が強い傾向で、一人が担当する業務の幅が広めです。

 

大人数が属する大規模の監査法人は、キャリアを積み始める段階の人や、分業・制度の充実度合いを重視する人におすすめできます。

一方で人数の少ない中小規模の監査法人は、幅広い経験を積みたい人、経営者と直接関わりたい人などにおすすめです。

とはいえ監査法人に属する人数はあくまで基準のひとつであるため、さまざまな要素を考慮した上で選ぶ必要があります。

 

監査法人の人数について参考になれば幸いです。

Profile レックスアドバイザーズ

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