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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

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税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

国が個人のフトコロを覗く時代に!!預金口座までもチェックへ(2014/12/09)


 政府はさきごろ、早ければ平成27年春の通常国会に、マイナンバーを個人預金口座にも付番するための法案を提出する方針を固めました。マイナンバー制度は同28年1月から運用開始となりますが、現行の法律では預金口座への付番はできません。そこで、今回の関連法の提出となるわけですが、預金口座の付番については、政府のIT総合戦略本部・マイナンバー等分科会が今年5月に公表した中で取りまとめ、さきごろ、関係者間での調整が図られ、来年の通常国会で必要な法整備を視野に準備を進めていました。

 マイナンバーの預金口座への付番により、税務調査や社会保障制度の資力調査での活用が想定されているほか、マネーロンダリング対策、預金保険での名寄せの効率化、災害時の預金の引き出しの迅速化などへの期待も高いとされています。
 ちなみに、マインバー制度が実施されると、基礎年金番号、健康保険被保険者番号、パスポート番号、納税者番号、運転免許証番号、住民票コード、雇用保険被保険者番号が一本化されます。
 
マイナンバーが個人に交付されるは2016年から。そして2017年からは、インターネットに自分専用サイト「マイ・ポータル」が設けられ、行政機関の自分の特定情報を確認できるほか、行政機関への手続きを行うことができるとされています。
 とはいうものの、マインバー制度が導入されると、個人情報の流出も懸念されるほか、役所に個人情報が管理されるという面も出てきます。所得から財産、その他社会保険関係の情報まで管理されるのですから、手放しで便利になると喜んでばかりはいられません。
 先進主要国では、フランスが同様の共通番号制度を導入していません。ドイツにおいては「共通番号は違憲」との判決があり、税務に限り番号を導入しています。

 法人においては、マンナンバー制度が導入されると、個人と異なり原則公開となります。会社名、所在地、法人番号などをインターネットで検索できるとのことで、利用範囲に限度がなく、民間でも自由に利用できるそうです。営業活動に使われることは覚悟しておいたほうが良さそうですね。
 
今後のマイナンバー制度導入のスケジュールですが、2016年1月から個人番号カードの交付が開始され順次、番号利用で年金の相談や照会ができるようになります。2017年1月からは、マイ・ポータルの運用が開始され、行政手続きの簡略化などが図られます。そして、2018年より番号の利用範囲の拡大が予定されています。考えられる拡大範囲ですが、医療・介護・健康保険の管理・連携、自動車登録事務などとされています。

 マイナンバーと預金口座との連携により、ついに国が個人のフトコロを除く時代がやってきます。国税当局に蓄積された所得情報、預貯金、さらには医療情報など、ほぼ個人を丸裸にしています。悪用される可能性は決してゼロではありません。ハリウッド映画にでてくるような事態が起きないことを望みます。


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