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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

大手だけじゃない!移転価格で狙われる中堅・中小企業(2014/11/25)

移転価格税制の最近のマスコミ報道として話題になったのが、今年6月に資生堂が38億円の申告漏れを指摘された事件と、同年8月にオリンパスが103億円の申告漏れを指摘された事件が記憶に新しいところです。
また、東京地裁が8月28日、ホンダがブラジル子会社との取引をめぐって国から受けた課税処分の取り消しを求めた訴訟で、国の課税を誤りと認め、約75億6700万円の法人税の課税を全額取り消したことは、税理士業界以外でも関心を集めました。

移転価格税制というと、大手企業ばかり報道されますが、実は中堅・中小企業も油断していられない問題になっています。
というのも、最近では中堅・中小企業もマーケットを拡大するために、海外進出するケースが増えているためです。
子会社を海外に持てば、大企業だけでなく例外なしに税金の問題が発生します。
大企業の場合、企業内に税務室など設け、十分な対応に務めているものの、それでも課税当局との見解の相違が出てきます。
そこまでの体制ができていない中堅・中小企業においてはなおさらです。課税当局もその点、まだ大目に見ていますが、今後、移転価格税制などの国際税務については、厳しくチェックをしてくる可能性が高まっています。
「顧問税理士がいるから」という経営者も少なくありませんが、税理士で国際税務に精通している人は、ほとんどいません。ほんのひと握りです

国税庁の発表によると、海外取引法人に対する実地税務調査件数は、平成24年に1万2506件、同25年に1万2277件とともに1万2千件を超えています。
また、調査の結果、海外取引等に係る非違があった件数は同24年で3309件、同25年で3379件となっています。
移転価格税制の事前対応策として、国際税務に特化した会計人との提携、海外進出時の理論武装、文書管理、課税当局への事前確認があります。
事後対策としては、相互協議、進出国側での不服申立・裁判などでしょうか。
外資系企業の多くは、早くからグローバル展開をしているため、国際税務を非常に重視しています。
一方で日本企業は「海外進出には関心が高いが、税務についてはほとんど意識していない。
実は、海外進出する段階で、どのような税制になっているのか、認識していないと海外子会社の問題だけでなく、本社の経営を揺るがす経営上の大きなリスクになることも少なくない」と、国際税務に精通した税理士は指摘します。
ちなみに、アジア新興国の移転価格税制の対応状況ですが、中国が1991年、インド2001年、シンガポール2009年、インドネシア2011年、マレーシア2012年、フィリピンが2013年に移転価格税制を導入しています。日本は1986年導入です。
移転価格税制といっても、各国論点が違うなど、制度運用はかなり異なります。
国内の法人税調査と同様に考え、国際税務リスクを甘く見ると、取り返しのつかない事態になりかねません。


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