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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

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税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

パチンコ税だけでない娯楽税拡大(2014/6/24)

産経新聞の6月22日朝刊に、パチンコ税という新税制導入に関する記事が掲載されていました。

<以下記事の抜粋>
「政府が決めた法人税の実効税率の引き下げに伴う税収減の穴を埋める財源の一つとして、パチンコやパチスロの換金時に徴税する『パチンコ税』の創設が浮上していることが21日、分かった。」

ん~っ、パチンコ税・・・。この新税制案ですが、今年2月14日に発足した自民党の「時代に適した風営法を求める議員連盟(風営法改正議連)」が唱えていた内容と同じですね。
そもそも、パチンコ税は消費税率アップ議論の中で浮上してきた問題で、産経記事は、「法人税」と絡めている点が新しいというところでしょうか。
ただ、こうして改めてクローズアップされると、やけに重いニュースに感じてしまうのは私だけではないと思います。

さて、この風営法改正議連のメンバーですが、衆院からは野田毅税制調査会会長、高村正彦副総裁らが名を連ね、議論が沸騰すれば導入に向け一気に舵取りがなされそうな気がします。
現在のパチンコ税案は、「換金免許制度」を設け、店での換金を認めるかわりに、換金時や景品交換時に一定割合を店側から税金として徴収しようというものです。
風営法では現在、現金または有価証券を賞品として提供することを禁じており、そのためパチンコ店では利用者は一度景品を受け取り、景品問屋や景品交換所に販売して現金を受け取る方式を取っています。

パチンコ税が導入されると、1%で約2千億円の税収が見込めるそうです。
この数字のベースになったのは、公益財団法人日本生産性本部が発行するレジャー白書だと推察されます。同白書によれば、平成23年パチンコ産業全体の売上は18兆8960億円。
その1%で見積もれば約2千億円という数字が出てきます。

パチンコ税導入に向け動きが本格化しはじめた理由は大きく2つあると考えられます。
ひとつは「カジノ合法化機運が高まったこと」、2点目が「自民党の税制改正大綱で『担税力に応じた新たな課税の検討』が示唆されたこと」。

「担税力」の議論に当たっては、自民税調内ですでにさまざまな検討がなされており、内々には「ケータイ」「電子書籍」「ソーシャルゲーム」などのITもしくは娯楽分野への課税も浮上しています。
もよもとは消費税アップの議論の中で全て考えられてきたものでした。パチンコ業界だけが狙い撃ちというわけではありません。

ところで、このパチンコ業界のマーケットですが、過去10年で約10兆円規模縮小しているのをご存知ですか?
15年前の同8年と比べると約12兆円減となっています。
パチンコをやる人も15年前と比べると500万人程度減り、同23年には1260万人となっています。
つまり、このままパチンコ人口が減り、売上全体も減ってくれば税収2千億円アップという計算も狂ってくるわけです。
とはいうものの、パチンコ税導入に歓迎の声は少なくありません。
「国民の理解を得やすく、取りやすいところから取る」というのが、これまでの税制改正の王道の考え方です。
パチンコの換金制度を合法化することで業界団体の理解を得、財源拡充のために新税制を設けるという、アメとムチの使い分けです。


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