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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

「国税当局との見解の相違」とよく聞くが・・・
税法だけでなく行政的判断も不可欠に(2014/5/27)

5月15日付け毎日新聞朝刊によれば、大手家電メーカーのパナソニックが大阪国税局の税務調査を受け、2013年3月期までの2年間で約100億円の申告漏れを指摘されたとのことです。
主に海外子会社との取引で、そのうち約3千万円は悪質な所得隠しと認定されました。ただ、赤字との相殺で約2億円が追徴課税(更正処分)された模様です。
記事によるとパナソニックは、複数の海外子会社に無償で人材や技術支援を行っており、当局はこの人的・技術的な支援を「本来は子会社側から費用を受け取る必要がある」とし、無償支援は子会社への実質的な「寄付金」として過少申告加算税を追徴課税した模様です。
また、約3千万円については、仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う悪質な所得隠しと判断。海外事業に絡み、本来は経費にならない費目や領収書がないものを控除し、所得を意図的に圧縮した疑いがあり、重加算税の対象になったそうです。
パナソニック広報グループは今回の追徴課税について「国税当局と見解の相違はあるが、指摘に従い適切に対処する」としているとのことです。

この記事を見て思うのは、パナソニックだけでなく、ある程度の企業及び複雑な税務判断が求められるような企業では、顧問税理士のほかにそれなりのポジションを経験された国税出身者(税理士)に、定期的にアドバイスを受けることが必要だとつくづく感じます。
その国税出身者も、現役国税職員時代の経歴によって法人税や所得税、消費税、国際など専門分野が違うので、誰でも良いわけではありません。
医者を例にとれば、外科の問題を内科の先生に聞いても詳しくは知らないように、税務業務に関しても類似した部分が多々あります。
とくに、国際課税分野は専門性が問われます。そのため、専門分野の見極めもきちんとしながら、自社のニーズにあった人に指導をお願いすることが重要です。

ヤフーも現在、事業再編にかかる税務判断で国税当局と争っていますが、同じようなことが言えると思います。この争いでは、法人税法132条の2の「包括否認規定」適用の是非が争われていますが、一審の東京地裁では完敗でした(ヤフーは控訴)。
この法人税法132条の2は、国税の「伝家の宝刀」とも言える法律で、形式的には法律にかなっていたとしても、行政的に判断し、想定外の方法で不当に税負担を減らすと当局が判断した場合に追徴課税できるようにしている規定です。適用基準は国税当局の判断一つ。

ここまで聞くと、「えっえっ、なんだぁ~」というような法律なのです。
とはいうものの、なんでもかんでも適用するわけではありません。
しかし、こうした部分が、他の法律と違い税法の難しいところなのです。
もうこうなってくると、国税当局の考えの分かる人に、指導やアドバイスをお願いするのが一番のリスク対策です。
もちろん、権威をかざしたような大物国税出身者という肩書きだけでは意味がありません。「幅広く、総合的に税務判断のできる専門家」に限られます。
「脱税する気はない。払えるものは払えばいい」などと考え、税務を軽く見ていると大きなリスクになります。


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