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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

来年確定申告から使えるサラリーマンの必要経費  スーツも経費で購入!?(2013/12/25)

アベノミクス効果で賞与もアップし、年末にはスーツでも何着か購入しようと思っているビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。また、クリスマス前の3連休には単身赴任先から一時帰宅した方も少なくないと思います。そんな費用を1年通間で換算すると、かなりの額になるケースもあります。そんな方は是非、拡充された「特定支出控除」を検討してみる価値があります。以前もこのコラムで紹介しましたが、「特定支出控除」とは、サラリーマンの必要経費と言えるもので、拡充された制度が来年の確定申告から適用できます。

 

単身赴任者にも救済措置

 

 それでは、拡充された特定支出控除というのは、どのような制度なのでしょうか。ざっくり言ってしまえば、医療費控除と似たようなもので、1年間の給与所得から、ある一定の金額を「必要経費」として差し引ける制度です。つまり、課税所得が低く抑えられるわけです。

この必要経費には、どのようなものが含まれるかというと、

①     通勤費

②     転勤に伴う転居費用

③     研修費用

④     資格取得費

⑤     単身赴任時の帰宅費用

⑥     職務遂行に直接必要な資格取得費

⑦     勤務に必要な経費(65万円が上限額)

 

まず、①の通勤費ですが、交通費が会社で支給されていない人が自身で交通費を負担している場合などに限られます。ただあまりに常識外れの交通機関の利用では適用が認められないケースもあります。社会通念上の「常識の範囲」ということを念頭に考えなくてはいけません。

④の「資格取得費」についても該当者は多そうですが、拡充された同制度では、弁護士・公認会計士・税理士・弁理士といった資格取得のための費用についても、勤務に必要な資格で会社が証明するものであれば、結果として資格取得に至らなくても対象となることになりました。

ただ、会計大学院(アカウンティングスクール)に係る支出については、大学院修了で公認会計士試験の一部科目免除となるものの、受験資格を得るために直接必要な支出ではないため、資格取得費としては特定支出とはなりません。税理士資格に必要な科目免除が受けられる大学院についても、同様の理由から特定支出とはなりません。

ところが、同じ大学院への進学であっても、法科大学院の場合は、一定の学位を取得しない限り司法試験の受験資格が得られず、弁護士の資格を取得するための一般的な手段が法科大学院の修了であるので、法科科大学院に係る支出は資格取得費として特定支出となるとされています。

 

新聞、雑誌の購読費用も認められる

 

この他、気になるのが⑦の「勤務に必要な経費」だと思います。

これについては、国税当局の見解として以前に紹介しましたが、基本的に職務に関連する書籍、定期刊行物などの「図書費」、制服・事務服・作業服など勤務場所において着用する「衣服費」、職務上関係のある者に対する「交際費・接待費その他の費用」となっています。

 

図書費については、仕事で必要な書籍、雑誌、新聞などが対象になります。日経新聞を個人で定期購読している人も多いと思いますが、これも特定支出として適用できる可能性が高いです。またスポーツ紙(誌)でも、それが仕事で必要であれば大丈夫だと思われます。

 

「衣服費」については、スーツも特定支出の対象です。社内規定でスーツを着用することが定められていること、または、明確な社内規定にはないものの、勤務場所でスーツなどの着用が慣行になっていれば、特定支出として適用できます。最近は、私服の会社も少なくありませんが、シャツやジーンズなどの費用は、普段着にもなるので特定支出とは認められないようです。

 

「交際費」の特定支出に関しては「接待等の相手方が給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者であること」。「支出の目的が給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者との間の親睦等を密にして取引関係の円滑化を図るものであること」。「支出行為の形態が、接待、供応、贈答その他これらに類するものであること」という要件を満たしていることが必要です。つまり、取引先とのお付き合いで、自腹を切ってその場の支払いした場合です。これが同僚や部下など、社内でのお付き合いに関しては特定支出には該当しません。

 

では、次に適用要件について紹介します。

以下のそれぞれの金額を超えるとき、その超える部分の金額を給与所得控除に加算して控除します。

 

 ◎その年の給与等の収入金額が1500万円以下の場合 ⇒「給与所得控除額の1/2相当額」

 ◎その年中の給与等の収入金額が1500万円を超える場合 ⇒「125万円」

 

 つまり、たとえば年収800万円の人ならば、給与所得控除額が200万円になるので、給与所得控除額「200万円÷2=100万円」を超えれば、その超えた分を特定支出として適用できます。

 

これら特定支出控除の適用に当たっては、確定申告時には、資格取得費も勤務必要経費も支払いを証明する領収書や会社の証明書が必要となります。国税庁からは会社が証明する用紙などが提示されていますので、適用に当たっては確認してください。

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/shotoku/shinkoku/871222/01.htm


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