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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

国税当局の電子メール調査とは・・・ 効果的な検索ワード抽出

税務調査シーンにおいてメジャーになってきたメール調査。税金の専門紙「納税通信」3290号及び3291号に大変興味深い記事が掲載されていました。「今さらメール調査」と思われる方も少なくないと思いますが、この記事はかなり具体的なことが書かれているので参考になります。実は、国税当局の職員もあまりに詳細な内容に驚いていました。

  ■不正発見の効果的な検索ワード

 記事の一部をピックアップしますと、電子メールの検索については、「『棚卸』『現金』『利益』『税金』などのキーワードでメールの件名や本文を検索して調査対象メールを絞り込んでいく。(省略)注文方法や店舗名、得意先名などによる絞り込みも行われる。こうして絞り込んだ電子メールは、本文、添付ファイルともに調査資料とするために印刷される」とあります。

また、「膨大な電子メールから、申告漏れ等の情報が含まれていそうなメールがキーワードなどで絞り込まれ、ヒットしたメールがひとつひとつ検討される」とあり、かなりメール調査は根気のいる仕事だということが分かります。それでも粘り強く調べていくのは、メールの中にかなりの“お宝”があることが多いためだと言えます。

記事中にも調査事例として、海外法人を利用した架空取引や、棚卸除外、架空給与の不正発見などが書かれていました。

 メール調査ではないのですが、記事中興味深かったのが、市販の会計ソフトを利用して調査先の売り上げデータを分析する記述です。文中の事例では、売上利益率が異常に高い取引が見つかり、異常数値を示した取引を抽出して不正を発見したことが書かれています。

  メール調査手法は、かなり前から開発されているようですが、これまで具体的に表に出てきたことはありませんでした。その意味で、この記事は税務当局にとってもかなりインパクトがあったようです。

 

サーバーのアクセス権は?

 ところで話は少しそれますが、メール調査において調査官が自社サーバーへのアクセス権を求めた場合ですが、無条件にアクセス権を付与する必要はないと思われます。

質問検査権に関しては、国税通則法74条の2~法第74条の6(質問検査権)にまとめて定められております。

 また、電子媒体については国税庁から電子記録媒体に関するQ&Aが示されています。

これらから推察されるのは、メール自体は「帳簿書類等」と同じ扱いとなりますので提示、提出する必要があるのは異論がないと思います。しかし「メールサーバーへのアクセス権の付与」は、たとえば、金庫のカギを税務調査官に渡すのと一緒と考えらなくもありません。金庫の中にある帳簿書類等は提示・提出する義務があったとしても、カギまで渡す必要はどうなんでしょう?つまり、メールの内容をディスプレイの画面上で調査担当者が確認し得る状態にして「提示」すれば、責任を満たしているとも思われます。とはいうものの税務調査は当局と喧嘩する材料ではありませんので、税理士としては状況により判断する必要があります。守るべきものは守り、主張すべきは主張して、円滑に税務調査が行われるように立ち会っていくことが重要です。 


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