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宮口貴志の税界雑感

元『税金専門紙』『税理士業界紙』編集長

Profile

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。
フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

経産省が事業承継税制の緩和要望
雇用維持の緩和、親族外もOK

税制改正のベースとなる各省庁の平成25年度税制改正要望がさきごろ、出揃いました。政局がどう動くかわからない中での改正案だけに、重要度についていろいろと指摘する人もいますが、過去の経験からは混迷している時期だからこそ、細かな部分は実務に精通した行政側の意見がそのまま採用されているケースが多くなっています。なので、“大玉”と言われるような政策に左右される要望より、実務的な要望は要チェックなのです。

 ■社員の承継も特例適用対象に 

会計事務所の顧問先である中小企業にとっての各省庁の同25年度税制改正要望での注目は、経済産業省の事業承継税制の要件緩和ではないでしょうか。

 この事業承継税制は、正式名称「非上場株式等に係る相続税(贈与税)の納税猶予の特例」といわれ、一定の要件を満たす場合において、相続税の納税が猶予される制度です。納税猶予の対象株式に係る相続税額の80%相当額(贈与税は100%)が猶予され、相続人が納税猶予の対象株式を死亡の時まで保有し続けた場合などで、納付が免除されます。

 適用要件としては、現在は親族内承継に限っていますが、今回の改正案では適用対象を親族外にも広げるよう要望しています。実際の事業承継の現場としては、数としては多くはないでしょうが選択肢として親族以外の承継もあるので、親族外承継を考えている経営者にとっては朗報といえる内容だと思います。

 ■雇用継続のノルマも緩和へ

 また、適用要件の中には、相続・贈与後5年間は8割以上の雇用継続維持や後継者が代表者を継続しなければならないことになっていますが、この継続保有要件が事業者にとって厳しいことから、8割以上の雇用継続要件を毎年ではなく5年間の平均で判定して良いように見直しを求めています。

 このほか、現在は5年以降も対象株式を保有し、事業を継続していくことで納税猶予が継続され、後継者死亡(または会社倒産)で納税が免除されますが、この5年経過ルールを見直し、5年経過するれば納税猶予を全額免除にすることを盛り込んでいます。

 さらに、先代代表者の役員退任要件を代表者退任要件に緩和し、会社の事業資金の担保に提供されている不動産も納税猶予の対象とするように要望しています。

 今回の要望を見ていくと、かなり経営者に対して優遇していく内容になっていますが、同特例ができた当初、経済産業省は「経営者優遇という趣旨で特例を設けたのではなく、雇用創出のために必要な措置という認識でいる。継続雇用もはじめは100%をイメージしていた」ほどなので、今回の緩和は実は画期的な内容と言えます。


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