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公認会計士の転職に関する実態調査

公認会計士・税理士・経理人材に特化した転職サポートを行う株式会社レックスアドバイザーズでは、「公認会計士の転職実態に関する調査」を行い、255名(公認会計士207名、論文式合格者48名)の有効サンプルを集計しました。なお調査にあたっては楽天インサイト株式会社のアンケートパネルを活用しております。

調査結果サマリ―

  • 公認会計士が転職活動を行うことになったきっかけは、「人間関係のトラブル」や「昇給・昇格の見送り」であることが多い
  • 転職活動を通じて、勤務先の選択における「最重視する要素」が変化した転職者は、全体の半数弱にのぼる
  • 可能なら転職活動をやり直したいと考えている転職者は4割以上。「転職活動をして良かった」と答えた転職者の中にも「やり直したい」層は一定数存在する

転職の動機・きっかけ

  • 転職者の前職に対する不満としては、「業務内容」が44%とトップで、「年収」(43%)「働き方」(42%)が40%代で高い
  • 転職者が前職に対して最も不満に感じていたことのトップは業務内容で29%。次いで年収(23%)、働き方(19%)となっている
  • 転職者の40%が「転職先の年収」「転職先の働き方」に魅力を感じており、「業務内容」(33%)、「ブランド力」(23%)が続く
  • 転職者が最も魅力に感じた点としては、「年収」「業務内容」「働き方」で全体の75%を占めるが、「業務内容」が24%で第二位となった
  • 転職活動のきっかけは、「人間関係のトラブル」「昇格や昇給の見送り」がそれぞれ30%と高く、その他を大きく突き放している
  • それ以外では「ライフイベント」「代表の代替わり」「コアメンバーの独立」が10%ずつを占めている

転職活動を振り返って

  • 転職活動開始時には38%の転職者が年収を最重視しているが、転職先決定時には36%と微減、他にも業務内容は当初の17%から転職先決定時の14%に下がる
  • 代わりに、働き方が24%から25%に微増、評価制度が8%から12%に増加する
  • 転職活動の開始時と転職先の決定時で、最重視する要素が変化した転職者は、全体の45%にのぼる
  • もともと年収重視の転職者は働き方や評価制度重視に変化することが多く、もともと働き方重視の転職者は年収重視に変化することが多い
  • 転職者の42%が「面接のスケジューリング」に苦労している。次いで応募先選定(36%)、書類作成(34%)、面接準備(34%)と面接の前工程の苦労が多い
  • 転職活動において最も苦労したことにおいても、応募先選定(25%)、スケジューリング(20%)、(書類作成16%)、面接準備(11%)で全体の7割を占める
  • 転職活動に満足している転職者は全体の33%。「まぁ良かった」を選んでいる転職者が44%と最も多く、「どちらともいえない」が18%
  • 転職者の41%が「もし叶うなら転職活動をやり直したい」と考えており、転職活動をして「まぁ良かった」と考えている層にも後悔や不満があることがわかる

調査結果詳細

前職に対する不満

  • 転職者が前職に対して最も不満に感じていたことのトップは業務内容で29%。次いで年収(23%)、働き方(19%)となっている
  • ただし、前職に対しての不満は、前職の業種(監査法人、コンサルティングファーム、事業会社)別にみると、構成比が変わってくると想定される

 

過去3年以内に転職した公認会計士や論文式合格者に、転職前の会社に対してどのような不満があったか聞いてみました。結果として、全く不満がなかった方は5%しかおらず、9割強の転職者は、一つあるいは複数の不満を抱えて転職したことがわかりました。

多かったのは「業務内容」(44%)「年収」(43%)「働き方」(42%)、でいずれも40%以上の転職者が不満に感じています。「業務内容」がトップに来ている背景には、監査法人から他業種へのキャリアチェンジ組の影響が大きいと考えられ、前職の業種によっても調査結果が変わってきそうです。

その中でも最も不満に感じていたことは何か聞いてみると、やはり「業務内容」がトップの29%で、「年収」(23%)「働き方」(19%)の順になっています。激務が取りざたされがちな公認会計士ですが、働き方以上に業務内容に不満を持たれている転職者が多いようです。

転職先の魅力

  • 転職者の40%が「転職先の年収」「転職先の働き方」に魅力を感じており、「業務内容」(33%)、「ブランド力」(23%)が続く
  • 転職者が最も魅力に感じた点としては、「年収」「業務内容」「働き方」で全体の75%を占めるが、「業務内容」が24%で第二位となった

 

逆に転職を決めた先に対して感じている魅力についても聞いていきました。結果としては不満と若干順位が入れ替わり「年収」(43%)と「働き方」(42%)がトップ2になり、「業務内容」(33%)はその次となりました。以下はブランド力(25%)、評価制度(23%)などが続きます。

最も魅力的に感じた点については、「年収」(27%)がトップですが、次に「業務内容」(24%)が来て、「働き方」(23%)と続きます。その後は「ブランド力」が9%と開きがあります。

転職活動のきっかけ

  • 転職活動のきっかけは、「人間関係のトラブル」「昇格や昇給の見送り」がそれぞれ30%と高く、その他を大きく突き放している
  • それ以外では「ライフイベント」「代表の代替わり」「コアメンバーの独立」が10%ずつを占めている

 

次に、なぜ前職への不満を感じるようになったのか、なぜ転職活動を始めようと思ったのか、きっかけについて聞いてみました。

きっかけとして多かったのは「人間関係のトラブル」(30%)、「昇給や昇格の見送り」(29%)、が群を抜いて高く、その後は「ライフイベント」(10%)「コアメンバーの独立」(9%)「代表の代替わり」(9%)となっています。うっすらと感じていた不満が、人間関係のトラブルや、昇格や昇給の見送りといった等のトリガーによって顕在化し、転職活動に踏み切るという構図が見えます。

転職活動において重視したこと

  • 転職活動開始時には38%の転職者が年収を最重視しているが、転職先決定時には36%と微減、他にも業務内容は当初の17%から転職先決定時の14%に下がる
  • 代わりに、働き方が24%から25%に微増、評価制度が8%から12%に増加する

 

ここからは転職活動について振り返ってもらいました。まずは転職活動を始めた際に何を重視していたかと、最終的に転職先を決める際に何を重視したか聞いています。

転職活動の開始時には、やはり「年収」を最重視している転職者が38%と多く、「働き方(24%)、業務内容(17%)が続いています。

これが最終的に転職先を決める際には、「年収」が微減となり36%、働き方が微増で25%、業務内容は減少して14%、代わりに評価制度が8%から12%へと増加しています。

公認会計士は元々の年収が高いこと、比較的忙しい業種であり働き方改善を望む転職者が多いことから、年収や働き方の重要度が高いです。そこはあまり変わらずも、キャリアチェンジの際には年収維持が難しいことも多いため、「評価制度」を重視する方が増える、といった構図がありそうです。

  • 転職活動の開始時と転職先の決定時で、最重視する要素が変化した転職者は、全体の45%にのぼる
  • もともと年収重視の転職者は働き方や評価制度重視に変化することが多く、もともと働き方重視の転職者は年収重視に変化することが多い

 

また同じアンケートを使って、各個人の最重視する要素が変わったかも分析してみたところ、なんと45%もの転職者で、転職活動開始時に重視していた要素と、最終的に転職先を選ぶ際に重視した要素が異なっていたことがわかりました。

そこでより人数の多い、「年収」重視層と「働き方」重視層で、重視する要素がどう変わったかを見てみます。

「年収」重視層のうち、約40%が転職先決定時に「年収」以外を重視しており、新た最重視した要素としては、働き方(17%)や評価制度(16%)が多くなっています。

また「働き方」重視層の半分にあたる49%が最終的に「働き方」以外を重視していますが、そのうちの半数以上が年収(30%)重視へと変わっています。「働き方」を重視して転職活動を始めたものの、活動を行う中で、「働き方」の改善は比較的容易だが、年収の維持がやや難しいことに気づき、「年収」重視へと変わる、といったことがありそうです。

転職活動における苦労  

  • 転職者の42%が「面接のスケジューリング」に苦労している。次いで応募先選定(36%)、書類作成(34%)、面接準備(34%)と面接の前工程の苦労が多い
  • 転職活動において最も苦労したことにおいても、応募先選定(25%)、スケジューリング(20%)、(書類作成16%)、面接準備(11%)で全体の7割を占める

 

次に、転職活動を進める上で、何に最も苦労したかを聞いてみました。
意外にも「スケジューリング」が42%と一番高く、次に「応募先選定」(36%)、「書類作成」(34%)、「面接準備」(34%)と並んでいます。公認会計士には忙しい転職者も多いため、応募に至るまでの下準備の部分で十分に時間を取り切れず、また面接日程が入り始めてからもスケジュール調整に苦労する、といった状況が想像できます。

最も苦労したことで見ても、「応募先選定」(25%)、「面接のスケジューリング」(20%)、「書類作成」(16%)がトップ3で、傾向は大きく変わりません。

公認会計士は、税理士と比べても転職先の選択肢の幅が広いため、応募先の選定に一定時間がかかるほか、複数業種の面接を並行して進める中で足並みをそろえる必要があるため、「応募先」や「スケジューリング」に苦戦していると考えられます。

 

転職活動に対する満足度

  • 転職活動に満足している転職者は全体の33%。「まぁ良かった」を選んでいる転職者が44%と最も多く、「どちらともいえない」が18%
  • 転職者の41%が「もし叶うなら転職活動をやり直したい」と考えており、転職活動をして「まぁ良かった」と考えている層にも後悔や不満があることがわかる

 

最後に、転職活動をして良かったか、もし転職活動をやり直せるならやり直したいか、聞いてみました。

転職活動の満足度については、とても良かったと答えた方が33%、まぁ良かったと答えた方が44%で、4人に3人の転職者は一定満足していることが見て取れます。

一方で、転職活動をやり直したいかという質問に対しては、41%の転職者が「やり直したい」、27%が「現時点ではわからない」と答えています。転職活動をして「まぁ良かった」と回答している転職者の中にも、もしやり直せるなら転職活動をやり直したいと考えている方は少なくないことがわかります。

税理士同様、選択肢が多数ある中で、全くもって悔いのない選択というのは難しく、焦らずしっかりと情報収集や準備を行って転職活動に臨むことの重要性がわかりますね。

調査概要

調査タイトル

公認会計士の転職に関する実態調査

調査対象

楽天インサイト社のリサーチパネルより、過去3年以内に転職している、公認会計士の有資格者、公認会計士試験の論文式合格者

調査地域

全国

調査方法

アンケートリサーチ

調査期間

2025年12月9日~12月15日

有効回答数

255サンプル
(公認会計士有資格者207名、論文式試験合格者48名)

実施機関

楽天インサイト株式会社