税理士の転職に関する実態調査
税理士や会計人材に特化した転職サポートを行う株式会社レックスアドバイザーズでは、「税理士の転職実態に関する調査」を行い、331名(税理士213名、科目合格者118名)の有効サンプルを集計しました。なお調査にあたっては楽天インサイト株式会社のアンケートパネルを活用しております。
調査結果サマリ―
- 年収や業務内容に不満を感じて転職した転職者でも、転職活動を行うことになったきっかけは「人間関係のトラブル」や「代表の代替わり」であることが多い
- 転職活動を通じて、勤務先の選択における「最重視する要素」が変化した転職者は、全体の4割にのぼる
- 可能なら転職活動をやり直したいと考えている転職者は4割以上。「転職活動をして良かった」と考えている転職者の中にも「やり直したい」層は一定数存在する
転職の動機・きっかけ
- 転職者の40%が前職の年収に不満を感じており、そのうちの半数以上(転職者の26%)は年収が最大の不満だった
- 年収以外では、働き方に対する不満(転職者の37%)、業務内容に対する不満(同32%)、人事評価に対する不満(同31%)などが前職への不満の上位
- 転職者の40%が転職先の年収に魅力を感じており、そのうちの半数以上(転職者の28%)は年収が最大の魅力と感じている
- 年収以
- 転職者の40%が前職の年収に不満を感じており、そのうちの半数以上(転職者の26%)は年収が最大の不満だった
- 年収以外では、働き方に対する不満(転職者の37%)、業務内容に対する不満(同32%)、人事評価に対する不満(同31%)などが前職への不満の上位
- 転職者の40%が転職先の年収に魅力を感じており、そのうちの半数以上(転職者の28%)は年収が最大の魅力と感じている
- 年収以外では、働き方が魅力的(転職者の34%)、業務内容が魅力的(同27%)に加え、ブランドが魅力的(同25%)が上位に来る
- 外では、働き方が魅力的(転職者の34%)、業務内容が魅力的(同27%)に加え、ブランドが魅力的(同25%)が上位に来る
転職活動を振り返って
- 転職活動開始時には40%の転職者が年収を最重視しているが、転職先の決定時には34%まで落ち、代わりに働き方や人間関係重視の転職者が増える
- 年収以外だと、働き方を最重視する層は19%から23%に上昇、業務内容を重視する層は15%から14%で横ばい、評価制度を重視する層も13%のままで横ばい
- 転職活動の開始時と転職先の決定時で、最重視する要素が変化した転職者は、全体の44%にのぼる
- もともと年収重視の転職者は働き方や評価制度重視に変化することが多く、
もともと働き方重視の転職者は年収や業務内容重視に変化することが多い - 転職者の38%が「面接のスケジューリング」に苦労している。他にも、面接準備(37%)、書類作成(28%)、応募席選定(25%)と下準備の苦労が多い
- 転職活動において最も苦労したことにおいても、スケジューリング(22%)、面接準備(19%)、応募先選定(16%)、書類作成(14%)で全体の7割を占める
- 転職活動に満足している転職者は全体の23%。「まぁ良かった」を選んでいる転職者が45%と最も多く、「どちらともいえない」が25%
- 転職者の43%が「もし叶うなら転職活動をやり直したい」と考えており、転職活動をして「まぁ良かった」と考えている層にも後悔や不満があることがわかる
調査結果詳細
前職に対する不満
- 転職者の40%が前職の年収に不満を感じており、そのうちの半数以上(転職者の26%)は年収が最大の不満だった
- 年収以外では、働き方に対する不満(転職者の37%)、業務内容に対する不満(同32%)、人事評価に対する不満(同31%)などが前職への不満の上位
過去3年以内に転職した税理士や科目合格者に、転職前の会社に対してどのような不満があったか聞いてみました。結果として、全く不満がなかった方は7%しかおらず、9割強の転職者は、一つあるいは複数の不満を抱えて転職したことがわかりました。
多かったのは「年収」(40%)と「働き方」(37%)ですが、「業務内容」(32%)や「人事評価」(31%)も30%を超え、転職の動機になっていることがわかります。
その中でも最も不満に感じていたことは何か聞いてみると、「年収」(26%)は依然としてトップであるものの、「業務内容」(20%)が2位に浮上してきます。国家資格の専門職ゆえに、業務内容でのミスマッチはクリティカルになりやすいことがうかがえます。

転職先の魅力
- 転職者の40%が転職先の年収に魅力を感じており、そのうちの半数以上(転職者の28%)は年収が最大の魅力と感じている
- 年収以外では、働き方が魅力的(転職者の34%)、業務内容が魅力的(同27%)に加え、ブランドが魅力的(同25%)が上位に来る
逆に転職を決めた先に対して感じている魅力についても聞いていきました。結果としてはやはり不満同様に「年収」(41%)、「働き方」(34%)、「業務内容」(27%)が上位に来ましたが、その下に「ブランド力」(25%)が入ってきています。
最も魅力的に感じた点については、「年収」(28%)と「働き方」(22%)で半数になっており、年収や働き方が最後の意思決定において重要なポーションを占めていることがわかります。

転職活動のきっかけ
- 年収や業務内容に不満を感じて転職を決めた人でも、転職活動を行うことになったきっかけは「人間関係のトラブル」や「代表の代替わり」であることが多い
- 企業目線では定着率を高める上で重要なポイント
次に、なぜ前職への不満を感じるようになったのか、なぜ転職活動を始めようと思ったのか、きっかけについて聞いてみました。
きっかけとして多かったのは「人間関係のトラブル」(30%)、「昇給や昇格の見送り」(25%)、「代替わり」16%となりました。うっすらと感じていた不満が、人間関係のトラブル等のトリガーによって顕在化し、転職活動に踏み切るという構図が見えます。逆に言えば、人材定着の観点では、人間関係のトラブルの回避や、代替わり時の従業員エンゲージメントをしっかりと行うことが非常に重要といえますね。

転職活動において重視したこと
- 転職活動開始時には40%の転職者が年収を最重視しているが、転職先の決定時には34%まで落ち、代わりに働き方や人間関係重視の転職者が増える
- 年収以外だと、働き方を最重視する層は19%から23%に上昇、業務内容を重視する層は15%から14%で横ばい、評価制度を重視する層も13%のままで横ばい
ここからは転職活動について振り返ってもらいました。まずは転職活動を始めた際に何を重視していたかと、最終的に転職先を決める際に何を重視したか聞いています。
転職活動の開始時には、やはり「年収」を最重視している転職者が40%と多く、「働き方(19%)、業務内容(15%)、評価制度(13%)が続いています。
これが最終的に転職先を決める際には、年収が少し減って34%になり、働き方が少し増えて23%、業務内容は横ばいの14%、評価制度も横ばいの13%、人間関係が少し増えて11%となっています。
転職活動を行う中で、より自分や家族の価値観と向き合う時間が増えること、またいろいろな企業の面接を受ける中で価値観が変化することなどを通じて、勤務先に求める要素が変化するわけですね。

- 転職活動の開始時と転職先の決定時で、最重視する要素が変化した転職者は、全体の44%にのぼる
- もともと年収重視の転職者は働き方や評価制度重視に変化することが多く、
もともと働き方重視の転職者は年収や業務内容重視に変化することが多い
また同じアンケートを使って、各個人の最重視する要素が変わったかも分析してみたところ、なんと44%もの転職者で、転職活動開始時に重視していた要素と、最終的に転職先を選ぶ際に重視した要素が異なっていたことがわかりました。
そこでより人数の多い、「年収」重視層と「働き方」重視層で、重視する要素がどう変わったかを見てみます。
「年収」重視層のうち、約40%が転職先決定時に「年収」以外を重視しており、働き方(18%)や評価制度(15%)重視へと変化していました。また「働き方」重視層の約45%が最終的に「働き方」以外を重視しており、年収(22%)、業務内容(16%)重視へと変化していました。

転職活動における苦労
- 転職者の38%が「面接のスケジューリング」に苦労している。他にも、面接準備(37%)、書類作成(28%)、応募席選定(25%)と下準備の苦労が多い
- 転職活動において最も苦労したことにおいても、スケジューリング(22%)、面接準備(19%)、応募先選定(16%)、書類作成(14%)で全体の7割を占める
次に、転職活動を進める上で、何に最も苦労したかを聞いてみました。
意外にも「スケジューリング」が38%と一番高く、次に「面接準備」(37%)、「面接対応」(33%)、「書類作成」(28%)、「応募先選定」(25%)と並んでいます。面接対応を除いては面接前のいうなれば下準備の部分なので、いざ転職しようと考えてから面接に行くまでの準備期間の苦労が多いということがわかります。
最も苦労したことで見ても、「スケジューリング」(22%)、「面接準備」(19%)、「応募先選定」(16%)がトップ3で、傾向は大きく変わりません。
同時並行で複数の企業に応募して転職先を見極めることが一般化する中で、スケジュール調整の難易度が上がるだけでなく、応募先の選定や応募先ごとの書類の調整等の苦労も増えていると想定されます。

転職活動に対する満足度
- 転職活動に満足している転職者は全体の23%。「まぁ良かった」を選んでいる転職者が45%と最も多く、「どちらともいえない」が25%
- 転職者の43%が「もし叶うなら転職活動をやり直したい」と考えており、転職活動をして「まぁ良かった」と考えている層にも後悔や不満があることがわかる
最後に、転職活動をして良かったか、もし転職活動をやり直せるならやり直したいか、聞いてみました。
転職活動の満足度については、とても良かったと答えた方が23%、まぁ良かったと答えた方が45%で、約7割の転職者は一定満足していることが見て取れます。
一方で、転職活動をやり直したいかという質問に対しては、43%の転職者が「やり直したい」、27%が「現時点ではわからない」と答えています。転職活動をして「まぁ良かった」と回答している転職者の中にも、もしやり直せるなら転職活動をやり直したいと考えている方は少なくないことがわかります。
恐らく、転職活動を行う中で経験値も上がり、「最初の方の面接でこうしておけばよかった」「あの企業はもう少し後で受けて、内定期限を引き延ばせばよかった」など、反省点が出てくる点もあると推察されます。

調査概要
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調査タイトル |
税理士の転職に関する実態調査 |
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調査対象 |
楽天インサイト社のリサーチパネルより、過去3年以内に転職している、税理士有資格者、税理士試験科目合格者 |
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調査地域 |
全国 |
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調査方法 |
アンケートリサーチ |
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調査期間 |
2025年12月9日~12月15日 |
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有効回答数 |
331サンプル |
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実施機関 |
楽天インサイト株式会社 |