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会計事務所の担当件数にまつわる疑問を解説します!
会計事務所というとさまざまな種類の業務を提供しているため、提供しているサービスによって会計事務所で担当するクライアント数は異なります。一概には言えないのですが、平均的な会計事務所で担当するクライアント数を紹介していきます。
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会計事務所の一人あたりの平均担当件数
一般的な会計事務所であれば、ある程度の経験があれば20〜30件が一般的な担当件数になります。
経験がなく、入社したばかりの人の件数は大体10〜15件ぐらいです。
慣れてくると入社したばかりの人の2倍程度となっています。
一般的な会計事務所であれば、以下のような業務を行なっており、これらの業務を20〜30件となるとなかなか大変な業務量になります。
- 会計帳簿の確認
- 業績解説や納税額シミュレーション
- 税務相談
- 税務申告書の作成
- 年末調整の申告
- 償却資産税の申告
- 社長個人の確定申告
これらのうち、会計帳簿の確認や業績解説、納税額シミュレーションなどは毎月行う業務となっており、多数の会社を担当してくると内容を把握しておくことは難しいのですが、会社の事業を理解して業績などのアドバイスをすることは会社側にとっては会計事務所に委託する価値になるため、とても重要なことになります。
それを20〜30社担当するので会計事務所の担当者はなかなか大変な業務となります。
これらの数をこなせる担当者の方が、担当する件数が少ない担当者よりも重宝されることは事実ですが、必ずしも担当件数が多い方がいいわけではありません。
会計事務所の特徴によって担当件数が多くなりますし、担当件数が少ない場合もあります。
担当件数の違いですが、それは仕事のやり方の違いで生じています。
それぞれの違いは次の章で詳細は解説しますが、担当件数の多い事務所は分業でやることでさまざまな会社を担当する一方で、担当件数の少ない事務所は一人で業務を完結させる場合が多くなります。
担当件数の多い少ないはこれ以外にも要因があるので、それぞれ詳しくみていきましょう。
担当件数の多い会計事務所の特徴とは
担当件数の多い会計事務所はどういう特徴があるのでしょうか。
まずは先述した通り、各担当者の仕事範囲が分断されており、各担当者の専門領域で分担されています。
各担当者が各領域で仕事を分担するため、いろんな会社の担当する領域は詳しくなりますが、一方で会社の全体の理解は薄くなります。
専門知識が得られるというメリットがありますが、会社への理解力は1社を担当する場合と比較して下がるでしょう。
また、担当件数が多いということは会社規模が小さい、中小規模の担当が多いということになります。
規模が大きければ大きいほど論点は多く、検討すべきポイントや申告すべき税金などが多くなります。
中小規模であれば規模が小さく、論点も少なくなるため、担当できる会社数も多くなります。
上記に近いですが、個人のクライアントが多くなれば担当件数が多くなります。
個人の申告の方が法人と比較して論点は少なく、申告すべきものが少なくなります。
担当件数の少ない会計事務所の特徴とは
では、担当件数の少ない会計事務所はどういう特徴があるのでしょうか。
担当件数が少ない会計事務所の特徴とは、担当件数の多い事務所と逆になりますが、各担当者が1社を丸々担当している場合や規模の大きい会社が多い場合、また、法人顧客の顧客数が多い場合が挙げられます。
担当件数が多い場合、少ない場合の特徴を述べましたが、その特徴によって各担当者が得られる知識や経験が変わってきます。
担当件数が多い事務所の特徴として分業がありましたが、その結果、専門領域の知識が深まります。
一方で、担当件数が少なく、1人で全業務を担当していれば広い知識は得られますが、広い領域を担当する分、深掘りをすることができません。
また、個人のクライアントが多い場合は、個人に関連する知識が深まりますが、法人のクライアントが多い場合は、法人に関連する知識が深まります。
それぞれの事務所によって特徴が異なるので、会計事務所に入るときには特徴を見て、自分が得たい知識に照らして選択していきましょう。
また、クライアントとして業務をお願いしたい場合も同様ですので、依頼したい業務や希望に応じて会計事務所を選ぶ方がいいでしょう。
担当件数と給与の関係は
では担当件数と給与に関係があるのでしょうか。
一概に担当件数と給与に関係性があるとは言えません。
先述の通り、会計事務所にはそれぞれ違いがあり、持っているクライアントも異なります。
クライアントの規模が大きければ報酬が高くなりますが、その分業務量は多いため、件数は少なくなります。
一方、クライアントの規模が小さくなると報酬は下がりますが、その分業務量は少なく、件数を多くことがこなすことができます。
結果的に単純に規模の大小や件数によって報酬が変わることはありません。
ではどういうところで給与に差が出てくるかというと、他の会計事務所よりも専門性が高いことや、従業員として他の従業員と異なる優位性を作ることで、給与は当然ながら高くなってきます。
また、同じ会計事務所の従業員という観点で言えば、こなせる件数が少ないよりも多い方が給与は高くなります。
それはどれだけの作業量を効率的にこなせるのかという点で優位性になるからです。
給与が高いことを望むのであれば、会計事務所の特徴もそうですが、それ以上に個人の力をつけていくかがポイントになってきます。
税理士の勉強しながらできる担当件数は
税理士の資格ですが、働きながら取得している人も多くいます。
税理士の場合、科目ごとに合格が決まるので、いつまでに取得する必要があるなどの制限はありません。
1年に1科目ごとの合格でも問題ないため、働きながら勉強しつつ取得する人が多いのです。
では、勉強している人は担当する件数がどうなるのでしょうか。
結論から言えば、自分でどうしたいかということと会計事務所の方針により異なります。
自分では勉強時間を確保するために、担当件数を調整してほしいと思っていても、会計事務所の方針でそれができない場合もあります。
また、他の人よりも調整してもらうことで件数が少なくなれば、他の人よりも得られる知識や経験は当然ながら遅くなりますし、出世等も遅くなるでしょう。
自分が何を優先したいのかによって異なるので、自分でどのようにしたいのかということを決めた上で相談するのがいいでしょう。
しかしながら、通常業務において担当件数を減らさない状況であっても、試験前に関して言うと、調整してもらった方が無難です。
さすがに試験1ヶ月前などになると試験のことが気になり、業務も手につかないでしょうし、結局試験に合格しなければ意味がないからです。
いくら通常の業務を頑張りながら勉強を続けていたとしても、試験に合格しなければ証明にはならないため、最後に優先すべきものは試験です。
まとめ
ここまで会計事務所の担当件数についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
会計事務所によってそれぞれの特徴があり、担当件数が多い場合があれば少ない場合もあります。
会計事務所を選ぶときは何のために働くのか、何を経験したいのか、など考慮すべき点はたくさんあります。
自分が得たい知識や経験をしっかり考えて、会計事務所を選ぶことが重要です。
担当件数が多いから有利だとか、少ないから不利だということはないので自分でやりたいことを見つけて選んでいきましょう。
自分に合った会計事務所を探したいという時は、ぜひ株式会社レックスアドバイザーズへご相談ください。
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