税理士業界トピックス

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2012.06.23

市場低迷でも株主優待は楽しみ 知ってましたか?
税金の取り扱い

今回は、低迷する株の話です。とはいっても株投資の話ではありません。株主優待についてです。

市場低迷でも株主優待は楽しみ


複数の銘柄が塩付けになっている私にとって、今や株投資での楽しみと言えば株主優待しかありません。株主優待も人気、不人気があり、お金のない“オヤジ”にとっては、飲食系の株主優待がいざという時の力強い味方になります。私は持っていませんが、家族持ちにとって根強い人気が東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド。また、食べ物や飲料水を販売する銘柄が人気のようです。

株主優待の人気と金額的な価値は一概に比例していませんが、会社によってはかなり高い価額となっているものもあります。となると、もらった株主側では、たとえば配当と同様に配当所得として扱い、配当控除の対象になるのかなどの税金問題も出てきます。

こうした株主優待については、「法人が株主に対し、その地位に基づいて供与した経済的利益であっても、交通機関などの優待乗車券や映画・興行などの優待入場券、ホテルなどの優待施設利用券、製品などの値引き販売といったものに関しては、法人が利益処分として経理しない限り、配当には含まれない」(所得税基本通達24‐2)としており、株主優待については「雑所得」として取り扱うとしています。つまり、配当所得とならないわけで、配当控除は受けられません。

Profile 宮口 貴志

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。フリーライター及び会計事務所業界ウオッチャーとして活動。株式会社レックスアドバイザーズ ディレクター。

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