派遣社員のメリットとは？正社員との違いを比較しながら解説

派遣社員は雇用契約を結ぶ会社と就業先の会社が違う点が特徴で、正社員とは違ったメリットが複数あります。

今回は派遣ならではのメリットと、メリットを最大限に活かすためのポイントを紹介します。

派遣社員のメリットの1つが自由度の高さです。

なぜ派遣は自由度が高いといえるのか、理由を3つ紹介します。

前提として、正社員・非正規雇用者どちらの場合でも、仕事を探す際は希望条件で絞り込んだ上で選ぶでしょう。

しかし、派遣社員は他の働き方に比べて希望条件に合う仕事を選びやすい傾向といえます。

希望の仕事を探しやすい理由として、以下の3つが挙げられます。

• 派遣の仕事は中小企業から大企業まで幅広く募集されており選択肢が多い
• 一概にはいえないものの、正規雇用よりも競争率や難易度が低めの傾向にある
• 派遣元の会社が仕事探しのサポートをしてくれる

仕事への希望が明確な人や、ライフスタイルに合わせつつ好きな仕事をしたい人に適した雇用形態です。

派遣社員は契約期間に定めがある前提だからこそ、ライフイベントに合わせた働き方がしやすいです。

都合により長期にわたっての雇用契約が難しい場合、派遣の働き方を上手く活用するのが良いでしょう。

ただし、派遣社員は原則として契約期間の途中に辞めることができません。

そのため、スケジュールが読めない・ライフスタイルの変化が激しい場合、派遣の働き方はかえって合わない恐れがあります。

契約期間に定めがあるためライフイベントに合わせやすいものの、契約期間中は基本的に辞められない点を押さえましょう。

良さそうな求人を見つけたものの、希望条件と少しズレがあるケースは多く見られます。

派遣先での就業を開始してから、仕事内容や職場環境に関する希望が出るケースもあるでしょう。

派遣の場合、仕事の条件について派遣元会社から派遣先へ交渉してもらえる可能性があります。

就業先の会社に直接伝えるのが難しい場合でも、雇用元が代わりに伝えてくれるのであれば希望を言いやすいでしょう。

全ての要望が通るわけではありませんが、希望に合う働き方ができる可能性が高いです。

派遣社員の2つ目のメリットとして、幅広い経験を積みやすい点が挙げられます。

具体的な理由を3つ紹介します。

派遣社員が選べる仕事は、業種や職種が豊富です。

派遣社員を求める会社は業界に関係なく存在する上、職種にも特に定めがないためです。

休業中の人の代理やプロジェクト上の都合から、専門職で派遣社員を募集するケースもみられます。

また一概にはいえませんが、派遣社員は正社員よりも求められるスキルや経験が緩やかな傾向です。

そのため自身の職歴に関係なく、様々な仕事へ応募できるチャンスがあります。

正社員としては入社が難しい会社でも、派遣という形態であれば働ける可能性があります。

正社員には原則として雇用期間の定めがありません。

長く働き続ける前提であり任される仕事の裁量も大きいため、選考のハードルが高くなりがちです。

一方、派遣社員を含めた非正規雇用社員は、正社員に比べて選考のハードルは低めとなります。

そのため正社員としての入社が難しい会社でも、派遣であれば働ける可能性があるのです。

派遣社員は原則として派遣期間、すなわち派遣先で働く期間に定めがあります。

そして、同一の会社・同一の部署で派遣として働ける期間は最長3年です。

もとから期間に定めがある契約な上、契約を更新しても派遣として働ける期間は3年までだからこそ、就業先を変えるハードルが低めとなります。

したがって、短期間で就業先を変えて幅広い仕事をするといった働き方も可能です。

幅広い仕事を経験したい人には、派遣という働き方が適しています。

派遣社員の大きなメリットの3つ目が、サポート体制が充実している点です。

派遣社員のサポート体制について詳しく解説します。

派遣社員の雇用主は就業先ではなく、あくまでも派遣元の会社です。

すなわち就業先と雇用主が異なり、就業先と雇用主の2社からサポートを受けられる状態となります。

就業先に直接雇用されている場合、雇用契約に対する懸念から、労働条件や仕事内容について意見を言えないケースも珍しくありません。

しかし就業先と雇用主が異なる派遣社員であれば、就業に関する相談を雇用主である派遣会社に行えます。

直接雇用の場合よりも、相談しやすい・頼る先の選択肢が多いといえるでしょう。

就業先と雇用主が同じ場合、雇用に対する懸念からトラブルがあっても就業先（兼雇用主）に不満を伝えられないケースが多いです。

一方で派遣社員の場合、就業先と雇用主は異なります。

そして、就業先でトラブルがあった場合、雇用主である派遣会社に相談すれば間に入ってもらえるため安心です。

派遣会社が社員の代わりに要望を伝える他、就業先との交渉もしてくれます。

就業先と雇用主が違うからこそ、就業先のトラブルについて雇用の懸念なく相談できます。

もしもの時の備えとしてはもちろん、日頃から安心感を得られる点も大きなメリットです。

派遣元会社は登録している派遣社員の仕事探しを全面的にサポートしてくれます。

希望条件に合う仕事を探すのはもちろん、自分のキャリアプランに合う提案・アドバイスをもらうことも可能です。

仕事に対する希望が曖昧で求める要素が明確でない場合も、派遣元会社への相談を通じて、自分に合う働き方を見つけられるでしょう。

最後に、派遣ならではのメリットを最大限に活かすために押さえたいポイントを3つ紹介します。

派遣の仕事探しをする前に、まずは仕事に対する希望条件を明確にしましょう。

これまで紹介したように、派遣は業界や職種問わず幅広い求人があります。

仕事の選択肢が多い面は大きなメリットですが、希望条件を明確にしなければ求人の絞り込みができないという恐れがあります。

派遣契約を結んでから自覚していなかった希望に気付き、契約した仕事は希望に合わないと判明することもあるでしょう。

自由度が高く好きな働き方をしやすいからこそ、希望条件の明確化が欠かせません。

仕事に対する希望や求める要素が曖昧な場合、派遣元会社に相談するのがおすすめです。

派遣の仕事は原則として契約期間中に辞めることができません。

そのため、就労前に条件をしっかり確認する必要があります。

就労前にチェックしたい項目として、以下の5点が挙げられます。

• 契約期間
• 契約期間の更新の有無
• 仕事内容・職種
• 所定労働時間・就業日・休日
• 業務に伴う責任の程度

派遣先での悩みやトラブルがあれば、すぐに派遣会社に相談しましょう。

派遣先との調整や交渉といった各種サポートを任せられます。

これまで紹介したように、派遣社員は雇用主と就業先が異なります。

そして雇用主である派遣会社は、就業先での様子について実際に確認することはできません。

もちろん派遣先会社から報告は受けますが、派遣社員が抱える悩みやトラブルをすぐに把握することはできないのです。

派遣元会社がトラブルをすぐに把握するのは難しいからこそ、派遣社員である自身から助けを求める必要があります。

派遣という働き方には、自由度が高い・幅広い経験を積みやすい・サポート体制が充実しているといったメリットがあります。

しかし、仕事に対する希望が曖昧な状態では、自分に合う仕事が見つけられない恐れが大きいです。

また、条件をしっかり確認せず派遣契約を結ぶ・就業先でのトラブルや悩みを1人で抱え込むといった行為をしては、せっかくのメリットを活かせません。

派遣のメリットを活かした働き方をするためには、派遣ならではのポイントを押さえることが大切です。