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経理部長が英語を勉強するべき理由
近年は国際化や企業の海外進出によって、経理部でも英語を使う業務が増加しています。
経理部長への昇進の要件に英語力を求めている企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、経理部長や経理部内での昇進を目指している方に対して、経理職でも英語を勉強するべき理由を解説していきます。
1.経理部長が英語を勉強するべき理由1ー経理業務に必要なため
英語を使う経理業務といっても、その種類はたくさんありますが、ここでは代表的な業務をいくつかご紹介します。
外資系企業の経理
外資系企業の経理部門においては、当然英語を使う業務があるでしょう。
海外に親会社があり、日本に子会社がある外資系企業の場合、親会社に対して子会社の業績を定期的に報告したり、子会社の決算書を作成する必要があります。
その際、英文で報告書を作成したり、海外の会計基準に従って会計処理を行うために英語力が必要となります。
海外子会社等とのコミュニケーション
日本の企業が海外に子会社や支店、製造拠点などを持っているケースもあります。
この場合、海外子会社等に対して指示をしたり、海外からの決算書をもとに連結決算を行う際に英語を使うことがあります。
海外企業との取引
海外の企業との取引の際にも英語を使います。
英語の契約書を用いて取引を行う場面では当然英語力が必要です。
また、海外企業との取引では、為替や会計制度などの違いから、経理処理はとても複雑となります。
そのため、取引先の国の制度についての知識が必要であり、英語で書かれた資料やテキストなどを読む機会も多くあります。
さらに海外企業とM&Aを行う際は、経理職であっても英語の業務が多くあります。
M&A前には、買収企業の調査のためにビデオ会議や海外出張を行う機会が増えるでしょう。
M&A後には、買収企業の経営状態をチェックするため、英語で書かれた資料を確認したり、現地の職員にヒアリングを行ったりという業務が生じることも多いです。
海外上場
日本の企業でも、海外の証券市場に上場している企業があります。
そのような企業では、英語で有価証券報告書を作成する必要があります。
海外上場はしていなくても、海外の投資家向けに英語の有価証券報告書を作成している企業もあります。
国際税務
国際税務とは、企業が国際取引を行う際の税務面での取り扱いに関する税務のことです。
日本と海外の税法が異なることから二重課税などの問題が生じるため、海外との取引では国際税務の知識が必要となります。
IFRS導入
IFRSとは国際会計基準のことで、近年はこのIFRSを導入する企業が増加しています。
IFRSを導入することで、海外子会社や支店との連結処理や、経営管理が容易になるなどのメリットがあります。
一方、IFRSは日本の会計基準と異なる部分があることや、財務諸表が全て英語で作成されることから、IFRSの知識と英語力を持った人材の確保が必要となります。
IFRSとは国際会計基準のことで、近年はこのIFRSを導入する企業が増加しています。
IFRSを導入することで、海外子会社や支店との連結処理や、経営管理が容易になるなどのメリットがあります。
一方、IFRSは日本の会計基準と異なる部分があることや、財務諸表が全て英語で作成されることから、IFRSの知識と英語力を持った人材の確保が必要となります。
経理・財務経験者向け
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2.経理部長が英語を勉強するべき理由2ー資格取得のため
ここでは、英語を勉強することで取得できる資格をいくつかご紹介します。
TOEIC
経理部長へ昇進するために、TOEICを受験する必要がある企業は多いようです。
求められる点数は700点程度のことが多いですが、大企業や外資系企業では、800点以上を求められるケースもあります。
BATIC(国際会計検定)
BATICとは、英語での会計処理やIFRSの知識を問う試験です。
この試験は英語で行われるため、BATICを受験することで、英語のスキルと国際会計の知識の両方を証明することができます。
IFRSの導入を検討している企業に勤めている方は、BATICの勉強を通して、基本的なIFRSの処理方法を学ぶことができるため、とてもおすすめの資格です。
USCPA(米国公認会計士)
米国会計と英語の両方を勉強したい方には、USCPA(米国公認会計士)をおすすめします。
USCPAはほとんどの方が働きながら勉強し合格しているため、仕事と資格勉強の両方も可能です。
USCPAを取得することで、監査法人への転職も可能となります。
監査法人でのUSCPAの年収は1000万円を超えることもあり、年収アップを目指している方にもおすすめの資格です。
3.転職のために経理部長が英語を勉強するべき理由3ー転職のため
転職のために英語を勉強している方もいるのではないでしょうか。
ここでは、英語を活かせる転職先と、求人例をご紹介します。
英語を活かせる転職先
会計・経理業務に加えて英語力もある場合、外資系企業への転職を目指すことができます。
海外子会社との連結決算や、海外取引先との会議など、外資系企業においては英語力は必須のスキルであるため、応募資格にTOEICの点数を求めていることが多いです。
日本の企業であっても、海外との取引があるような大企業では、英語力は高く評価されます。
さらに、英語力を高めることで海外企業への転職や、海外駐在の可能性も高まります。
新しく海外支店や子会社を獲得した企業などでは、海外へ駐在し、現地スタッフの指導や経理業務プロセスの改善などを行うポジションを募集していることもあるので、こまめなチェックを心がけることが重要です。
英語を活かせる求人例
- 【求人例1】
職種・企業:外資系企業、経理
仕事内容:決算業務、監査対応、外国為替・資金管理業務
応募資格:英文経理経験7年以上、ビジネスレベルの英語力
給与:750~1100万円 - 【求人例2】
職種・企業:コンサルティングファーム、経理部
仕事内容:経理業務フロー構築、会計処理全般の監督、予算作成
応募資格:英文経理業務経験3年以上、TOEIC800点、簿記2級以上の知識
給与:800~1000万円 - 【求人例3】
職種・企業:IT企業、経理
仕事内容:基本的な会計業務、海外支店とのやり取り
応募資格:簿記2級以上、TOEIC750 点以上、経理業務経験
給与:時給2450円
4.経理部長に必要な英語以外のスキル
以上が、経理部長が英語を勉強するべき理由となります。
ただし、英語力を高めるだけでは経理部長として活躍することは難しいでしょう。ここでは、英語以外に経理部長に求められるスキルについて解説していきます。
コミュニケーションスキル
経理の仕事でもコミュニケーションスキルは重要となります。
特に、伝票や売上・製造データのやり取りや、経費精算など、他部門と良好な関係を保つためのコミュニケーションスキルが求められます。
ITスキル
近年は、ITの発展によって、経理業務が大幅に効率化しています。
ITスキルを身につけることで業務の更なる効率化ができたり、新たなITシステムの導入に携わることもできます。
社会人が身につけるべき3つのビジネススキルとして、会計、英語、ITが挙げられることが多いです。
経理業務の中で、この3つのスキルを身につけることができれば、他の経理人材との差別化をはかることができるでしょう。
5.まとめ
企業の海外進出や、会計制度の国際化により、経理部においても英語を使う業務は多くなっています。
経理部長や、経理部での昇進を目指している方、また転職を考えている方は、この記事を読んで、英語の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
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