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2011年には東日本大震災や大手企業の生産拠点となる東南アジアの自然災害、円高、欧州の経済危機など、経済動向は不透明ですが、円高を受けてグローバル展開を推進する企業は増えており、それにともないグローバルな税務・会計の経験を要する求人は減ることはないでしょう。
BIG4系も一時の採用抑制から積極採用に転じ、3年以上経験のある若手税理士資格者は売り手市場となっています。
会計事務所、税理士法人を中心に、コンサルティング会社、大手企業、ベンチャー企業それぞれで税理士資格者を求める求人がありますが、30代半ばまでの法人税務経験者は年収増加傾向にあります。
会計事務所業界も2極化の傾向があり、税理士資格者の求人についても定期採用と経験者採用を積極的に行なう税理士法人や会計事務所と、若干名のスタッフを補充する小規模な会計事務所とに分かれています。
ただ、事務所スタッフの人数だけでは業務の質を判断しきれない場合が多く、小規模事務所でも高度な事業承継や大手法人の税務対応を行っているところもあり、どのような人材を求めているかは、求人媒体やホームページを見ただけではわからないものです。
積極的に税理士の求人を行なっているのは、顧問先が増えている税務会計事務所、比較的顧問先の売上げ規模が大きい会計事務所、相続・資産税業務に特化してスペシャリストの税理士を採用しようという税理士法人、そして国際業務に力を入れている会計事務所や税務・会計系コンサルティング会社です。
相続税法が改正され、相続税は増税、贈与税は減税となり、資産家の若年層への資産移転を促す政策となりました。これにより会計事務所も相続税業務に力を入れていく傾向が強くなり、求人にも反映されています。相続業務経験と相続税税法科目をお持ちの税理士資格者は有利に働くものと思われます。
また、求人数自体は多くはありませんが、移転価格経験者は好条件での転職が見込まれます。BIG4のみならず中堅以上の税理士法人でも顧問先の海外展開によって移転価格サポートは収益が見込まれる分野として人材の拡充を目論んでいます。
国際税務・会計業務に対応している求人先は、外資系企業に対する税務会計サポート(インバウンド業務)もしくは、国内の顧問先企業が海外進出する際の税務会計をサポートする所謂アウトバウンド業務を行っており、とくにアウトバウンド業務の成長性は今後も期待できるようです。国際業務に関わる求人は更に増える傾向にあります。
実際海外のメンバーファームと提携している会計事務所では海外出向のポジションも多少出てきました。
税理士資格者でなくともUSCPA(米国公認会計士)資格の方で英語力や中国語が扱える方は中堅以上の税理士法人で採用ニーズがあります。外資系の会計事務所で業務拡大しているところも税務+英語力がポイントです。
M&Aや再生など、財務やFASのコンサルティング会社においても、常に税理士の求人が一定数あります。顧客と円滑なリレーションを取り、プレゼンテーション力のある税理士資格者は税務コンサルタントとして高い評価を得られる傾向にあります。
一般企業の求人においては、一部の上場企業では経営のグローバル化に備え、英語や中国語を扱い、国際税務や移転価格に精通したような人材を採用する傾向が多くなってきました。とくに海外進出している企業や子会社管理を必要とする企業では税務に強い人材を求める傾向にあります。ここでも英語力のある税理士は転職に非常に有利です。
ただし、最近公認会計士資格者が多く排出されたことで、大手の一般企業で公認会計士資格者を採用するケースも出て来たため競争が激しくなりました。税理士資格者が大手企業に転職する場合は、国際税務や連結納税、組織再編税制など専門分野の経験や、法人税・消費税に強いことが有利に働くようです。
中小法人の求人においても会計事務所勤務経験のある経理財務の人材を採用することが少なくありません。税務会計事務所で顧問先企業の決算・税務申告、社会保険や給与計算など、管理部門業務を一通り経験した人材は歓迎されます。将来株式公開を目指す成長途上のベンチャーでも、柔軟に幅広い管理業務に対応できるスタッフ層は求人のニーズとして常にあります。簿記2級以上で経理スタッフの求人要項は充たすものの簿記論、財務諸表論以上を取得している人材はより有利となります。
税理士法人および会計事務所の業界は、以前は比較的人材の流動性が高い傾向にありました。税理士資格試験合格前は勉強しながら会計事務所に勤め、また資格取得後も税務業務の専門性を高める目的で、転職をしながら税理士として独り立ちするというキャリアプランが一般的でした。会計事務所の求人でも有資格者よりも経験ある科目合格者を先端者として採用する傾向が、コストの面で少なからずありました。
しかしながら、経済の成熟化により会計事務所経営の難易度が上がり、税理士資格者が単独で独立し顧問先を増やしながら税務の実務と事務所経営を両立していくことが簡単ではなくなりました。スタートアップ時では売上げ10億規模までの企業に対する会計税務サポートが独立会計人の活躍できるフィールドで最も企業数も多いゾーンです。
日本国内に250万社以上の法人がありますが、その97%が中小企業です。中小法人に対するアウトソーシングや税務アドバイザリーは今後も独立会計人に期待される重要な業務と言えます。
記帳代行業務を中心とした顧問業務は無くなることはありませんが、よりコストを低減したシステムが広がってきました。税務申告においても電子申告が普及しています。
クライアントをサポートする環境の変化に対応できる会計事務所が生き残って行くと言われています。
一方、一定以上の規模や事業承継問題を抱える顧問先が求める高度な経営判断に対応する税務コンサルティングは、税理士単独ではなく会計事務所の総合力を必要としているようです。最近は税理士・会計士など会計人同士のジョイントビジネスも多いと聞いています。
独立志向の税理士は以前ほど多くなく、近年では税理士資格者が複数在籍する税理士法人や規模の大きな会計事務所に長く勤めたいという若手税理士資格者が増えてきました。
将来独立するにしても、税理士法人で活躍するにしても、また企業の中でポジションを得ていくにしても、会計人として常に最新の情報を得て顧問先及び企業の期待に応えられる人材が、長く業界で活躍できる人材であると予想されます。
税理士資格者を採用する事業体によって求人の内容も変わりますが、資格、経験にあわせ問題解決力のある税理士資格者の活躍できるフィールドが減ることは無いと思われます。

レックスアドバイザーズでは、初めての転職をお考えの税理士の皆様に対しても、単なる求人案件のご案内に留まらず、転職希望者のキャリアプランや志向を汲み取り、きめ細かい転職相談を行っております。